無線環境の整備が進んだことで、今や一般的となっている「Wi-Fi」。本資料では、Wi-Fiの導入を検討されている方、Wi-Fiの遅延でお悩みの方、無線環境の見直しを検討されている方向けに、遅延が起こりうる原因を整理し、それぞれの解消方法を解説しています。
2020.09.10
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テレビCMや店頭などでよく目にするWi-Fi。カフェやレストラン、駅、空港などでは公衆無線LANが使用でき、いまやWi-Fiの存在はとても身近になっています。ネットワークに関する詳しい知識がなくても、多くの人が日常的にWi-Fiを使用しています。
しかし、Wi-Fiとは一体どういうものか、きちんと理解したうえで使用している人はまだまだ少ないようです。今回はさまざまな観点からWi-Fiについて紹介していきます。この機会にぜひWi-Fiに関する知識を身につけましょう。
Wi-Fiの正式名称は「Wireless Fidelity」で、直訳すると「忠実な無線通信環境」という意味です。Wi-Fiとは、デバイス間の無線通信の互換性を検査したデバイスに付与することのできる名称やロゴのことで、Wi-Fi Alliance(無線LAN製品の普及促進を図ることを目的とした業界団体)が検査します。
Wi-Fiの技術が策定されたのは1990年代後半のことですが、当時は違うデバイス同士を接続するための互換性が保証されていなかったため、普及しにくい一面がありました。そこでIEEE802.11を利用するにあたっての互換性を高めることを目的に、Wi-Fi Allianceの前身であるWECAという団体が1999年に発足しました。
Wi-Fi Allianceに認められた製品は「Wi-Fi」のロゴをつけることができます。モバイルデバイスが普及するとWi-Fiの認知度も上がり、一般へ浸透していきました。Wi-Fiはスマートフォンやタブレットはもちろんのこと、ノートパソコンやゲーム機器などでも使用可能で、使えるシチュエーションは多岐に渡ります。
詳しくは、◆◆「Wi-Fiの意味がわかれば導入するメリットが見えてくる!」◆◆をご参照ください。
IEEEによって決められたWi-Fi規格はIEEE 802.11と呼ばれます。その種類はさまざまですが、現在主流な規格は6種類です。商品化された順番で言うと、2.4GHz帯の11b、5GHz帯の11a、2.4GHz帯の11g、2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応できる11n、5GHz帯の11ac、高周波数の60GHz帯である11adです。通信速度が一番早いのは11adですが、2017年8月現在ではほとんど製品化はされておらず、普及するにはもう少し時間がかかりそうです。
そのため、現在の主流は11acで、最高通信速度は6.9Gbpsと11n以下を大きく引き離しています。2.4GHz帯は電子レンジやBluetoothなどの電子機器でも採用されている周波数帯のため、たとえば電子レンジと2.4GHz帯のWi-Fiを同時利用すると電波干渉が起こり、通信に影響が出てしまいます。その点5GHz帯の11acや11aであれば使用している機器が少ないため、電波干渉に遭いにくいのが特徴です。
ただ、障害物があっても通信が阻害されにくく、屋外や屋内でも使用しやすいのは2.4GHz帯です。5GHz帯を使用するときは室内のレイアウトに気を配る必要があるでしょう。
詳しくは、◆◆「Wi-Fiの規格とは?今さら聞けないWi-Fiの基本をマスター!」◆◆をご参照ください。
無線LANの無線とは電波のこと、LANとは室内のネットワークをつなぐ通信網のことです。無線LANは無線通信の一種で、ラジオ放送やテレビ放送、アマチュア無線などと同列のものになります。ここ数年でWi-Fiの知名度が高まってからは「無線LAN=Wi-Fi」という認識が広まりつつありますが、正確にはWi-Fiは無線LANの中のひとつの規格に属しています。
詳しくは、◆◆「覚えおいて損のないIT知識!Wi-Fiと無線LANの違いとは?」◆◆
Wi-Fiとは無線を使ってLANをつなげる技術のことで、利用制限がないことが多いです。そのため大容量のデータをやり取りするときに料金を気にする必要はなく、映画や番組など長時間の動画を見るときも安心です。
対してLTEは携帯電話通信会社が採用している通信方式で、利用には料金がかかります。そのため、スマートフォンやタブレットでよくインターネットを利用する人はWi-Fiを利用するか、LTEとの併用がおすすめです。ただし、Wi-Fiは場所によっては電波が不安定になることがあったり、接続先の安全性が確認できない場合もありますので、いつでもどこでも快適に使用できるわけではありません。
両者をうまく使い分けるには、電波が安定している自宅ではWi-Fiを、Wi-Fiの電波が不安定になりやすい出先ではLTEを使用するのが良いでしょう。
詳しくは、◆◆「Wi-FiとLTEの違いとは?違いのわかる人になれるコラム!」
Wi-Fiもbluetoothも無線LANの一種です。Wi-Fiの規格はIEEE 802.11で、bluetoothの規格はIEEE 802.15.1。Wi-Fiの届く距離が100メートル以上であるのに対し、bluetoothは数メートルから数10メートルだけしか届かないため、近距離無線通信企画に分類されています。その特性上、bluetoothはパソコンのマウスや携帯電話などに多く利用されています。
