人生を変えたいなら「余白」を作ろう

stand.fmにて放送中: 幸複論 のテキスト版です。加筆修正アリ。

  • 00:00~02:39 自分のため「だけ」に使った時間、1分もないんじゃない?
  • 02:40~10:46 頑張って働いても会社が豊かになるだけ
  • 10:47~14:51 一日に1時間「余白」を作ろう
  • 14:52~18:27 「安定」に縛られるといつまでも豊かになれない

 

自分のため「だけ」に使った時間、1分もないんじゃない?

今日は「人生を変えたいなら時間に余白を作ろう」というテーマでお話をしようと思います。僕らは普通に生きていると忙しい毎日で、毎日毎日やらないといけないことに追われていると思うんですね。で、気がついたら一日が終わっているんですよ。そして家に帰って、いろいろしてると就寝時間を迎えてベッドに入る。そして「あ~もう朝か……」って起きて、目覚ましに叩き起こされて、そそくさと身支度をして、決められた時間に家を出て、電車(人によっては車かも)に乗って会社に行く。

途中でね、食パンくわえた透明感の高い女子高生にぶつかって恋にでも落ちれば人生も楽しいかもしれないけど、そんな経験一度もないじゃないですか。そのまま会社に行ってやりたくもない仕事をして、またやらなくてはいけないことをやっていたら一日が終わって眠りにつく。で、気がついたら一週間が過ぎ、一ヶ月が過ぎ、あっという間に一年が過ぎている……そんな人生を送っている人って少なくないと思います。

さて。

この一年で、もっと言えばこの一日・一週間で、あなたが自分のために使った時間ってどのくらいあったかわかりますか?

おそらく99%の人が、自分のため「だけ」に使った時間って1分もないと思うんですよ。そう感じてはいないかもしれないけど、実際はたぶんそうなんです。これから改めてご説明させてもらいますね。

 

頑張って働いても会社が豊かになるだけ

なんでこの忙しい毎日を僕らが送っているのか。それは社会によってそう仕組まれているからです。そういうシステムになっているってことを実感した方がいいと思いますね。

僕も若い頃はすごくお金を稼ぎたくて、忙しい会社っていうのを選んでました。それは何故かっていうと、ポルシェって車がすごく好きで、ポルシェを買うためにお金持ちになりたかったんですね。なので、フルコミッション(報酬が全部出来高制)の営業をしたりしてました。不動産の売買とかね。

そういう仕事してると、夜中に帰ってくるんですよ。終電近くで帰ってきて、朝は6時に出社したりしてね。忙しいから頑張ってるんだって自分を肯定して毎日を過ごして、でも年収はたいして上がってない……みたいな。20代の頃は、本当に忙しい毎日を過ごしていました。でもこれって、自分がお金持ちになっているんじゃなくて、誰かをお金持ちにしているだけなんですね。

フルコミッションの営業なら、月給で100万円を超えることも可能だと思うんですよ。つまり年収1,000万も可能です。でもこれって月をまたげばイチからリセットされる。完全にゼロゲームになって、またもう一回営業をして売り上げ成績を作らなくちゃいけないっていう「来月」が待ってるんです。そして、毎月毎月同じ営業ノルマがあって、それを毎月クリアしていく。それが正義だ、みたいな世界だったんですよ。

これって、おかしいなって思わないといけないんですよ。

お金を稼いで、生活は多少良くなったかもしれない。でも毎日誰のために、どうしてこんなに一生懸命働いてるのか。何のために生きてるのかってよくわからなくなってくるんですよ。本当に毎日、毎月同じことの繰り返しなんですけど、なぜ繰り返し毎月頑張らないといけないのか? なんでいつになっても楽にならないのか? ……っていうと、めちゃくちゃ頑張って働いたとしても、自分のポケットの中には、お金以外何も溜まっていかないからなんですよ。すべての時間を会社に使っているから。

