PCを利用した音楽制作であるDTM(デスクトップミュージック)は、ソフトを使って歌を作るボーカロイドの登場によって爆発的に認知度が高まりました。しかし、PCでの音楽制作は、中田ヤスタカ氏を始めとしたアーティストが行っていることから、一部の音楽好きが行うものというイメージがあります。
実際にプロの現場では、「Pro Tools」や「Cubase」など、通称「DAWソフト」と呼ばれるソフトが使われています。音楽制作ソフト自体は一般の方でも購入できますが、ハイスペックなPCと専用の機材が必要なので、楽器を演奏したことない方にとっては少々ハードルが高いもの。
そこで、今回はブラウザだけで動作する音楽制作Webサービス「Soundation Studio」から、楽器未経験の方でも曲作りが楽しめる方法を実際に利用しながらご紹介します。
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気軽な音楽制作を実現した「Soundation Studio」
ダウンロード不要で、すぐに利用できる
「Soundation Studio」は、無料かつダウンロード不要で利用することができます。どのブラウザでも動作する通常版と、Google Chrome専用版があるので、PCの利用環境に合わせて利用できるありがたい仕様です。
また、アカウントを作成し、ログインすることで制作途中の音源を保存しておくことができます。
楽器を使わず、簡単な曲作りをする方法
トップページから「LAUNCH THE STUDIO」をクリックすると、上記のような制作画面になります。一般的なDAWソフトと似たようなインターフェースなので、既に音楽制作の経験がある方にとっては、ためらわずに使えるかもしれません。
では、次に使い方と機能面について紐解いていきましょう。
画面右側の「Library」から音源を選び、画面中央にドロップ
制作画面の中央部に音源を取り込み、重ねていくことで曲作りを行っていきます。
まず始めに、右側の「Library」と記載されているリストから利用したい音源を選び、中央にドロップしましょう。すると、中央部に8小節程度の音源が取り込まれます。音源は、約700種類ありジャンルも様々なので気分によって使い分けてみるということもできるでしょう。
好みの音色を作れるエフェクトも搭載
音源の中から「MIDI」と記載されているものであれば、音色を変化させることができます。音の“太さ”や“揺れ方”など様々なエフェクト効果を掛けられるだけでなく、音程も調整することができます。
このMIDI音源は、「欲しい音に近いけれど、少し違う」といった場面での調整ができるので、シンセサイザーやベース音を用いるときの利用がオススメです。
PCのキーボードを使って演奏ができる!
上記のMIDI音源の音程を調整したいときや、新たに音を追加したいときはPCのキーボードを鍵盤として使えます。画面右下の「ピアノのマーク」をクリックすると、画面中央にピアノが現れます。
あらかじめPCキーボード上のキーがピアノの鍵盤に割り当てられているので、任意のキーを押せば演奏することができるので、すこしピアノを触ったことがあるという方であれば、ぜひ試してみてください。
好きな音源を組み合わせると、徐々に曲の雰囲気ができあがる
基本的な操作は、音源のドロップだけで完了してしまいます。たとえば、上記のように「ドラム」「ベース」「シンセサイザー」を組み合わせれば、テクノポップ調の曲の雰囲気ができます。
音源を一列に並べるだけでなく、4小節もしくは8小節程度ずらして並べると曲に抑揚が出てくるので、パズルを組み立てるイメージで制作していきましょう。
テンポや左右のパンニングなど、微調整を最後に行えば完成!
音源を並べるだけでは、どうしてもゴチャゴチャな音になってしまいがち。そこで、最後の調整として音源を左右に割り当て、音量やテンポを調整して「聴きやすい曲」に仕上げます。
上記の、下から2番目の音源に黄色いラインが表示されているのは「パンニング」の調整です。右耳と左耳で音源が行き来するように調整することで、音に臨場感を作りだすことができます。
音源のテンポがずれてしまっているのであれば、その音源を右クリックすることでテンポの調整が行えます。LibraryからWav音源を選択した場合、テンポを変更すると音程に影響が出てしまうことがあるので、「Pitch To Song Tempo」を選択しましょう。
このように、組み合わせた音源を調整すれば簡単に曲の完成です。
完成した音源のダウンロードは「Export .wav File」から
作った音源も、無料でダウンロードすることができます。画面左上の「File」から「Export .wav File」を押すだけでダウンロードが開始します。Wav音源として書き出しされるので、MP3に変換したい場合はiTunesなどのソフトを利用しましょう。
楽器未経験でも簡単に曲作りができる「Soundation Studio」を使った、音源を組み合わせて作る方法をご紹介しました。既存の音源を利用しますが、作り手のアイデアによってはオリジナリティ溢れる作品を作ることができます。
また、音源が豊富で生楽器の音源もあるので、テクノポップ調の曲以外も作れるでしょう。例えば、ちょっとしたプレゼンやムービーに仕様するジングル作りにも最適なので、「音楽制作はハードルが高い」と思っている方でも、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか?
※掲載している情報は記事更新時点のものです。
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