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へのへの流(?)VSTのいろは
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へのへの流(?)VSTのいろは

2018-09-25 01:39

    残したいユーザーブロマガ記事への投票はこちらです

    おはこんばんにちは、へのへのです。
    先日の音MDMで音声担当をしたことでちょっとちょづいているので、自分のやり方ではありますがどんなvstをよく使用しているか紹介していこうと思います。音作りの参考にどうぞ。分からない用語が出てきたらググろう!
    なお、全て無料のものですのでご安心ください。リンクも載せてはいますがリンク切れでも修正はしません。
    因みに当方使用環境はREAPERバージョン5.91、OSはWindows10の64bitです。他のOS環境では動作しないものも含まれていますがご了承ください。
    紹介の順番は系統立てていますがだいたいは適当です。

    続きがでたよ!→https://ch.nicovideo.jp/henohenocappa/blomaga/ar1858162


    イコライザ・マルチバンドコンプ系
    特定帯域の音量をブースト・ゲイン(上げる)したりカット(下げる・削る)したりするタイプのエフェクター。
    ノイズを消去したり聞かせたい音を前に出したりなど素材の下ごしらえも飾りつけもできる万能なヤツ。


    ・ReaFir

    REAPER標準搭載のFFTアナライザ付きエフェクター。
    EQもゲートもマルチバンドコンプも揃え、機能も豊富。中でもSubtractモードは環境音除去等に最適な最強モードで他のエフェクターにはあまり備わっていないので重宝する。Compモードではダイナミックイコライザとしても扱え、レシオ値を1以下にすることもできる。
    FFTサイズを変更することで効果の精度と音質が変わるので取り扱いには要注意。点と線の描かれ方には3種類モードがあり、ゲイン・カットの最大値も任意で設定できるため自由度が高い。


    ・TDR Nova

    EQとして出されているがダイナミックEQとしての側面も持つエフェクター。
    バンド数は最大4つ+HP(ハイパス)とLP(ローパス)の計6つ。各バンドごとにゲインはもちろん、コンプレッサーとしての各設定ができるためこれ1本で大概の帯域圧縮が自由にできる。バンドソロモードをオンにすることで各バンドのみの音を聞くことができ、耳コピの補助としても役に立つ。最大周波数帯域が40kHzなのも特徴的。
    デフォルトではアナライザがオンになっていないのと、ドライミックスが100%になっている(ドライミックスというよりはドライウェット比でウェットが0%)ので実際に使用する際には変更を忘れないように注意が必要。

    ・SPITFISH de-esser

    フリーのディエッサの中で恐らく1番メジャーなもの。ディエッサとは要するに1帯域用のマルチバンドコンプなのでこちらで紹介。(もう2年くらい使ってないけど)
    depthで効果量、senseで反応感度、tuneでどの帯域を圧縮するかをそれぞれ決定する。基本的にはlistenモードをオンにして、depth最大でsenseの反応を見つつ削る音の帯域を確認・調整でよい。その後listenモードを解除するのを忘れずに。bypassで効果のオンオフを切り替えることができるがこちらはおまけ程度の要素。
    stereoモードをオンにしておかないと全てモノラルになってしまうので各トラックの最終調整として使う場合にはこちらも忘れずに確認しておこう。




    音圧系(コンプ・リミッタ・マキシマイザ)
    音を大きくするだけでは割れてしまうので、割れないようにスケールアップするエフェクター。
    厳密には3種類とも違うものだが、おおよその効果が同じためここに記載する。

    ・W1 Limiter

    Limiterとなっているが使い方としてはマキシマイザの方がメイン。
    パラメーターが3種類しかないので非常にシンプルだが効果は抜群、簡単に音圧が上がる。マスタリングに使う人が多いイメージだが自分は各トラックの音量調整役として重宝している。
    アタックやニーサイズの調整ができないためややキツめの音になってしまうことがあるのと、スレッショルドを下げすぎると音が歪むので注意。

    ・js Comp Shaper

    割と多くの機能が揃ったコンプレッサー。フリーのコンプレッサーでも使い方も効果も分かりやすく軽い。
    特筆すべきはShapingつまみ。ここをいじると音が柔らかくなったり硬くなったりする(kneeとは違ってトランジェントシェイプ系?)。他のコンプやマキシマイザで音がキツく感じたらこちらを試してみると良いかもしれない。
    下にあるPRE・EMPHASIS EQは3バンドのマルチバンドコンプで、上のコンプとは独立してかけられるのが特徴。Ratioをマイナスにすることもできる。