つまり僕らは、会社が信用を溜めたり、いろんなところに資産を作ってどんどんお金持ちになっていく手伝いをしているだけなんですよ。その対価として労働時間を提供して、お金をもらっているっていうこと。

つまり僕たちは24時間365日会社の為に時間を使ってお金をもらっているけど、誰が豊かになってるかっていったら、会社なんですよ。これはいいことでも悪いことでもなくて、ただ単に事実ってだけです。

この話をすると、「月100万もらってる人は、いい車に乗っていいマンションに住んで裕福な暮らしをしてる。それは対価としていいんじゃないか?」 って思うかもしれない。でもそんなに忙しい生活をしていて、趣味や自分の時間を楽しめるかっていうと、実際にはそうじゃないと思うんですよ。

実は「趣味の時間」って、結構な幻想です。趣味が楽しいから何とか続けられてるって人もいると思うんですけど、ストレス発散の為に趣味をしてる人もいるじゃないですか。でもね、そもそも会社に行かないで穏やかな暮らしをしていれば、ストレスだって感じないわけですよ。土日をストレス発散の為に費やす必要もない。それなのに、趣味の時間をストレス発散の為に使ってしまっている人がいる。せっかく土日に休みがあったとしても、その休日は「月曜日にフレッシュな状態で仕事に行くために」消費されている。時間だけじゃなくて、お金も使ってストレスを発散している。

だから多くの場合、休みの日も「仕事に行くために」用意されているだけなんですよ。月曜日にフレッシュな状態で仕事に行けるようにって。言い換えると、24時間365日、僕たちは会社に行くために生きていると言っても過言ではないわけなんですね。

さらに、会社が終わってからの楽しみ。テレビやYouTubeを見たりね。無料で楽しめるコンテンツっていうのはたくさんあって、それを楽しんでるのが自分のための時間だって思ってる人もいるかもしれないんですけど……。

そもそもテレビやYouTubeっていうのも、企業が何かを売るために作っている映像なわけですよ。だから動画の合間に広告やCMが挟まれたりするわけです。それはあなたの時間を奪って広告を見せることで、どこかで売り上げを上げる人がいるんです。つまり誰かの利益のために、僕らは時間を使わされてるってことなんですね。

そうやって、仕事や企業のマーケティングに時間もお金も消費させられて、自分の為の時間なんて一切なくなってるんですよね。毎月毎月支払ってる自動車ローンや住宅ローン、高い家賃があって、いろんな贅沢をして。まあ贅沢ができることが幸せって思ってるかもしれないんですけど、本当に幸せかっていうと意外とそうでもないと思いますよ。

何が言いたいかっていうと、一般的に「これが正しい大人だよね」って思われてること。「こんな風にできたら幸せだよね」って思われてる、多くの人が憧れるような会社員になればなるほど、時間に余白は一切ない。だから幸福感も少ない。年収1,000万稼いでも「全然裕福じゃない」って言う人が実際居るんですけど、ほんとにその通りだと思うんですよ。自分のための時間が1分もない人ってめちゃくちゃ多いと思います。

何故かというと、時間に余白ができないように仕組まれてるからなんですよ。いろんなところが時間の取り合いをして、いろんな人の時間を費やすように、この社会はできているんです。だから、このことに早く気付いた方がいいですね。

 

一日に1時間「余白」を作ろう

ということで、ここからは僕の提案なんですけど。

一日にたった1時間でいいから、空白の時間。余白の時間を作ってみてほしいんですよ。この時間は自分のための時間。だから、テレビやYouTubeを見る、スマホでSNSを見ることはしない。誰かのマーケティングの為に時間を奪われてしまうので。仕事のための本も読まない。それも会社のための時間ですから。かといって、暇だからってシャワー浴びたりもしない。……音楽は良いかな。そういった形で、自分と向き合うだけの時間って言うのを、一日に1時間、作るようにしてみてほしいですね。

