要望書を提出しました

山梨県立男女共同参画センター3館のうち、2館を閉鎖し、甲府にあるセンターに「集約」されてしまうと言う方針が決定されるとの報告を受け、以下要望書を提出致しました。

2021 年 8 ⽉ 4 ⽇

⼭梨県知事 ⻑崎幸太郎様

⼭梨県⽴男⼥共同参画推進センター3館「集約」の⽅針⾒直しを求める要望書

全国フェミニスト議員連盟        
共同代表 増⽥ 薫  (千葉県松⼾市議会議員)
共同代表 前⽥ 佳⼦(東京都⼋王⼦市議会議員)
事 務 局 伊藤 正⼦ (埼⽟県川越市議会議員)
〒350-1108 埼⽟県川越市伊勢原町 5-5-3 グリーンコモンズ川越 1-204 気付

 私たち全国フェミニスト議員連盟は、⼥性議員が圧倒的に少ない⽇本社会の政治⾵⼟を改⾰し、⼥性議員を増やして、男⼥平等社会を実現しようと活動している市⺠と議員の団体です。
 このたび⼭梨県⽴男⼥共同参画推進センター3館を1館にするという県の⽅針を知って、たいへん憂慮し、ここに3館の存続を強く要望いたします。⼭梨県の地形などを考慮して作られたというセンター3館を1館にしてしまうことは、⼥性たちの活動を縮⼩させ、男⼥共同参画の推進速度を遅くしてしまうことにほかならないと、私たちは考えます。

 今⽇、フラワーデモ、#KooToo運動やパリテ・キャンペーンなど、学⽣や若者が、ジェンダー平等の視点からアクションを起こしています。選択的夫婦別姓の実現、性暴⼒に関する刑法改正、「世帯主」主義や「世帯単位」制度が引き起こすさまざまな問題などについて、現実的な法改正や法制化を求める声が幅広い世代で⾼まっています。
 また、コロナ禍のもと、全国的に、DV相談の増加、⼥性の失業増、⼥性の貧困(⼦どもの貧困)など⼥性をとりまく問題が浮彫りとなりました。⼥性の⾃殺者数の増加も深刻です。⼭梨県も例外ではありません。
 こうした深刻な事態を解決していくためには、⼥性たちが気軽に⽴ち寄れ、情報交換や相談できる、⾝近な場の存在が何よりも⼤事です。もとより男⼥共同参画推進センターは、男⼥共同参画に関する意識啓発や知識習得とともに、男⼥共同参画の視点で地域の諸課題解決に向けて活動する場なのです。
 加えて、⼥性をとりまく諸問題の解決は、政策課題として議会で審議決定され、継続的に取り組まれなくてはならないことは⾔うまでもありません。しかしながら、都道府県議会の⼥性議員⽐率は、全国平均で 11.5%、⼭梨県議会においては 2.8%、47 都道府県中最下位です。また、市区町村議会における⼥性議員ゼロ議会⽐率では⼭梨県は 29.6%、全国ワースト 5 位です(内閣府男⼥共同参画局「全国⼥性の参画マップ(地⽅議会編)」2021)。
 2018 年に全会⼀致で成⽴、2021 年に改正された「候補者男⼥均等法」は、国政・地⽅選挙において男⼥の候補者の数が均等(同数)になることを⽬指すもので、⾃治体にはその推進のため、調査・情報収集、啓発、環境整備、セクハラ・マタハラ対策、⼈材育成などを⾏うことを求めています。
 男⼥共同参画推進センターは、法の規定を社会のすみずみに周知徹底させ、かつ推進していくきわめて重要な役割を持っています。
 男⼥共同参画推進センターの重要性は、以前にもまして⾼まっていることを強調させていただき、今こそ、⼭梨県が、現在の3センターを存続・維持発展させて、時代の要請に応えていかれますよう、強く求めます。

以上

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