今回の情シス女子は、シグマコミュニケーションズ 経営管理部のグループ長を務める西山恵子(にしやま・けいこ)さんです。誰とでも打ち解けてしまう気取らない雰囲気とサバサバとした人柄で、終始笑いが絶えないインタビューになりました。お酒を飲むことが大好きで男性からも女性からも親しまれているという西山さんに話を聞きました。
<西山 恵子さんプロフィール>
シグマコミュニケーションズ 経営管理部のグループ長。社内はもちろん、社外でのコミュニケーションやコミュニティを大切にすることがモットー。最近は神社や仏閣を巡り、御朱印を集めに関心があるとのこと。
西山さん: 弊社は、芸術や文化、放送の分野において質の高いサービスとホスピタリティを提供する企業です。ホール・舞台の管理業務やイベントの企画制作、デジタルコンテンツの制作など全部で7つの事業を運営しています。
私の業務は経営管理のグループ長としてネットワークからシステムの運用管理、新しいシステムやサーバーの手配、それに関連するルール作りまで社内の情報システム全般の担当です。セキュリティの重要性を知ってもらうために、ウイルスメールの注意事項をまとめたドキュメントを配るなど、啓蒙活動も積極的に行っています。
西山さん: ちょうど2年前、親会社から出向という形で現職のシグマコミュニケーションズへ異動し、現在の部署に配属されました。
入社したのが2000年でしたので気がつけば今年でもう16年目。会計システムの操作指導や運用から始まり、システム刷新の企画・導入などに10年ほど携わりました。親会社から異動したばかりの頃は情報システムだけを担当する業務がありませんでした。2・3年前までは、経理と兼務で情シス業務を行っている方がいました。
カメラマンや舞台の装置・管理など、職人気質の方が多い会社の特長かもしれませんが、各自で問題を解決して、業務を進めていく風土で、専任の部署を作って業務を管理することが浸透していなかったのだと思います。
高度な音声ソフトや映像編集のソフトなどを巧みに使いこなす方たちばかりなのですが、「Excel(エクセル)」や「Word(ワード)」などのオフィスソフトやメールなどの情報セキュリティに関しては詳しい知識を持っていない方もいて、ヘルプデスクとしてさまざまな問い合わせに対応する日々です。
出向してから、一人情シスとして社内のセキュリティ規定、従業員500人分の利用端末やOS(基本ソフト)、ソフトウエアの管理などの業務を試行錯誤しながら進めていった結果、少しずつ社内にセキュリティの意識が広がっているので、やりがいがあります。
この経験を生かして、全社と事業所ごとにおけるインフラ周りの全体を把握するまでに私自身が感じた一人情シスの課題と解決策について「PC・ネットワークの管理・活用を考える会(PCNW)」で勉強会を開いたこともあります。
西山さん: 情シスメンバーでの勉強会はとても盛り上がりました。グループディスカッション形式にして、お互いの悩みに対して意見を出し合ったり、同じ問題に直面したことのある人がアドバイスをしてくれたり……。
特に私のような一人情シスの場合、一番の悩みが問題を発見した時に相談できる人がいません。その場でチェックをしながら「テストをしてみようか」「この方法でやってみようか」と、リアルタイムで一緒に動ける人がいたらいいのに思っていたのですが、私と同じように感じている人が勉強会にもいたので「悩んでいることはみんな同じなんだな」と改めて認識しました。
西山さん: 個人によって温度感は違いますが、施策の内容などを上司に理解されにくいことが多いという意見は多かったです。「なぜ、ここに費用を使わなくてはならないのか?」という説明を伝えても知識がないと判断がつけられないというのが現実なんです。予算の問題もありますし、直接的な利益に結びつきにくいことも多いので、どうすれば理解してもらえるのかを討論しました。
私の経験では、新しいシステム導入について説明をする時は技術的な話ではなく、予算の内訳を細かく明確に伝えることが第一なんです。そして、アナログで作業を行う場合と新システムを入れた場合、それぞれどれくらいの労力と負担がかかっているのかを計算して説明するようにしています。
こうやって具体的な数値にして伝えた方が上司側からしてもわかりやすく安心してもらうことができます。さらに新システム導入で時間短縮されることから発生するメリットまで提案すれば上司の理解を得やすい……。そのほかのトピックについても問題提起から解決方法まで、参加者の経験を踏まえて発言されるので登壇に立った私も大変勉強になりました。
