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武道館で中村温姫さんが取った「プリンセスオブアート」のポーズがロコPにとってどれだけ重要かについて #imas_ml
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武道館で中村温姫さんが取った「プリンセスオブアート」のポーズがロコPにとってどれだけ重要かについて #imas_ml

2017-03-12 14:36

    先日ミリオン4thライブ初日に現地参戦してきました。

    ライブ初参戦だったので色々話したいことはありますが、その中でも最も周知したい事があるので、そこについてまとめます。


    ロコ役の中村温姫さんが、最後のMCが終わった後にとあるポーズを取っていたのを見ていたプロデューサーはどれくらいいらっしゃるでしょうか。

    身体の横に両手を開いて突き出すポーズだったのですが、これは

    「プリンセスオブアート ロコ」というカードのポーズの再現だと思います。



    (なんか福岡公演の宣伝のロコも似たようなポーズだった気がしますがこっちという事にしてください)


    これは「夢いっぱい!メルヘンアイドル物語」というイベントの、ロコにとって初めての完走報酬SRの覚醒後カードなのですが、このメルヘンイベが当時のロコPに起こした衝撃と、そしてロコを語る上で絶対に避けては通れないほどの凄まじい重要度を誇るものであった事を知る人は少なくなってしまったかもしれません。


    だからこそ、温姫さんがあのカードのポーズを取ってくれた事の重大さを知ってもらうためにも、「あのイベントの何がすごかったのか」を説明させてください。



    まず第一に、このイベントのロコのストーリーが他と比べて非常に特異だった事を説明しなければなりません。


    (以下このイベントの事を「メルヘンイベ」と呼称します)


    メルヘンイベはいわゆる「極道イベ」と呼ばれる形式です。

    悩みを抱えているアイドルと1対1の対話をし、それを解決していくコミュが中心のイベです。

    この形式は現在も続いていますが、当時のこれは今のイベとは微妙に異なり、

    「プライベートレッスン発生→(成功or大成功)→次のプライベートレッスン」と選択肢がありません。

    また、各進行度の成功、大成功ごとに10(最終段階は30)のコミュが設定されており、これにはナンバリングがされて必ず順番に表示される形式でした。

    これにより、当時の極道イベは各アイドルごとに膨大な数のテキストが実装され、ストーリー立てでアイドルとのプライベートレッスンを進めることが可能でした。


    ですが、このイベントでラプンツェルを演じたロコのプライベートレッスンはこの形式に沿ってはいませんでした。

    他のアイドル(今回では未来、環、星梨花)の三人が

    「どうやって役になりきっていけばいいか」のレッスンであるのに対し、ロコは全く異なる形式でレッスンが進んでいきました。


    それが端的に現れている、ロコのレッスン開始時のコミュをご覧ください。


    「…うっ。ママかと思って、知らない人を塔の上にあげちゃった…。アナタ、誰ですか?…アイドルプロデューサー?

    今すぐゴーバックしてください。ロコはアナタに用はないし、アナタもロコに用はないはず。

    …えっ、ロコの噂を聞いて、スカウトしに来た…ですか?…まあ、そりゃあ、ロコは歌もマーベラスですけど…。

    …とにかく、ゴーホームです。ロコはジオラマコンストラクションでビジーなので、リクエストは受け付けていません!

    …うう…。…帰る気はないみたいですね。…勝手にするといいです。

    いくらねばられても、ロコは外に出る気なんて、これっぽっちもありませんから!」(END


    まず、ロコが完全に「ラプンツェル」として会話している事は理解して貰えると思います。

    またこのロコはアイドルでもない事が分かります。

    そして同時に「プロデューサー」と呼ばれる存在と初対面です。

    つまり「今ロコをプロデュースしているP(プレイヤー)」とは別の存在です。


    他のアイドルのイントロと比較してみましょう。

    未来

    「プロデューサーさんっ♪今度の私の役は、『マッチ売りの少女』ですね♪頑張りますっ♪えへへっ♪

    『マッチ売りの少女』って、確か、トリの丸焼きとかが出て来る、とってもおいしそーなお話でしたよね?」(以下省略)


    「おやぶん!今回は劇場でミュージカルをやるんだよね?たまきの役は自由に外を飛んで遊ぶティンカーベルなの!

