幽霊にぬすまれた顔

幽霊から話を持ち掛けられて、半分騙されるようなかたちで
「顔」を入れ替えられてしまうお話です。
少し特殊なタイプの入れ替わりですねー！


だれがアケル!? 悪夢のトビラ
※「幽霊にぬすまれた顔」収録

・作者
浅見理恵

・単行本
単体では未単行本化

該当箇所について

☆智美⇔☆幽霊
幽霊から貰った謎の液体により顔が入れ替わってしまう
外見上の変化⇒顔

幽霊と「顔」を入れ替えられてしまう

入れ替わりモノの中では特殊なシチュエーションの
作品で、身体ごと入れ替わるわけではなく
「顔」を入れ替えられてしまう、という作品ですねー！

ただし、入れ替わりは「人間」と「幽霊」の入れ替わりで
入れ替わる部位は「顔」となっているので
普通の入れ替わりとはちょっと違う感じです。

また、「人間」⇔「幽霊」という立場的なモノも
入れ替わるかたちになっていて、
智美の顔になった幽霊は、人間になり、
幽霊の顔になった智美は、幽霊になる、
という感じです。

この点も珍しいかな？と思います。

ちなみに、顔と人間⇔幽霊が入れ替わっているので、
身体ごと入れ替わっているわけではないのですが、
智美の顔になった幽霊のことを
周囲の人間は「智美」と認識していて、
入れ替わりには気づきません。

連鎖していく入れ替わり

入れ替わりのきっかけは、智美が「かわいくなりたい」という
願望を抱いているのに目をつけた幽霊が、
「大事なモノと引き換えに望みをかなえてあげる」と
話を持ち掛け、謎の液体を渡し、智美は、
まさか顔が入れ替わるとは知らずに、それを塗ってしまいます。

そうして、顔が入れ替わり、
幽霊の顔になった智美は人間から幽霊に、
智美の顔になった幽霊は幽霊から人間に変化します。

その後は、智美の顔になった幽霊が、
智美になりすまして、両親を味方につけ、
幽霊の顔になった智美は追い出されてしまい、
そのまま「智美」としての人生を奪われてしまう、という
結末になっています。

幽霊が巧みに智美になりきるのも美味しい展開です！

その後は、幽霊として過ごすことになってしまいますが
実は、智美以前にも、別の少女が同じ被害に
遭っていて、智美の前に姿を現した幽霊は、
前の被害者だったようです。

幽霊になった智美は、自分がそうされたように、
別のクラスメイト（この子も可愛くなりたいと思っている）に
話を持ち掛けて…というところでお話は終わりになっていますー！

このままいくと、幽霊になった智美がその子の「顔」を奪い
人間に戻り、今度はその子が「顔」を奪われて幽霊に
なってしまう展開になりそうですねー！

感想

身体が入れ替わっているわけではなく
「顔」なのですが、
一応入れ替わってはいるので
紹介しましたー！

かなり特殊な感じの入れ替わりですね！

（私は顔の入れ替わりを見ると
　フェイスオフという映画を思い出します！）