Wi-Fiが複数のデバイスを接続できるのに対し、bluetoothは1対1でなければデバイスをつなげることができません。利用したいデバイス同士をペアリングすることで接続し、ケーブルなしでパソコンのマウスを動かしたり、スマートフォンに保存してある音楽をbluetooth接続したスピーカーで聞いたりすることが可能です。ただ、bluetoothは2.4GHz帯であるため、同じ2.4GHz帯のWi-Fi規格と併用すると電波干渉を起こしてしまうのがデメリットです。
詳しくは、◆◆「Wi-Fiとbluetoothは何が違う?違いとメリット・デメリットを徹底比較!」◆◆ をご参照ください。
社内で持ち運びができる、LANケーブルを使う必要がないなど、その利便性の高さから社内にWi-Fiを導入する企業が増えています。安全に便利に利用するため、Wi-Fiを導入する際は、いくつかのポイントを抑えるようにしましょう。
まず、Wi-Fiの電波はWi-Fiルーターを中心に円状に広がっていることがほとんどなので、設置する場所はオフィスの真ん中、もしくはエリアの中央が望ましいです。Wi-Fiルーターと子機のWi-Fi規格をそろえることも重要です。たとえば、5GHz帯の11acのWi-Fiルーターを使用したくても、子機側が11acに対応していなければWi-Fiを利用することはできません。11nであれば2.4GHz帯にも5GHz帯にも対応していますが、通信速度や通信品質を考えると11acを利用するのがおすすめです。11acはほかの電化製品の周波数と干渉することが少ないためです。
Wi-Fiのセキュリティには3種類の通信プロトコルと、同じく3種類の暗号化方式があります。Wi-Fiが商品化された頃に開発されたWEPはRC4という暗号化方式が使用されており、当時画期的な通信プロトコルと言われました。しかし、すぐに脆弱性が見つかり、現在では推奨されていません。
WEPの強化版がWPAで、暗号化方式にはTKIPが使用されています。TKIPは一定期間ごとにパスワードを書き換えるというメリットがありますが、これも脆弱性が発見されています。
そこでさらにセキュリティ面を強化するためにWPA2が登場しました。通信中であってもパスワードの変更が可能なAES方式を採用し、3種類のなかでは最もセキュリティが強固です。これらの通信プロトコルと暗号方式を組み合わせると、WEP、WPA-TKIP、WPA2-TKIP、WPA-AES、WPA2-AESの順にセキュリティが高くなります。企業で使用するのであれば、セキュリティが強固なWPA2-AESを推奨します。ただし、いつ新たな脆弱性が発見されるか分かりませんので、最新情報を仕入れておくことが重要です。
家電量販店やスマートフォン売り場にいくと目にすることの多いWi-Fiという文字。実際に利用している人はどのくらいいるのか、100名の男女にアンケートを取りました。
【質問】
あなたは職場や自宅でWi-Fiを利用していますか?
【回答結果】
はい:79
いいえ:21
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 - 29 30 - 39 40 - 49 50 - 59 60 【職業】パート・アルバイト 個人事業主 公務員 正社員 派遣社員 経営者
調査期間:2017年07月11日~2017年07月18日
有効回答数:100サンプル
アンケートの結果、自宅や職場などでWi-Fiを利用している人は全体の約8割であることがわかりました。
・自宅でWi-Fiを使っています。通信費がかからず回線速度が速いので。(30代/正社員/男性)
・パソコンだけではなく、タブレット、スマホも使用するのでWi-Fiがないと不便です。(30代/個人事業主・フリーランス/男性)
Wi-Fiは自宅で利用している人が特に多く、さまざまなデバイスで活用しているようです。では「いいえ」と回答した人のコメントはどうでしょうか?
・セキュリティに不安があるためです。テレビで鍵のないWi-Fiスポットの利用は悪意のある第三者であれば簡単に閲覧できることをやっていました。(30代/正社員/女性)
・以前Wi-Fiを利用していましたが、接続の感度というのでしょうか?それが悪くなりましたのでやめました。(40代/個人事業主・フリーランス/女性)
「いいえ」の回答ではさまざまな意見が見られましたが、セキュリティ面を心配している声が多く挙がっていました。 スマートフォンやタブレットをよく使う人はWi-Fi利用者が多く、スマートフォンをあまり使わない人はWi-Fi利用も少ない傾向にあるようです。
普段何気なく使っていると、Wi-Fiにはどのようなセキュリティ対策が施されているのかがわからず不安になってしまいがちです。しかし、Wi-Fiを正しく知ることで、さらに便利に効率的にWi-Fiを使うことができるようになります。特に企業の情報システム担当であれば、Wi-Fiについてはぜひ知っておきたいところ。今回の知識をぜひ、職場でも役立ててくださいね。
オフィスWi Fi の改善で業務効率 UP 遅延の原因と解消方法
無線環境の整備が進んだことで、今や一般的となっている「Wi-Fi」。本資料では、Wi-Fiの導入を検討されている方、Wi-Fiの遅延でお悩みの方、無線環境の見直しを検討されている方向けに、遅延が起こりうる原因を整理し、それぞれの解消方法を解説しています。
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