我が家が流山おおたかの森周辺に住むようになって長いが、ここ10年くらいで信じられないスピードで開発が進められていて、今までうっそうとジメジメした雑木林だったところが太陽の光が差し込む綺麗な住宅地になっている。大規模なマンション群と美しい戸建てがニョキニョキ建てられて道路は整備されて駅前には綺麗なタイルが貼られていて、とにかく見栄えがいい。
休日におおたかの森駅前に行けば少子高齢化なんて信じられないくらいの大人数の幼児がわやわや遊んでいる。
流山市はTXが通った後から「母になるなら流山」などのキャンペーンを展開して大量の子育て世帯を呼び込んだ。だけど最近流山にやってきた若い世代の人たちは本気で流山で子育てをするつもりなのかと、流山で長く生活してきた住民としては疑問に思う。流山市の公教育の闇、それも何十年もの間、流山市だけじゃなくて東葛飾地方を覆ってきた風土を知ってここにきているのだろうか。
流山に突然大量の子育て世帯が流入しているから教育面で様々な混乱が起きているのは既に指摘されている。例えば、この人(https://anond.hatelabo.jp/20170528232611
)が言うように、急激な児童数増加に小学校の受け入れ体制が追いついてないせいで、元々の計画に反して、入る予定だったのと違う小学校に入れられそうになっている子供がいる。私はこの古い方の小学校を10年くらい前に卒業したのだが、本当にオンボロな校舎を無理やり増築・改築して使ってる。それでも流山がただの田舎だった頃は近くに綺麗な校舎なんて他に存在しなかったから、学校なんてこんなもんだろうって思えたと思うけど、今は綺麗で新しい学校が近くにたくさんあるから事情が違う。広報誌で駅周辺の新小学校の綺麗な新校舎の写真をたくさん見せつけられたら古い学校に通う子供たちは嫌な気持ちになるんじゃないかと思う。元からの住民のいるところの子供には汚くて古い校舎を無理やり改修して使わしておいて新しいマンションの住民には新しい小学校をあてがうのか…って気持ちになる。とにかく古い小学校に突然変更された子供たちが気の毒だ。
あとやっぱり突然児童数が増えたので多分先生たちの受け入れ準備が追いついていけてなくて学級崩壊とか先生のメンタルがやられてるという噂をよく聞く。なんてったって日本一児童数が多い小学校(令和2年)の2位がおおたかの森小学校で、5位が小山小学校なのだ。こんなに突然児童が増えてる地域は他にないのではないか。これに伴って教育の質が落ちてても不思議じゃない。
だけど私が本当に問題にしたいのは流山の悪い意味で特異な教育的伝統というか慣習というか、その風土のことだ。それは管理教育のことだ。紛れもなく流山市は古くから熱狂的に厳しい管理教育を実践してきた地域であって、その体質は少なくとも私が中学校に通った10年前には色濃く残っていた。
管理教育とは、Wikipediaの「管理教育」のページ(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/管理教育)を要約すると、集団行動の徹底を通して生徒を学校生活内で厳しく管理するタイプの1980-90年代の教育のことだ。そんな教育は流山に限らず普遍的だと思われるかもしれないが、実際には地域差があったらしい。その中でも特に有名なのが愛知と千葉県の北西部(東葛地域)だ。Wikipediaにも管理教育の実践されていた地域として流山が名指しで示されている。父親はまさにこの教育を受けてきたのだが、丸刈りは当然で教師の体罰も酷かったと言ってた。あと、八千代市が酷かったらしい(https://togetter.com/li/68277)が、酷かった頃の流山市も似たようなものだったと思う。Wikipediaだと、流山市の中学校では衆人環境の中で集合の歌を歌わされたと書かれているがこれは某洗脳系新人研修を思い起こさせる。笑えないのが、2010年代ではこれが微妙に形を変えて、山の上や広場での合唱とか、能を見せてくれたお礼と言って能楽堂で合唱を歌わされたことだ。これは本当に恥ずかしかった。
強力に染み付いた管理教育的実践は当然急に無くなったりしたい。私が約10年前に受けた流山市の某中学校での教育は紛れもなく、1980年代の管理教育から暴力だけが取り除かれたタイプの管理教育だった。
