自民党衆院議員で島根2区選出の竹下亘(たけした・わたる)氏が17日午後9時15分、食道がんのため東京都内の自宅で死去した。74歳。通夜、葬儀は近親者のみで執り行い、日程は公表しない。元復興相、元党総務会長、竹下派会長。島根県雲南市出身。
2019年1月にがんを公表し、療養後、同年11月に復帰したものの、今年5月からは国会や派閥の会合を欠席していた。次期衆院選に出馬せず、7月に政界引退の意向を表明した。
雲南市掛合町出身で、NHK記者を経て1985年から登氏の秘書を務め、登氏が死去した直後の2000年衆院選で初当選。当選7回。14年発足の第2次安倍改造内閣で復興相に就任。総務会長など党要職も歴任した。登氏が旗揚げした「経世会」をルーツとする党内第3派閥「平成研究会」の会長を務めている。
18日午後に松江市内で会見した党島根県連副会長の青木一彦参院議員(鳥取・島根合区選挙区)は「大変残念だ。残った人が(竹下氏が唱えた)ふるさと創生を引き継いで、ご恩返ししないといけない」と話した。後日、お別れの会を予定している。