---------------------------
----O----091---------
----k-----------------------------
----a-----------------------
----e------------------------------
----r-i-M-o-n-e--------------------------
-----------------------------------
---------------------------------------------------------------
(百音)え。(朝岡)どうしました?
竜巻…。(朝岡)竜巻!? どこに?
「宮城県気仙沼市。新しくできた亀島大橋のすぐ近く…」。
永浦さん 家は近いですか?
はい。
どうしてまた 私たちの思いは自然相手には 届かないのかしら。
♪~
♪「闇雲にでも信じたよ」
♪「きちんと前に進んでいるって」
♪「よく晴れた朝には時々」
♪「一人ぼっちにされちゃうから」
♪「ヤジロベエみたいな正しさだ」
♪「今この景色の全てが」
♪「笑ってくれるわけじゃないけど」
♪「それでもいい これは僕の旅」
♪「昨夜の雨の事なんか覚えていないようなお日様を」
♪「昨夜出来た水たまりが映して キラキラ キラキラ」
♪「息をしている」
♪「高く遠く広すぎる空の下」
♪「おはよう 僕は昨日からやってきたよ」
♪「失くせない記憶は傘のように」
♪「鞄の中で出番を待つ」
♪「手探りで今日を歩く今日の僕が」
♪「あの日見た虹を探すこの道を」
♪「疑ってしまう時は 教えるよ」
♪「あの時の心の色」
♪「いつか また会うよ」
♪「戻れないあの日の 七色」
(耕治)いや~ すんごい風だったなぁ。おいおい おいおい 何なんだよ これ!
勘弁してくれよ!
(亜哉子)ああ おとうさん ちょっと危ないから スリッパ履いて。ああ…。
(未知)うわ… 何これ…。
ああ みーちゃん 大丈夫?けがしてない?
うん 大丈夫。 ああ 作業場が…。
[℡]
あっ モネからだ。おっ 早えな。
もう分がんのかよ こっちの状況。
もしもし モネ。うん 大丈夫。 何が何だか…。
うちの近くで 突風の被害が出てるって…。
みんな 無事?誰か 外 出てない?
大丈夫。 今日 祝日でおとうさんも 未知も 家にいたから。
[℡]おじいちゃんも うちにいた。
よかった…。 うちは?
飛んだものもあるけど 大丈夫。
もうびっくりした。
何だったの?風強くなってきたと思ったら 一瞬で。よく分かんなかった。分かんない。
本当に竜巻かも。 調べてみるね。
なあ じいさん どこ行った?ん?
一緒にいたでしょ?ううん。
おじいちゃん!海 行ったんじゃねえが?
え いつ? 今?
ちょっと 海 行ってくるわ。
お父さん 私も行く。いい うぢにいろ。
もしもし おじいちゃん どうかしたの?
お母さん? おじいちゃん いないの?
(耕治)何だよ! こんな時勝手に出ていぐなよ!
(龍己)大騒ぎすんな。ちょっと 海 見てきただけだ。
おじいちゃんいたの? ねえ 大丈夫なの?
ああ ごめん ごめん。いたいた おじいちゃんも大丈夫よ。
ああ…。ごめん また連絡するね。
うん 気を付けてね。また こっちからもかける。
[℡]じゃあね。
(朝岡)大丈夫ですか? ご家族は。
大丈夫です。風の被害は あったみたいですけどみんな無事でした。
すいません 仕事中に。いや 無事でよかった。
竜巻などの局地的な突風はどんなに観測技術が進歩してもいつ どこで発生するかまでは予測することができません。
被害が出ているのに何が起きたのか実証することすらできないケースもあります。
その場に予報士がいたら防げることもあるんでしょうか。
永浦さんが目指していることはその辺りにありそうですね。
そうですね。
♪~
℡
は~い もしもし。 おお 副組合長。
ああ いや こっちは みんな無事ですよ。はい。ええ やっぱり 竜巻がな。 ん? 海が?