まず、管理教育というのは単に校則が厳しいとか、そういうことではない。最近問題になってるブラック校則のような、理不尽かつ意味不明な決まり事はもちろん細かく沢山あるのだけど、管理教育の中ではその決まりを破るとか、それに反抗したいって発想がそもそも生まれない。集団の同調圧力が半端ないので校則を守らないという選択肢がまずない。だから、風紀の乱れなんて発生しない。ものすごい細かい決まりが細々と決められているのにそれを全員が完璧に守り相互に監視をしている。それくらい集団を単位とした管理を強くしものが管理教育だ。校則を守ること自体が集団内の繋がりを強化するためのツールなので、校則/拘束は細かく沢山あればあるだけよく、その意味とか合理性は極力排除されている。そのためには書かれた校則だけじゃ足りないので、暗黙の複雑な校則が沢山あった。例えば1年生の女子はポニーテール禁忌とか(上級生には許されているので)。持ち物から振る舞い方に至るまで大量の暗黙の約束があった。校則は風紀を保つためにあると思われがちだが、そもそも私の学校は全く荒れてなく、外から見たら何の問題もない学校にしか見えなかった。だから健全に風紀を保つことが目的ならそんなに細かく校則を作る必要はない。反対に中学生という多感な時期の子供の集団が全く荒れてないって、それだけ強力に規則の押し付けがされている事の表れでしなかないと思う。
あと、流山とか流山周辺の地域で特有なのが、学校生活ジャージ制だ。学級に着いたらみんな制服を着替えてジャージになって生活する。男女別の着替え室なんて立派なものはないのでみんな制服の下に体操服を着て登校する。ジャージが人の自尊心を傷つけるくらいダサいとか、高い制服を買わせられるのにそれをほとんど使わず高いジャージをたくさん買わなきゃいけないとか、ジャージが寒いとかジャージに関する校則がめちゃくちゃあるとか、そういう文句は当然ある。だけど、本当の問題は、生徒がいつでもジャージを着ていることによって集団全体が強制的に体育会系化されてしまう事だと思っている。学校生活の全てが体育会スポ根原理の下に置かれるのだ。
強制的ジャージ制は活動的だからいいじゃんという意見を見たことがある。だけどそのように言う人は、管理教育においてジャージが生徒の学校生活全てを体育の授業の延長線上に置くシンボル的役割をしているということまで想像しているのだろうか。スポ根というか、戦前の軍隊のような、そういう事を想起させる振る舞いが基準化、自然化されていくのだ。例えば、もちろん教室の移動のために綺麗に整列させられるし、いちいちめちゃ大きな声で返事しなきゃいけない。そういう軍隊的な仕草を自然に見せるのがジャージだ。
そして、そういう集団意識とスポ根根性が遺憾なく発揮されるのが、体育会・合唱祭・学年集会で、このためにめちゃくちゃ集団で練習させられる。法律的な決まりとして授業数がどのように決められているのかわからないが、やたら座学の授業が削られて集団行動のために時間が使われていたと覚えてる。私が私立の高校に進学してから一番びっくりしたのが、時間割通りにちゃんと授業を受けられることだったので、中学校ではかなりの時間数、法律ギリギリまで??よく分からないけれど本当にしょっちゅう座学の時間が消えていったことは覚えている。それくらい集団の催しのための準備は徹底的に行われた。体育祭の前の一週間などは全て授業が無くなって体育祭の練習のみのために一日中外にいる状態になる。しかも体育祭は応援の歌と踊りまで完璧に覚えさせられるので息をつく余裕はない。全体主義的で怖かったのが学年集会で学期のまとめ的な発表を学年ごとにするのだが、めちゃくちゃ発表の練習をさせられ、思ってもない事をみんなと一緒に絶叫しなきゃいけなかったことだ。\私たちは!この学年のみんなが大好きです!!/みたいなノリの発表を年に何度もやる。発言方法といい内容といい北朝鮮のプロパガンダ顔負けの内容だと思う。総書記への愛が学年とかクラスへの愛へと置き換えられただけだ。こういう練習を何度も何度も繰り返させられることで、集団の論理というか、集団の中に呑み込まれる感じがして本当に嫌だった。もっと怖いのが、大多数が嫌がることなく進んで集団行動を行っていたことで、その中で少しでも集団の求める基準から外れる人間は徹底的に叩かれて矯正される。集団の期待に沿ってないと指摘された人間が努力して集団の論理を内在化させなければみんなに許してもらえない。集団についていけない人間を指導するのはどこまでも合法的だからここにイジメはない。
だから、管理教育というのは、単に校則が厳しいとか先生が暴力的とか、そういう問題なのではない。クラスの一体感が強いとか、そいういレベルのものでもない。そうではなくて、管理教育とは、集団の行動と集団の絆を維持することを何よりも第一目標に置く事で、学校生活の全ての側面で個人というものを完全に消し去ることを達成する教育方法のことだ。この中で理不尽な校則など問題になるはずがない。なぜなら理不尽な決まりをみんなが守ることがみんなとの絆を深める方法であり、かつその絆が存在することを証明するからだ。
