無線環境の整備が進んだことで、今や一般的となっている「Wi-Fi」。本資料では、Wi-Fiの導入を検討されている方、Wi-Fiの遅延でお悩みの方、無線環境の見直しを検討されている方向けに、遅延が起こりうる原因を整理し、それぞれの解消方法を解説しています。
2020.09.15
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ITコラム
Wi-FiもLTEもスマートフォンを使う際に利用する通信方式ですが、両者の違いを正確に知っている人は多くはないでしょう。Wi-FiとLTEについての知識を正確に理解しておくと、モバイルデバイスの使用がかなり便利になります。そこで今回は、Wi-FiとLTE、両者の違いについてさまざまな方向から解説していきます。
Wi-FiとLTEをうまく活用できれば、効率的に通信費を削ることができます。この機会にしっかりと学びんで、仕事にプライベートに役立てましょう。
Wi-FiもLTEも無線を利用した通信技術ですが、大きな違いがあります。まず、Wi-FiはWireless Fidelity(ワイヤレス フィデリィティ)の略称で、無線LANの1つに分類されます。ノートパソコンやスマートフォン、タブレット、ゲーム機器など、Wi-Fi対応している子機であれば、さまざまな種類のデバイスで利用することができます。
対してLTEは、Long Term Evolution(ロングタームエボリューション)の略称です。無線であることには変わりはないのですが、携帯電話用の通信回線規格です。LTEを利用できるのはスマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスに限定され、主に各携帯電話会社が所有する基地局をアクセスポイントとして電波を飛ばしています。
携帯電話会社によって周波数が異なり、特に電波が低く通信がつながりやすい700MHzから900MHzの周波数帯を「プラチナバンド」と呼んでいます。
通信速度はWi-Fiのほうが速いですが、インターネットを利用する場合、Wi-Fiを利用した際の通信速度は利用する通信回線によって変わります。たとえば、通信回線がADSLの場合、回線速度が遅いのでWi-Fiでも通信速度は遅くなります。通信回線が光回線であれば、光回線自体の速度が速いため、Wi-Fiも快適に使用することが可能です。
LTEは年々通信速度が向上していますが、電波のスポット環境によって実測値は大きく変わります。たとえば、電波状況の良い都心部であっても、そのスポットにたくさん人が集まっていて、各々がモバイル機器でインターネット接続をしていれば、その分だけ通信速度は遅くなります。通信速度は、環境や使用しているデバイスの機種などに大きく依存すると言えるでしょう。
Wi-Fiのメリットは通信容量による利用制限がなく、自由にインターネット接続できる点です。利用場所だけに限れば、室内での利用はもちろんのこと、モバイルWi-Fiルーターを持ち歩けば、外でも気軽に利用することができます。
また、スマートフォンのテザリング機能を使うことで、スマートフォンをWi-Fiルーター代わりに外にいながらノートパソコンやタブレットなどのデバイスが利用可能です。基本的に利用料金がかからないのも大きなメリットです。
デメリットは、電波が障害物に当たると通信が途絶えてしまう可能性があるほか、利用者数の多い周波数帯の場合は回線が混雑して通信がうまくいかないケースがあることです。また、テザリングでスマートフォンを利用するとで電力消費が激しく、すぐにスマートフォンのバッテリーがなくなってしまいます。
もし外出先でのWi-Fi利用を考えるなら、スマートフォンでテザリングするよりもモバイルWi-Fiルータのほうがよいでしょう。いずれにしても、モバイルバッテリーを用意しておくことをおすすめします。
もともとLTEは屋外での携帯電話使用を想定して作られた通信技術のため、外で利用しても電波が安定しているというメリットがあります。これはLTE電波を飛ばしている基地局が多く、電波の距離が半径数100メートルから数キロメートルとエリアも広いためです。
LTEは免許制で、使う電波は国から割当てられています。データ通信容量には上限が設けられており、その上限を超えると通信スピードが遅くなります。これはLTEの大きなデメリットのひとつで、上限を超えて使用する場合は、追加でデータ通信容量を買わなければなりません。追加のテータ通信容量を購入すると料金が高くなってしますし、金額を抑えようとすると大容量のデータ通信をしたくても我慢しなければなりません。
このように、LTEはもともと料金が高めに設定されているため、動画をよく見る人や常にモバイルデバイスでインターネット接続している人には向きません。このデメリットを回避するには、外でモバイルデバイスを使うときは安定感のあるLTEを、自宅で使うときは料金のかからないWi-Fiを使用するのがいいでしょう。
Wi-FiとLTE、通信速度が速いのはどちらだと思いますか?100人を対象にアンケートを取ってみました。
【質問】
Wi-FiとLTEではどちらの通信スピードが速いと感じていますか?
【回答結果】
Wi-Fi:60
LTE:40
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 - 29 30 - 39 40 - 49 50 - 59 60 【職業】パート・アルバイト 個人事業主 公務員 正社員 派遣社員 経営者
調査期間:2017年07月11日~2017年07月18日
有効回答数:100サンプル
アンケートの結果6割の人が、Wi-Fiの通信スピードが速いと感じているようです。
・以前、家でLTEを利用していたときに、職場で利用しているWi-Fiよりもスピードが遅いと感じていたので。(40代/正社員/女性)
・実際、自宅では主にWi-Fiを利用して光回線につないでいて、戸外のLTE環境よりスムーズに感じるため。(40代/正社員/男性)
Wi-Fiのほうが速いと感じている人は、使用している回線環境がかなり影響しているようです。では、LTEのほうが速いと感じている人の回答を見てみましょう。
・Wi-Fiは速い速度が出ている時もあるが、不安定なイメージがある。一方、LTEは安定して速度が出ているように感じている。(40代/正社員/男性)
・なんとなくですがWi-Fiで電波が悪くてLTEに切り替えるとすぐ繋がるのでそう思いました。(20代/パート・アルバイト/女性)
LTEが速いと感じている人は、電波の安定性に理由があるようです。
どちらの回答でも、使用しているデバイスや通信環境に影響を受けていることが見受けられました。
Wi-FiとLTEには大きな違いがあります。その違いのひとつは利用制限と利用料金です。LTEの電波状況の安定感は大きな魅力ですが、利用制限なしで好きに使えるWi-Fiは仕事においてもプライベートにおいてもさまざまなメリットをもたらしてくれます。
企業で使用する場合はWi-Fiルーターの設置位置やWi-Fi規格などを慎重に選定することで、Wi-Fiのメリットを最大限に享受することができるでしょう。
オフィスWi Fi の改善で業務効率 UP 遅延の原因と解消方法
無線環境の整備が進んだことで、今や一般的となっている「Wi-Fi」。本資料では、Wi-Fiの導入を検討されている方、Wi-Fiの遅延でお悩みの方、無線環境の見直しを検討されている方向けに、遅延が起こりうる原因を整理し、それぞれの解消方法を解説しています。
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