西山さん: ある程度、物事を決めることができる立場なので最終決定を下すのは私自身だし、この部署を担当しているのは私しかいないから代わりがいない、だからこそ大きな責任感を持って仕事をしています。また、「本当に必要なのか?」と自分の出した決断に自問自答しながら決めることもたくさんあります。
決断から実行へ移り、それが成功した時は「あの時の判断は正しかった! 私、天才!」と自分で自分を思いっきりほめてあげます。「やりがい」というより「してやったり!」という言葉の方が私にはしっくりきますね。
それから、最近では現場スタッフと話して状況を把握したり、アンケートをお願いしたりするなど、自分の足で実態調査を行うようにしています。現場とのコミュニケーションを積極的に取り入れることが、これまで見えていなかった課題について考えていくきっかけになるんです。
西山さん: 「おいしいおつまみとお酒があれば最高!」と思っている人間なので、社内外問わず、仕事終わりによく飲みに行きます。年齢も性別も関係なく和気あいあいと飲んでいます。グループ会社をまたいで飲みに行くこともありますね。
西山さん: いつも通っている地元の飲み屋で知り合った人と意気投合して飲むことが仕事後の楽しみです。新しい飲み仲間を見つけてお酒を飲んで盛り上がるのがいいですよね。個人的には「しめさば」がおすすめです。
お酒は日本酒か焼酎。お店の人と仲よくなると自然に常連さんとも交流が出てきて、その常連さんの連れてきた人とさらにつながるから毎日のように顔を合わせる人もいます。この前は小学校の先生と知り合いました。初対面の人と共通の話を見つけるのが面白いんです。
西山さん: もちろんあります。システム系の勉強会で知り合った人達とも飲みに行くと、少し専門的な話も出たりして、普段の飲みとは少し違う話題で盛り上がるから楽しいですね。
今でこそ、お酒の席ではしゃべり倒していますが、実は私、人見知りする性格なんです。以前、バーテンダーの友人のお店で出会った常連さんがとてもフランクな方で、それにつられて「しゃべってもいいんだ」と背中を押してもらったことをきっかけになり、お酒の席でいろいろな人と話すことが面白くなりました。新しい出会いが仕事後のリフレッシュにもつながっているので気分転換になっています。 友人や知人からの情報をきっかけに新しいことに挑戦しています
お気に入りの「焼酎」と「しめさば」(左)、右の写真は「お参りの時に購入したてぬぐい」
西山さん: 終日おもいきり遊ぶなら学生時代から続けているスキーです。駅からゲレンデまで直結しているガーラ湯沢は、スキーウエアを着込んだ状態でブーツだけ持っていき、現地で板を借りて滑るのでとっても楽ですね。以前はバスを貸し切って大人数で行動していましたが、最近は3~4人で上級者コースを滑っています。滑り終わった後にみんなで飲むのがすごく楽しみです(笑)。
最近では神社、仏閣巡りでしょうか。友人から教えてもらった御朱印を私も始めて、1冊半くらいたまりました。初詣の御朱印は毎年お参りをする成田山(成田山新勝寺、千葉県成田市)です。
西山さん: 自分だけにしか分からないことが何かと多いポジションなので病気や事故で休むことがないよう健康管理には気をつけたいと思います。
また、社内で問題が起きた時もその人の立場を考慮しながら注意の仕方を考えていくことができればと思っています。どのように伝えればスムーズに受け入れてもらえるのか、相手の気持ちを踏まえた上で発言ができるようにコミュニケーション能力をスキルアップさせていきたいです。
<最後に>
社内情報システムの業務を行っていくには相手との意思疎通が大切だと話す西山さん。そのノウハウはどうやらお酒の席で日々学んでいるようです。職業や年齢、性別に分け隔てなく、誰とでもフレンドリーに話す西山さん。自然と場の雰囲気が明るくなるようなインタビューでした。
シグマコミュニケーションズ
〒141-0031 東京都品川区西五反田7-19-1
電話:03-6431-9923
設立:1986年4月1日
URL: https://www.sigma-com.co.jp/
社員数:510名(2015年4月1日現在)
この記事は株式会社パシフィックネットが運営していたWebメディア「ジョーシス」に 掲載されていた記事を転載したものです。
2016年4月26日掲載