    この役は、途中で大きくなって、男の人達から、モテモテになっちゃうんだ!りおが喜びそうな設定だね。

    …でも、たまき、台本に書いてある女の子っぽくなった姿…ってよくわからない。」(以下略)


    星梨花

    「わたしが主役の劇…いよいよ本番ですね。ドキドキするけど…勇気を出してステージに上がらなくっちゃ…。

    わたし、今回演じる女の子の気持ちはよくわかる気がします。」(以下略)



    …どうでしょうか?他のアイドルが「役を演じる自分」について話している中、ロコだけ完全に異質です。


    これは本編のプライベートレッスンでも同じであり、他のアイドルが「自分が演じる役」と「役を演じる自分」を織り交ぜてレッスンをする中、ロコだけは常に「ラプンツェル」として、「プロデューサーと呼称される誰か」とストーリーを進めていきます。

    「ラプンツェルを演じるロコ自身」としてのコミュは片手で数えられる程度の数しかないのです。


    勿論、「プロデューサーと呼称されている誰か」が対話をするのは「ラプンツェル」であり、悩みを解決していくのも「ラプンツェル」です。


    この「ラプンツェルとプロデューサー」のストーリーを端的に紹介します。

    ストーリーはコミュ進行度によって4段階に別れています。


    塔にヒキコモり、「ママ」以外は部屋に引入れないラプンツェルのロコは、ある日「プロデューサー」を名乗る見知らぬ男をうっかり塔に招いてしまう。

    ロコは即座に帰るよう要求するが、アイドルのプロデューサーを名乗る男はそれを聞き入れず、ロコにアイドルにならないかとスカウトを持ちかける。

    お互いの要求が突き返され、事態は硬直したまま、ロコは長年続けてきたジオラマコンストラクションに没頭し、男はロコの部屋に入り浸る。(第一段階)


    そんなある日、空を飛べるティンカーベルが部屋に侵入し、ジオラマの城に刺さっていたハタを勝手に持ち出してしまう。

    そのハタがなければジオラマが完成しないと慌てるロコは、ハタが持ち去られる瞬間を目撃していたプロデューサーを連れ、久々に外の世界へと足を踏み出す。

    外の世界に怯えながらも、ロコは初めて見るものに溢れ返った、外の世界の光景に目を輝かす。(第二段階)


    新鮮な外の世界でインスピレーションを働かせたロコは、その場でアートを作成し、それを見つけた人にプレゼントする事にする。

    が、通りすがりのマッチ売りの少女にそれをゴミと勘違いされ、ゴミ箱へと捨てられてしまったロコは、ハタを諦め、塔に戻り、「自分の芸術を褒めてくれる人が一人いればいい」と、二度と外に出ないと言い放ち塞ぎ込む。

    ハタがない事も芸術の一部と割り切ろうとするロコだったが、その関心は確実に外の世界へと引っ張られていた。

    同時に、自分がアイドルにならないと言い続けたのなら、「自分の芸術を認めてくれる人」はいつかいなくなってしまうのか、という疑問がよぎる。(第三段階)


    再び塔を訪れたティンカーベルとマッチ売りの少女。

    ロコは交流を持ちたくないと突っぱねるが、ティンカーベルがハタを返した事によってロコのジオラマが完成を迎える。

    そのジオラマの城を二人に褒められたロコは、自分の才能を外の世界に広める事を決心する。アーティスト、キャッスルデザイナー、ドレスデザイナー、そしてアイドルとしてアクティブに活動を始めたロコは、その交友関係を爆発的に広げていく。(第四段階)


    このストーリーを読み進めるうちに、一部のロコP達はある結論へと到達します。


    「間違いない。このストーリーはプロデューサーがロコをアイドルにスカウトした時のストーリー、つまりロコの過去編だ」


    何せこのストーリーではロコのストーリーでありながらプロデュースされているのは「ラプンツェル」であり、これがロコに纏わる話でなければ私達は謎のテキストを読まされていた事になります。