できればノートとペンをもって、「いま自分は何を考えているのか」とか。そういったことを、一旦立ち止まって考えてみる。「自分ってそもそも何のために生きてるんだっけ?」ってところを、真剣に考えてみた方がいいと思うんです。たぶんそれをしないと、10年後、15年後に「あれ? この10年俺何してたんだっけ?」「人間として生きて、残せるもの残してきたんだっけ?」って感じると思う。

10年後に「俺はこのために10年間生きてきたんだ」って思えるようなことを見つけるために、まずは自分と向き合うだけの時間を一日1時間、とってみてほしいと思ってます。

そこで考えてみてほしいのが、「今日、1分でもいいから自分の為に時間を使ったか?」 ってことなんです。ほとんどの人が、本当の意味で自分の為の時間って言うのを使ってないと思います。自分の為の時間って何かって言うのはまた後日お話しようかなと思うんですけど、これね、めちゃくちゃ難しいと思います、正直。

一日に1時間って、24分の1。睡眠時間も7時間とって、通勤して家の用事もして、ってしてると一日に1時間とるのは難しいと思うんですよ。でもよくよく考えてみたら、テレビ・スマホを見ていたり本を読んでたり、YouTube見たり、人から来たLINEを返してたり、仕事のこと考えてたり……たくさん余計なことしてると思います。それを10分ずつでいいからカットする、テレビをだらだら見てる時間を30分早く切り上げる、余計な寄り道をカットする。場合によっては残業を1時間カットしたり、長いこと早く帰れていない場合は、転職の必要もあるかもしれないです。

それでもし家賃・ローン・カードの支払いが出来ないって人がいるのなら、家賃を下げたり車を手放したりして、月の固定費を下げるとか。もしくは勤務地の近くに引っ越すとか、そうしたことをしてもいいので、一日1時間はとったほうがいいです。

 

「安定」に縛られるといつまでも豊かになれない

以前にも言ったんですけど、僕たちは就職した瞬間に「安定」を手に入れるんですよ。そして「安定」に縛られてしまう。いつでも外には出られるのに。安定してるからこそお金が自由に使えて、お金が自由に使えるからこそ自由に使い切ってしまって、毎月毎月月収がないと困るような状態になってしまうんですね。

そうなると「仕事」が一番のメインになってしまう。「仕事があるから」「仕事だから会う時間がない」「仕事だから子供と遊ぶ時間がない」って言い訳があって、仕事が最優先になってたりするわけじゃないですか。そういう風に、仕事のことしか考えられないような仕組みが日本には出来上がってるんですね。これは社会とか会社にとって都合がいいからなんです。そうしてあなたが毎日毎日働くことで会社の資産が増えていって、社長や会社が豊かになるだけで、あなたはいつまでたっても豊かにならないって状態が出来てるわけですね。

先ほども言ったんですけど、家賃を下げる・車を手放すこと、毎月の固定費を下げることで時間が生まれるんですよ。何故かというと働く時間を減らすことができるから。それをしてでもいいので、「自分の時間」「自分のことを考える時間」つまり「余白」を作らないと、このまま10年も20年も同じことを繰り返すだけになると思います。

なので、一日にたった1時間でいいので、机の上にノートとペンだけを置いて「自分は今日何を考えて生きてきたのか」っていうのを考える時間をもってください。それをひと月続けると、何かしないといけない・何か動かないといけないって思っている自分の気持ちの解像度が高くなって、自分のやるべきことが見えてくると思います。

というわけで、今日は「人生を変えたいなら、余白を作ろう」というテーマでお話をさせて頂きました。

ちょっと長くなったんですけど、これ本当に自分の人生を幸せにするために大切なことだと思います。一度立ち戻って、「自分が明日食うためだけに生きてないか?」「自分が本当に楽しい人生を歩んでるのか?」っていうのを考えてみる時間を作ってみてください。

絶対に、シャワー浴びながらとか、スマホ見ながら、何かしながら考えるってのはダメです。それって誰かのために時間使ってるから。机の上にスマホもテレビも置かずに、ノートとペンだけをもって、自分のためだけの時間を作ってみてください。それでは。

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