なぜ店より客のほうが強くなってしまったのか? | 富の哲学

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祖母が小さいころは、まだモノが十分になかったそうだ。

近所にスーパーやコンビニはなく、よろずやが一軒あるだけだ。

食べ物を買うにも店を選ぶという選択肢はなく、否応なしに そこに行くしかないのだ。

すると必然的に客より店のほうが強くなり、客が店の人に叱られるような状況が多々あったという。

 

客が店にクレームなど入れようものなら、

「あんたには売らないから、よその店に行きなさい」と一喝されて終わりだ。

 

当時はモノが不足していたので、売る側が強かった。

しかし人々の暮らしが豊かになると、モノと店が増えていった。

 

客と店の立ち位置が逆転したのは、スーパーが登場してからだという。

豊富な品揃えと良質なサービスを武器にし、一気に拡大していった。

 

 

店が増えてくると、店同士での競争が生まれてくる。

すると今までのような殿様商売では通用しなくなり、他店に客を取られない工夫と努力が必要になる。

 

一方で客側からすれば、自分の好みで店を比較検討できるようになり、選択・決定権が生まれた。

このようにして客と店の立場は逆転していった。

 

 

こうした現象は小売業だけでなく医療の世界でも生じている。

 

今やネット検索をすれば、それぞれの病院のクチコミ評価を見られる時代だ。

自院に良からぬ噂が立てば、他院に患者を取られてしまう。

 

また悪評が立たなくても、知名度が低ければ やはり患者を呼び込めない。

そこで公式ホームページで積極的に自院の強みをアピールする。

 

 

弁護士業界においてもそうである。

今や法律事務所が格安プランを打ち出す時代なのだ。

 

もともと病院・法律事務所などはサービス業に位置づけられており、

それは経済産業省の業種分類表で定められているが、

近年はサービス業としての側面がより強くなってきているのが現状だ。

 

利用者がサービスを自由に選択できるので、依頼する側の立場が強くなったのだ。

 

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