カキ棚 あの程度なら 大したことねえ。ああ うん。
んで また。
おじいちゃん カキ棚 あの程度って…。
海 見でくる。
耕治 大げさにすんな。
何 どうかしたの?
いや…。
え…。
いつ?(菅波)さっき。
起こしてくれたら よかったのに。
疲れてるだろうと思ったから。
返事ないか…。
何かあった?ああ…。
実家の方突風で少し被害があったみたいで。
大丈夫?うん 大したことなかったって。
そうか…。 なら よかった。うん。
あれ? 先生 来週 東京…。
もう来週になってますね。
台風ひどかったからまだ 仕事忙しいだろうとは思ったんだけど今日 祝日で 僕も休みだし。
それに 明日は…。あ…。
(莉子)来週 モネ 誕生日だよね?
プロポーズされんじゃない?
別に合わせなくてもいいとは思ったんだけどこういうのは タイミングだから…。え? ここで?
え?あっ ごめんなさい。
いや…。
ここで… では さすがにないんだけど今回 僕が こっちに来ているうちにはと思ってる。
これは もう ほとんど言ってるか…。
ああ あの…。
あ…。百音さん。はい。
今日 僕が こっちに来たのは…。
(洗濯機の終了の音)
ああ 大丈夫です。 全然 まだ。全然 まだ… まだ大丈夫です 先生。
永浦百音さん。はい。
僕は あなたが抱えてきた痛みを想像することで自分が見えてる世界が2倍になった。
僕は あなたといると自分が いい方に変わっていけると思える。
多分 これからも。
だから…。
違う。ん?
理屈では そうだ。 でも 理屈じゃない。は?
何なんだろう 僕らの今の生活。今までの生活。
どう思う? あなたは 今 どう思ってる?
ど… どうって まあ 確かに ずっと登米と東京で 行ったり来たりでまあ 時間もなくて 寂しいなと思うこともありましたけどまあ お互い 仕事のことは分かってるし…。
僕だって そうだ。理解はしているし 関係は悪くない。
でも そういうことじゃないんだ。
顔を見れば うれしいし声を聞けば ホッとする。
離れる時は もう少し この時間が続けばいいのにと思う。
これだ。
この… 感情が全てだ。
一緒にいたい。
この先の未来 一分一秒でも長く。
結婚したいと思ってる。
あ いや… 今は答えなくてもいい。え。
いや いいんだ。
明日で まだ24だ。考えたいだろうし この先のことも…。
考えますけど でも…。
あなたにも仕事がある。
地元に戻ろうと思ってるならなおさら即答はできない。
先生 私…。僕は東京に戻ろうと思ってるし。え?
ごめん 先に言わなくて。
中村先生から大学病院に戻るように言われた。
あなたにもちゃんと相談しようと思ってた。
そうだったんですね。
5年間 地域医療に携わってきてその重要性は 日々 感じてる。
まだ やりたいことも山ほどある。
ただ同時に 医療の進歩も感じていて。
一度 戻ってもいいと思った。
先生が 東京に戻って私が このまま東京にいたら…。
一緒にいられる。
それが理由で結婚を持ち出したわけじゃない。
あなたには 自分の思うようにしてほしい。
でも…。
[℡]
すいません。
あっ スーちゃんから。出て。すいません。
もしもし?[℡](明日美)あっ モネ?
(明日美)今ね ママからの電話で聞いたんだけど…。
うん どうしたの?あのね 耕治さんたちモネに心配かけたくなくて言ってないのかもしれないんだけど…。
何?モネのおじいちゃんとこのカキ棚風か竜巻か分かんないけどすごい被害受けてるって…。
島のみんなが手伝いに行ってるけどいろいろ流されちゃってるみたいなの。
[℡]停電して カキ小屋も大変だって。
どした?
あの…。
うちの… 風の被害がひどいって。
早く 家に連絡した方がいい。