    そしてこれがロコの過去を語ったものだとしたらしっくり来る点が多すぎるのです。


    アートが得意ではあるがコミュニケーションが苦手で、自身の表現が理解されない事を恐れ、自分を肯定してくれる人がいるなら頑張れる。

    ロコ自身「かつてはインディーズで活動していた」と語り、アイドルになった当初は周囲の才能に怯えるも、やがてその交友関係を広げていく。


    我々はメルヘンイベの「ラプンツェル」を通して、ロコがアイドルになる前、そしてアイドルになる過程を追っているのだ。そう確信しました。


    無論、これをほぼまるっきり「プロデューサーがロコをスカウトした時の物語」と認識すると、ある程度の矛盾にも直面します。

    ロコの自己紹介ボイスはPと初対面のようですし、ストーリー中でラプンツェルはママとの二人暮らしで、ロコの人生に多大な影響を与えていそうな姉の存在には触れられていません。(もっとも姉の設定は確実に後付な上に、明らかに存命な父親の存在も出てこないのでラプンツェルの原作に沿っているだけだとは思います)

    それに何より、このストーリーではPがロコをスカウトしてきた事になりますが、ネクストプロローグ編ではロコはアイドルになった後にPと顔を合わせます。


    このストーリーを「ロコの過去」と受け入れられるかは個人差があるかと思いますが、一つ確実な事はこの物語がロコのパーソナリティを語る上でとてつもない重要性を秘めている事です。


    そもそも「終わり」のないソーシャルゲームのミリマスにおいては、キャラクター性を掘り下げすぎる事を嫌う傾向が見られます。

    中でも顕著なのはジュリアや麗花で、麗花に至っては意味深な「母」という存在に触れる素振りすらみせていないように感じます(個人の見解です)


    そんな「過去に何かありそうだが掘り下げられないアイドル」が多い中、ロコに纏わる物語を、8000文字以上に及ぶテキストで掘り下げて貰えた事は、運営の英断を賞賛すると共に、ロコPとしてはこれ以上にない喜びでした。



    と、かいつまんだ割に膨大な長文で語ってしまったわけですが、これで「メルヘンイベ」がロコPとロコにとってどれだけのウェイトを占めているイベントかはご理解いただけたでしょうか。


    そして覚醒前の「囚われのラプンツェル ロコ」はこのストーリーにおける「アイドルになる前のロコ」の象徴であり、覚醒後の「プリンセスオブアート ロコ」はアイドルとなった後、「今」のロコの象徴たるカードと言えます。(ちなみにですが、ロコはこのカードの背景の城の構想に4年をかけたと語っています)


    ロコの「過去」と「これから」が詰まったこのカードのポーズを、温姫さんが武道館で決めてくれた事、その意味を、メルヘンイベ以降にロコPになったプロデューサーと、ロコP以外のプロデューサーにも知ってもらいたく、この記事を作成いたしました。

    興奮のあまり乱文ですが、この熱意だけ知って頂いて、できればこのイベントのロコのストーリーを追っていただけたら幸いです。


    ちなみにですが、この記事を作成するにあたり、メルヘンイベのロコのストーリーの文字起こしを行いました。

    「思い出からストーリー見るのめんどくさいよー」という方は、テキストファイルで文字を追ってみてはどうでしょうか。

    URLhttps://www.axfc.net/u/3785570

    グリマスのサービス終了につき、画像でのキャプチャも置いておきます
    URL→https://www.axfc.net/u/3896303


    余談ですが原作のラプンツェルと、ラプンツェルがうっかり招き入れた男(王子)が、原作において何をしたかを調べてはいけない(戒め)


    また、この記事で「NP編と矛盾する」と言いましたが、このイベとNP編の整合性を取ることは可能です。

    が、そうした場合、「今NP編ロコをプロデュースしているP(プレイヤー)」とは別に、

    「ロコが心を開いて外に出て、アイドルを始めるきっかけになった、『この人がロコを認めてくれるならロコは他に誰も要らない』というレベルまで親愛を募らせたスカウト担当P」が別に存在しているという無駄に強烈なNTR設定をロコに植え付ける事になるのでなかった事にしてください。



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