当然このような環境にいることは身体的にも肉体的にも疲弊させられる。体育系の人間はともかく、普通の人間は体力がないと、長時間の発表練習なり体育祭の練習に耐えられない。ちょっとでも集団のルールに疑問を抱いたらそれだけで精神的に疲れてしまう。思ってもいない反省の言葉とか標語を何度も絶叫させられるのは本当に疲れる。何度も何度も合唱をすることもこういう環境だと本当に疲れる。本当に細かい風紀の乱れ(飴のゴミが落ちてたとか)で何度も学年集会が開かれて説教されるので理不尽さで精神が疲弊する。とにかく自分の中の主体性を消し去ることに成功しない限り、管理教育の中で生きていくことができない。この環境の中で、他者との関わりを通して健全に成長することは無いと思う。
管理教育は何のために行われているのか。とにかく全ての生徒を集団の中に入れて異質な動きを封じ込めることが目的だと思う。そしてその環境に疑問を持たせないようにする訓練なのだと思う。当時は、従順な労働者を育成するためなのかと思った。あとよく半日だけ刑務所に通うという夢を見たので、なんかの罪に対して罰されている感覚だった。あとは、マイルドな北朝鮮なんだと思う。
ただ、流山は某自動車工場のたくさんある愛知と違って特別そういうタイプの労働者を大量生産しなきゃいけない地域じゃないと思うので、なぜこの風土が残ってるのか謎だ。治安もそれほど悪くないし。
私はこの教育を3年間経験したが、元々違う地域の都会の小学校に通った経験があったからか、流山の学校に馴染めていなかったので、この習慣が本当に嫌だという気持ちで流山の中学校に通っていた。だから反対に、ずっと流山近辺で生きている限り疑問に思ったり辛くなったりすることは無いのかもしれない。実際にこの管理教育を受けていた同級生たちは辛そうじゃなかったし、彼らは積極的に集団の「絆」を強めようと頑張っていた。
だけど、今流山に転入してきているご家庭はこの実態を知っているのだろうか。流山の中学校に行く限り自分を殺し、授業時間を削って、環境に疑問を抱かないようにしてしか生きられないということを分かっているだろうか。自分の子供が、この環境の中で積極的に集団に問題なく従うグループに入るか、それともそこから外れていくのか、そもそもそういう枠組みの中で生きることになるということを知っているのだろうか。たしかに、カースト上位に入れたら本当に楽しい学校生活になると思うが(カルト的なノリなので熱狂しないわけがない)、カースト最下位は本当に辛い。それを避けたいなら私立に行くか不登校になるしか選択肢がない。不登校はクラスに何人もいたし身近な選択肢だった。
このブログで伝えたかったのは、流山に最近転入したご家庭と転入を考えているファミリー層に対して、かすかに噂になっている流山市の管理教育体質というのは現実に実践されているもので、1980年の絶頂期から形を変え、暴力性を抑えながらも管理の強度を失なっていないということだ。今は過剰な生徒数増加で学校自体が疲弊しているので、元の管理教育と混ぜ合わさってもっとひどいことになっているかもしれない。もしくは、管理教育が緩まっているのか、それならいいと思うが、分からない。ともかくも少なくとも10年前に流山市の管理教育を経験した人間として、その問題点を指摘したかったし少しでも多くの人に知ってもらえたらいいなと思う。
私の目から見て、最近流山に来たファミリー層は結構教育熱心ではないかと思う。だから、その期待とは全く異なるタイプの教育が基準である流山市の公立中学校に、意に沿わず進学してしまうことは悲劇なのではないかと思う。少なくとも私の経験上、流山市の中学校は学力的な意味での教育に対しては全く熱心じゃないので。勉強熱に燃えてるような子供が入学してしまうのは悲劇だと思う、授業がしょっちゅう潰されていくので。
流山市が子育て世帯をターゲットにして企業のような方法でPRするからと言って、市が子育てに最適なサービスを提供しているとは限らない。少なくとも教育という面で流山市は根深い問題を抱えている。そんな環境で子育てしようだなんて狂気の沙汰だと経験者としては常々思っている。
何なんだよ千葉県流山市。 小山小学校という教育方針や環境の優れた新設小学校の学区という謳い文句で 分譲マンション買って転入してきたのに 「予想より児童数が急増したので古...
