高崎市の学校法人堀越学園に28日、文部科学省による解散命令がついに発令された。学生・園児が在籍する法人には全国で初めてとなる究極の処分だ。転学・転園希望者の行き先も決まり、学生・園児の姿が消えた各施設で、教職員らは経営陣の無責任さに憤り、法人清算の行方や再就職への不安を募らせた。
■堀越氏、最後まで権限
解散命令は当初予定した午後1時を過ぎ、午後3時半ごろ、東京・霞が関の文部科学省で学園の福田星人理事長に言い渡された。福田氏はその後、「申し訳ない気持ちでいっぱい」と謝罪。「債権者などに迷惑にならない道筋を探したい。後は粛々と清算手続きに入るしかない」と語った。
午後1時、創造学園大の中山キャンパスに出入りする教職員の姿はほとんどなかった。1時20分ごろには、NTTの関係者が事務室前の緑色の公衆電話を数分で外して持ち帰った。
ある教員は「いまだに権限をふるう堀越哲二学長が悪い。身勝手で横暴。今月も気に入らない教員に懲戒解雇処分を出した。学校がなくなり、意味がないのに。情けない」。この日も理事会が直接、謝罪や説明をすることはなかった。