借金玉さん、文筆家としての特別な才能を持ってるのは間違いないと思ってるので、その性向でもってすべてを台無しにしてるのを見てると本当にもったいなく感じてしまう。
ケムリ時代の発言とか見てると、「俺は俺の実力だけでやっていく」っていうことに対して強烈なプライドを持ってるのはわかるし、それができない人を見下して軽蔑すんのは勝手だけどさ、それを丸出しにしてついてくる人なんかほとんどいないんだよ。
「借金玉」になってからはモラリストっぽい仮面をかぶってマスに請求しようとしてんのはわかるんだけどさ、それこそモラリストは借金玉さんの本音がむき出しになったらついていけないんだよ。
味方だと思ってた人間に刺されたって思ってるのかもしれないけどさ、自己開示してなかったものがさらけ出されてしまって、そこを批判されてるだけなんだよ。それがムカつくのは理解できるんだけどさ、相手からすれば見えてなかったもんがヤバかったって状態なんだからそこで冷静になって誠実な説明をしないと、まともな友人はどんどん離れてくよ。
確かに借金玉って人は独力で自分の居場所を作ってしまえる実力があって、それは本当に稀有な才能だとおもうんだよ。維持する能力が全くなかったとしても、ほとんどの人間に場を勝ち取る実力なんて無いからさ、その能力は存分に誇ってもいいと思うんだよ。
でもさ、今みたいに自己弁護が無理筋のやらかしをしたときの動きは本当になんなんだよ。「批判されている発言に直接関係のない大量の論点をでっちあげてごまかす」ってのはさ、そもそも文章を読む能力がない人だとか文脈を追う気もない野次馬にしか効果がないってこと、理解できない人じゃないでしょ?
借金玉さんがこれまで軽蔑してやまなかった、見下してきた人にしか通用しないんだよ。借金玉さんが追い求めていた「読める能力があって場に参加する意欲のある人」にはその不誠実さは簡単にわかっちゃうよ。離れていっちゃうよ。
借金玉さんが今やってることは、これまで「良き読者」として借金玉さんが想定してきた人、あるいは良き友人であり良き敵と認知してきた人に対する裏切りなんですよ。
自分の実力でもって場を勝ち取ってさ、凄いことを成し遂げたんじゃないですか。そうして獲得した場所をさ、自分が軽蔑する人間で固めて王様をやるのって、そのうち絶対に耐えられなくなるよ。っていうかそれが耐えられなくて文学極道をやめたんじゃないんですか。
文学極道の時は良くも悪くも詩っていう娯楽の範疇でゴタゴタやってただけだからさ、そこでの不誠実とかは全然取り返しが効いたと思うんだよ。でもさ、今借金玉さんがやってることって、それこそ借金玉って人間が獲得してきた信頼をすべてぶん投げるような行為じゃないですか。
詩に対する不誠実を取り戻すより、自分自身が掲げてきた規範に対する誠実さを取り戻すのはよっぽど難しいと思うんだよ。本当に、取り返しのつかないことになっちゃうよ。
自らプレッシャーをかけて、そこに打ち勝って生き残ってきたって自負があるわけじゃないですか。そんな借金玉さんにとって、今やらかしてる不誠実は取り返しのつかない呪いになるよ。借金玉さんのストイックさを考えると、自分自身の不誠実に目を背け続けることって絶対にできないよ。
で、借金玉さんは多分これを読むと思うんだけど、あなたの文筆家としての能力って、技術的にはそこらのプロの小説家と比較しても優秀なほうだと思うんですよ。
それでも目が出なかったっていうのは運の問題もあるのかもしれないけど、たぶん魅力的な物語を想像する能力に欠けてたんじゃないでしょうか。
だからさ、私小説書きましょうよ。あなたの高い技術で、稀有なワードセンスでもって借金玉っていう人間を語れば間違いなく魅力的な小説ができると思うんですよ。
特別な才能があって、ストイックにそれを積み上げてきて、自他ともに認める確かな実力を死に物狂いで獲得したにも関わらず、感情をコントロールできずにちょっとしたことで滅茶苦茶な攻撃性を発揮して、それをごまかすために自分が最も嫌悪してきた人間にまで媚を売って、苦労して積み上げてきたものを台無しにしてしまうっていう人間の物語。
もし俯瞰して書くことができたなら、それはとてつもなく魅力的じゃないですか。
もう一度意地をはって欲しいんですよ。取り返しがつかないことはいっぱいあるけれど、それでもあなた自身を裏切り続けるよりはずっと楽になれると思うんだよ。そして、今意地をはることができるならば、この先素晴らしいものを作っていける能力があなたにはあると思うんだよ。自分の才能を、これまでの努力を無駄にしないでください。
「全てが台無しになってほしい」「もっと外部で喧伝することで火を付けていく」という意思は伝わった
才能ないんだろ要するに
最近の借金玉はほんと見てられないし、擁護できないわ。