今回は、札幌酒精の新製品、サッポロウイスキー 蝦夷を飲んでみます。
札幌酒精は、その社名の通り札幌市に本社のある酒造メーカーです。
メインはサッポロソフトをはじめとした焼酎甲類で、他にも本格焼酎の製造も手がけます。
このほかにもウイスキーも手がけていますが、同社にはポットスチルを使った蒸溜所はなく、モルト原酒はスコットランドのバルクウイスキーを使い、このほかに同社が手がけるスピリッツを熟成させて使用しています。
2021年8月に、北海道限定として、「蝦夷」がリリースされました。
モルト原酒はスコットランドのバルクウイスキーを使うことに変わりはないですが、グレーン原酒として、同社で31年以上樽熟成させた「グレーンアルコール」を採用しているのが特徴となっています。
つまり、本来であれば焼酎甲類のプレミアムグレードに用いる樽熟成焼酎だということになります。
これをノンチルフィルタード、冷却によって沈殿物を取り除かないままボトリングをしています。
なお、販売本数は来年3月までで2000本としています。
液色は少し濃い琥珀色です。
味わいは、アルコールの辛みは少なめで、後から苦みが走った後酸味が広がる印象です。
味わいは、酸味が前に来て、奥からほんのり甘さも感じられます。一方で苦みはそれほど感じられなくなります。
味わいは、軽い苦みの後に酸味と甘みがほのかに感じ取れます。
肝心の長期熟成グレーンアルコールも、国内主要メーカーのシングルグレーンウイスキーと比べても、香りの広がりに乏しく、ただ長く貯蔵していたものをそのまま使った感が否めません。
大手メーカーになると、グレーンウイスキーと言っても複数種類を作って貯蔵し、香りの豊かさを追求していますが、札幌酒精はシングルグレーンウイスキーのブームを正しく理解していない可能性があるでしょう。
全体の出来は大きく悪いものではないのですが、過度な期待は禁物でしょう。
700mL、アルコール度数43度、価格は2700円ほどです。
9月時点では北海道限定のウイスキーですが、札幌市へのふるさと納税をすることによる返礼品として指定されています。
自社製スピリッツとスコッチモルトのブレンド
メインはサッポロソフトをはじめとした焼酎甲類で、他にも本格焼酎の製造も手がけます。
このほかにもウイスキーも手がけていますが、同社にはポットスチルを使った蒸溜所はなく、モルト原酒はスコットランドのバルクウイスキーを使い、このほかに同社が手がけるスピリッツを熟成させて使用しています。
2021年8月に、北海道限定として、「蝦夷」がリリースされました。
モルト原酒はスコットランドのバルクウイスキーを使うことに変わりはないですが、グレーン原酒として、同社で31年以上樽熟成させた「グレーンアルコール」を採用しているのが特徴となっています。
つまり、本来であれば焼酎甲類のプレミアムグレードに用いる樽熟成焼酎だということになります。
これをノンチルフィルタード、冷却によって沈殿物を取り除かないままボトリングをしています。
なお、販売本数は来年3月までで2000本としています。
言うほどの熟成感か
グラスからの香り、液色
グラスからはアルコールの刺激の後、栗、リンゴの香りが感じられます。液色は少し濃い琥珀色です。
ストレート
先にアルコールの揮発した刺激があり、続いてブドウ、リンゴの香りが続き、奥からは樽からのウッディな香り得られます。味わいは、アルコールの辛みは少なめで、後から苦みが走った後酸味が広がる印象です。
ロック
軽くスモーキーな香りの後、リンゴ、ブドウの香りが続きます。その後からはバニラ、カラメルの香りが追いかけてきます。味わいは、酸味が前に来て、奥からほんのり甘さも感じられます。一方で苦みはそれほど感じられなくなります。
ハイボール
ブドウとカラメルの甘みが先に訪れ、奥から樽からのウッディさと軽いスモーキーな香りが感じられます。味わいは、軽い苦みの後に酸味と甘みがほのかに感じ取れます。
まとめ
レギュラーのトップレベルであるSSに比べれば香りの豊かさはあるものの、モルトのバルクウイスキーの熟成が短いせいか、ストレートではアルコール感が目立ち、期待されるほどの熟成感がありません。肝心の長期熟成グレーンアルコールも、国内主要メーカーのシングルグレーンウイスキーと比べても、香りの広がりに乏しく、ただ長く貯蔵していたものをそのまま使った感が否めません。
大手メーカーになると、グレーンウイスキーと言っても複数種類を作って貯蔵し、香りの豊かさを追求していますが、札幌酒精はシングルグレーンウイスキーのブームを正しく理解していない可能性があるでしょう。
全体の出来は大きく悪いものではないのですが、過度な期待は禁物でしょう。
700mL、アルコール度数43度、価格は2700円ほどです。
9月時点では北海道限定のウイスキーですが、札幌市へのふるさと納税をすることによる返礼品として指定されています。
<個人的評価>
- 香り C: ブドウ、栗、リンゴ。奥からカラメル、バニラ、ウッディ。だがアルコール臭が目立つ。
- 味わい C: ストレートでは苦みが目立つが、加水されるごとに酸味、甘みが前に出る。
- 総評 C: 長期熟成のグレーンという印象が薄い。地ウイスキーとしては及第点。