相談がある、そしてこれは誰にも知られてはならぬ──いつになく神妙な彼女。夜のトレーナー寮というあらぬ誤解を生みそうな場所での相談だが、それ以上に彼女は誰かに聞かれてしまうリスクを恐れたのだ。　
リビングに案内すると、オペラオーは真っ先に本題を切り出した。

「覇王の世代は爛れている──トレーナー君、君は聞いた事があるかな」
「いや？」

初耳だ。
それにオペラオーは爛れているとは正反対の存在ではないだろうか。圧倒的な実力と輝きで周囲を苛烈に照らす太陽、それがテイエムオペラオーだ。

「そうだろう？　ボクもこの前初めて聞いてね……薔薇風呂で、迷える子羊にこんな問いかけを受けたのさ。
　『オペラオーさん、【菊花賞】にオススメのローション何かありますか？』……とね」
「うわぁ」

酷な話だ。二重の意味で。
温泉旅館での顔を突き合わせた本音トークすら赤面してしまうオペラオー。そんな彼女に恋愛経験があるとは思い難く。更にそれを飛び越えた、猥談の相談とは。

「素直に言えばいいんじゃないか？　誤解だって」
「ふ……『オペラオーさんってああ見えて実は純潔の乙女なんですよ』なんて臣民に噂されたらどうなると思う？」
「可愛くていいと思うよ、オペラオー」
「うっ！？……いや、耐えろボク。今はそうじゃない……威厳の失墜だよ、トレーナー君。覇王たるもの、常に堂々と迷える彼女達を導ける星でなければならないのさ」

否定すべきは爛れているという事実ではないだろうか。しかしオペラオーは動揺しているのか、或いは頭がオーバーヒートしているのか。取り繕うように胸を張るが、その頬は赤い。

「ふむ……じゃあ、噂を本当にするしかないんじゃないか？」

導くなら、知識を得るしかないだろう──いや我ながら何を言っているのだという感じだが。
するとオペラオーは、朱に染まっていた頬を更に赤くした。桜色から茹で蛸に。さながら沸騰するかの如く。

「と、トレーナー君！　下手な取り繕いは無意味だよ！？　真実は水底ばかりで、上部を虚偽が漂う事になる！」
「うーん。でも、導くって言うならなぁ」
「つ、つまり！　つまり君はこう言うわけだ！　真実の黄金とするために！　ボクに、それを実演してくれると！」
「ん？」
「ああいや、嫌ではない。嫌ではないがね、ボクとしてもだね！　こう、素晴らしき舞台の段取りというものをだね──！？」

目を回し、ゆらゆらと左右に忙しなく揺れるオペラオー。頭上には蒸気のようなものが見えるような気すらする。
ああこれはマズい。足元の怪しいオペラオーを抱き寄せると、喉の奥から絞り出したような声を最後に、彼女は意識を失った。

「……どこから、覇王の世代は爛れてるって噂が出たんだろうなぁ」

ちなみに、この後オペラオーの朝帰りが目撃され。噂は更に広がることになるのだが、それはまた別の話である。

えっちな話でよわよわになるオペラオーが見たかった

もしや伴侶の指輪を渡すのは限界ギリギリのラインだったのでは？

覇王の世代にはNTRがいるからな

>もしや伴侶の指輪を渡すのは限界ギリギリのラインだったのでは？
演劇じみた仕草なら平気だけど生の本音トークや猥談はダメなんだ
でも演劇風の猥談なら耐えられる

>覇王の世代にはNTRがいるからな
違
ク

演劇してる裏では乙女みたいな理想の初体験像とかありそうでかわいい

imgを訴えます

やっぱりオペラオーさん爛れているわ…

実際覇王以外は爛れてるのがなんとも…

>でも演劇風の猥談なら耐えられる
顔真っ赤なのに堂々とした態度で猥談してくれるオペラオー…とても見たいですね

覇王ともあろう者が！性欲に身を任せて競技者としての時間を削る訳にはいかない程度の躱し方見せてくださいよ！

>覇王ともあろう者が！性欲に身を任せて競技者としての時間を削る訳にはいかない程度の躱し方見せてくださいよ！
逃げるなんて覇王じゃないデース！

>「……どこから、覇王の世代は爛れてるって噂が出たんだろうなぁ」
オペラオーがメイショウドトウとアドマイヤベガと談笑…多分談笑している所を見かけた
呆れ顔で「まったく…そんなだから覇王の世代は爛れてるって言われるのよ」とアドマイヤベガが零している
なるほど…当人たちにも知れ渡るほど広まっている噂話の様だ

>演劇じみた仕草なら平気だけど生の本音トークや猥談はダメなんだ
>でも演劇風の猥談なら耐えられる
濡れ場の話は嬉々として語るけれど自分達のリアルの話になると途端によわよわになるオージ…
多分AVは演技みたいなものなので普通に見られる