無線環境の整備が進んだことで、今や一般的となっている「Wi-Fi」。本資料では、Wi-Fiの導入を検討されている方、Wi-Fiの遅延でお悩みの方、無線環境の見直しを検討されている方向けに、遅延が起こりうる原因を整理し、それぞれの解消方法を解説しています。
2020.09.16
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ITコラム
スマートフォンの普及に伴い、Wi-Fiと同じくらい認知度の高まりを見せたのがbluetoothです。どちらもそれぞれ便利で、人によってさまざまな使い方をしていることでしょう。両方ともデジタル機器のワイヤレス化に一役買っている技術ですが、その詳しい仕組みや両者の違いなど、知らない人も多いのではないでしょうか?
今回はWi-Fiとbluetoothの違いに焦点を当て、メリットとデメリットを紹介していきます。両者をより理解し、双方の利便性をさらに高めていきましょう。
Wi-Fiもbluetoothも無線LAN規格の一種です。Wi-Fiの規格名はIEEE 802.11で、Wi-Fi Allianceという団体によって認証された製品のみがWi-Fiブランドを名乗ることができます。Wi-Fi規格のIEEE802.11は大まかにわけて6種類あり、2.4GHz帯、5GHz帯、60GHz帯の周波数帯と暗号化方式の組み合わせで分かれています。
対してbluetoothの規格名はIEEE 802.15.1です。Wi-Fiと違ってbluetoothは複数の企業がプロモーションに関わっていますが、もともとは1994年にエリクソン社のプロジェクトとして始まりました。日本で知られるようになったのは2000年代前半からで、それから数々のバージョンアップを経て技術進化を遂げています。今では、パソコンのマウスやキーボード、スマートフォンなどに利用されており、身近な存在であると言えるでしょう。
Wi-Fiもbluetoothも対応機器同士を無線で通信する点では共通しています。しかし、両者の通信規格や使用するシチュエーションには大きな違いがあります。
Wi-Fiとbluetoothの通信規格には大きな違いがあります。まず、通信速度に関しては圧倒的にWi-Fiのほうが速いです。規格別で見ていくと、Wi-Fi規格の11gと11aは54Mbps、11nは300Mbps、11acになると6.9Gbpsという圧倒的な高速度を誇っています。対してbluetoothの通信速度は最大でも24Mbpsです。
次に、通信距離に関しても大きく異なります。Wi-Fiは数百メートル先まで電波が届きますが、bluetoothは届いてもわずか数十メートルで、その特性から近距離無線通信規格に分類されています。そのため、Wi-Fiのようなネットワーク構築に利用されることはありません。
また、bluetoothの周波数は2.4GHz帯であるのに対し、Wi-Fiは2.4GHz帯、5GHz帯、60GHz帯を使用しています。、Wi-Fiで2.4GHz帯を利用する場合、Wi-Fiとbluetoothで互いに電波干渉が起き、Wi-Fiの通信状況がかなり落ちてしまいます。この周波数帯は電子レンジやワイヤレススピーカーなどにも採用されているため、同時使用による電波干渉が起こりやすいのが特徴です。Wi-Fiもbluetoothも狭い空間内で、それのみの利用であれば電波状況は安定しますが、同周波数帯の同時使用には注意が必要です。
通信距離が長く通信速度の速いWi-Fiのほうが一見利便性が高いように思えます。しかし、Wi-Fiとbluetoothは用途がまったく異なるため、どちらのほうがより利便性が高いかについては一概に決めることはできません。
たとえば、社内ネットワークをワイヤレスで構築するのはWi-Fiの役目です。Wi-Fiルーターを経由して複数のデバイスをつなげることができ、電波の届く範囲であれば社内のどこにでもデバイスを持ち運ぶことができます。
対してbluetoothはネットワークの構築には向きません。その代わり、bluetoothに対応している1つの機器を、近距離にあるもう1つの対応機器につなげるのが得意で、マウスやキーボードなどパソコンまわりの細々とした機器をワイヤレス化するのに大変便利です。通信速度が遅いデメリットはあるものの、消費電力が少ないのもメリットのひとつで、長時間使用するシチュエーションにとても向いています。
Wi-Fiは通信速度が高いのがメリットですが、消費電力が激しく、Wi-Fiを利用しているデバイスのバッテリーが消耗しやすいというデメリットがあります。
一般的にbluetoothは、どのようなシチュエーションでどのくらいの頻度で利用されているのでしょうか?100名の社会人を対象にアンケートを実施しました。
【質問】
パソコンやスマホのbluetooth機能について、どんな利用目的や場面で使っているのか教えてください。
・キーボードやマウスは無線のものを使っているので、それらを使うときにbluetoothを使っている。(30代/正社員/男性)
・スマートフォンで音楽をbluetooth対応スピーカーに飛ばして聴いてます。(40代/個人事業主・フリーランス/男性)
・スマホはワイヤレスイヤホン、パソコンはワイヤレスキーボードとマウスで使っています。(30代/派遣社員/男性)
・電池の持ちを良くしたいときに、Wi-Fiの代わりにbluetooth接続をしています。またWi-Fiが使えない時にデータ転送したいときにBluetoothをつかいます。パケット通信料を使いたくない時にも使用します。(30代/公務員/女性)
【回答結果】
フリー回答
調査地域:全国
調査対象:【年齢】20 - 29 30 - 39 40 - 49 50 - 59 60 【職業】パート・アルバイト 個人事業主 公務員 正社員 派遣社員 経営者
調査期間:2017年07月11日~2017年07月18日
有効回答数:100サンプル
一番多かったのは、キーボードやマウスで常に利用しているという回答でした。同じくらい多かったのは、音楽をスピーカーやワイヤレスイヤホンから流すという方法です。Wi-Fiの代わりにbluetooth経由でデータ転送している人もいて、さまざまな使い方をしていることがわかりました。
また、bluetoothを利用するシチュエーションは自宅や職場をはじめ、電車内など、いろいろな場所で利用しているとのことでした。みなさん、かなりbluetoothを使いこなしているようですね。
Wi-Fiとbluetoothには特徴に大きな違いがあり、そのため用途も大きく異なります。共通しているのは、両者とも無線を使用している技術であるということです。Wi-Fiと比べると、bluetoothのほうが通信速度も通信距離も劣りますが、消費電力が少ないなどメリットがあります。Wi-Fiとbluetoothをうまく使いこなすことによって社内のワイヤレス化もスムーズに進みますので、社内業務の効率化のためにもぜひ、Wi-Fiとbluetoothの導入を考えてみてはいかがでしょうか。
オフィスWi Fi の改善で業務効率 UP 遅延の原因と解消方法
無線環境の整備が進んだことで、今や一般的となっている「Wi-Fi」。本資料では、Wi-Fiの導入を検討されている方、Wi-Fiの遅延でお悩みの方、無線環境の見直しを検討されている方向けに、遅延が起こりうる原因を整理し、それぞれの解消方法を解説しています。
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