流山おおたかの森で子育てしようだなんて狂気の沙汰 我が家が流山おおたかの森周辺に住むようになって50年くらいは経つと思う。ここ10年くらいで信じられないスピードで開発が進め...
文章量がこええよ
流山のおとなり、松戸市に住む者です。 流山の実態をともなわいイメージ戦略には正直目に余る。 端的にそれがわかるのが、市内を走るつくばエクスプレスの駅名だろう。 TX開業前か...
住むには蒲田か赤羽が一番ですよ。 松戸も含めてイメージ戦略に頼らないといけないというのは、そういうことなんだと思いますよ。
学区変更なんて育児世代急増地区ならどこでも起こりうる問題だからしょうがないね
今の自体、子供の幸せ願うなら産まないことなのよ。としちゃん。
今生まれても、老人にしか優しくない国で、自分は保証なしで老人をがんばって養うだけだしなぁ。
今の日本で子供生むようなやつは児童虐待者、殺人者であると言ってもいいと思う。 アベナチスのガス室に送り差し出してるようなものだ。
昨日TVで放映してたけど、同じ千葉県でも市原市の小湊鉄道線が通る地域は子育てに非常に良いって言ってたぞ。ネット環境あるから買い物だって困らないし。だから市原市に引っ越そう...
あんた内房線沿線住民だろ。
日本死ね以降スケベ心丸出しの政治クラスタが集まって来た印象 ウン番煎じのエントリが毎日毎日投下されててオゲッとなる そういう需要があるなら政治的なエントリを掲示する為の「...
国会ウォッチャーさんのような素晴らしい人がいることに感謝できないとかネトウヨかよ
なんか最近国会ウォッチャー教みたいになってきてるよね まぁ俺も国会ウォッチャーの記事読みながらガチャ引いたら 10連でイシュタルが2枚来たのでマフィア梶田教をやめて 国会ウォ...
わかる。オレもウンザリだ。 そこに一時期跋扈した「お前○○だから朝鮮人な」とすぐ認定されちゃうのと同じフィーリングで、「お前、オレが正しいと思う意見に同意しないからネト...
うんざりしたなら帰ろうか
>理由は「小学校まで100mだけど大きい幹線道路があるので危険でしょ」と言われたよ 市の担当者は事故に遭う確率をちゃんと計算したんですかね。 1.5kmは小1にはしんどい。 足腰は強く...
痴漢関連のエントリ書いて懐疑的なリプが来たら怒って「ネトウヨ」とか言い出したり 個人的印象ではちょいキナ臭い人だなーって感じ けれどもそんなんどうでもいい 実は彼は一目...
てっきりあの税金食いまくりデザインの、おおたかの森小中学校の話かと思った。 おおたかの森小中学校も学区が広いし、バンバン一戸建てやマンションができているから、そのうち...
もうちょっとがんばれよブクマカ 俺達の正義を日本死ねだけで終わらせるつもりかよ!
http://anond.hatelabo.jp/20170528232611 この増田が買ったのが新築大規模マンションなのかはわからないけど、おそらくそうなんだろう。 マンションの開発業者はここは評判のいい何々小学校...
東西線ユーザーだけど、流山は無いわ。マンションの広告も入っているけど買う気が起きない。 じゃあ、松戸・船橋・習志野・柏が良いのか?と言うわけじゃないけど。 正直、あの田...
こいつの子供は喪をこじらせそう
とりあえす
なにか話が大きくなっているがとりあえす俺の経験を書いておく 同じくTX沿線の新興住宅地にTX開業に合わせて引っ越した。 うちでも同じように、新設の小学校ができるときに学区問題...
http://anond.hatelabo.jp/20170528232611 これもさ、日本死ねみたいなの狙ってるの? https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170603-00010001-bfj-soci&p=1 みたいな記事になってるし、議員さんはでてくるし。 本人...
その行動力に対して、君が嫉妬してるんだよ
そもそもは、マンションの販売員が子供の人口を予測できなかったんだよね? なににキレてんの?