    ・TLs-Pocket Limiter

    最もシンプルなタイプのリミッタ。非常に軽いためマスターにこれを挿すだけでミックスが楽になる。
    Gainはinputにかかるので音割れの心配なく音圧を稼げる。Kneeサイズは効果が少しわかりにくいかも。

    ・Maxwell Smart

    以前別の人が紹介していたときとはUIが違うため使い勝手も違ってくるが、シンプルかつ軽いマキシマイザ。
    Smoothnessは1.00に近ければ近いほど効果が分かりにくくなる。右の3つのモードは上からオーバーサンプリング、ステレオリンク、トランジェントシェイプ。これ1本でお手軽にマスタリングができるのでマスターはこれだけで済ませることも。

    ・Buz Maxi 3

    こちらも非常にお手軽なマキシマイザ。スレッショルドではなくメイクアップで音圧を上げる。
    スペクトラムアナライザが付いているので音圧を稼ぐ前の波形の状態を確認しつつ使うのが良いだろう。

    ・YOU WA SHOCK!

    みんな大好き最強のマキシマイザ。つまみひとつで超簡単に音圧が爆上がりする。
    ABCDでモードを替え、左の円状のつまみで(恐らく)スレッショルドをいじる。ABCDは3バンドマルチバンドコンプで効果がそれぞれ違う。詳しくは少々さんのこちらの動画を参照のこと。

    ・BC Gain 3 (Dual)

    コンプでもリミッタでもマキシマイザでもないが音圧稼ぎに使っているのでこちらで紹介。
    デフォルトではL/Rのそれぞれのゲインをいじるのみだが、真ん中のモード切り替えスイッチを押すとMid/Sideモードに早変わり、MS処理をしなくてもMidとSideの音量を調整できるようになる。
    基本的にはステレオウィズス系のエフェクターを挿した後でMidを下げるかSideを上げるかしてリミッタで音割れを防ぐのが定石。マスタートラックに挿して音像全体を調整するのにも役立つ。1db単位でしか扱えないのが難点。

    ・ReLife

    こちらはコンプレッサの効果を解除するような“音圧を下げる”エフェクター。
    既にマスタリング済みの原曲に音を新たに混ぜる際などに非常に役立つ。フリーvstでは他にはないタイプ。




    リバーブ系
    いわゆる空間系のエフェクター。残響効果をもたらし倍音を増やしたり音をなじみやすくさせたりする。
    オケにボーカル等を載せたり空間感を統一させたりするのには必須の効果。

    ・ReaVerb

    REAPER標準付属のリバーブ。効果・パラメーターが一揃いあるのでリバーブの仕組み等をいろいろ学べる。
    効果のかかり方も悪くはないがややキメの粗い残響になってしまう。

    ・ReaVerbate

    こちらもREAPER標準付属のリバーブ。上のReaVerbよりかなり簡素なパラメーターしかないのであまりいじらずに済ませられるが、Wetがデフォルトでかなり大きく設定されているため音割れしやすい。

    ・epicVerb

    EQゲイン機能付きのリバーブ。なかなか多機能で応用できる幅が広い。
    リバーブタイム・ルームサイズ・プリディレイ・ダンプ・モジュレーション・イコライザ・ハイ(ロー)カット・MS・ドライウェットそれぞれをいじれるのでだいたいイメージ通りの残響を作れる。タイムに+10s機能もあるのだが果たしてこれを使う機会があるのかどうか…

    ・Glace Verb

    フリーのリバーブの中でも抜群に音がきめ細かできれい。プリセットが充実しているので各パラメータの意味が分からなくてもなんとでもなる。上のパラメータは言葉が分かりづらいが効果が劇的に表れるのはENERGYだろう。
    基本的には下にある4つのつまみを動かすことになる。BASSは低音域をどの程度通すか決めるもので雰囲気がガラッと変わるので曲の調子や好みに合わせていじくり回そう。

    ・Sanford Reverb

    こちらもなかなかに音がきめ細かくてきれいで、かつGlaceVerb以上にパラメータを細かくいじれる。
    何といっても特徴的なのは左側にあるEARLY REFLECTIONS。左右それぞれ初期反射の速さ・長さ・パン振り・オンオフを3つずつまで設定できる。右側は一般的なパラメータ類だがモジュレーションは効きがかなり強い。



    コーラス系
    音に時間的な揺らぎを与えることで音程を上下に増幅し音の幅を広く太くさせるエフェクター。
    近い種類のエフェクターとしてはディレイやフランジャーがある。

    ・Acon Digital Multiply

    EQ機能付きのコーラスエフェクター。プリセットが豊富。
    パラメータの種類は少ないが簡単にいい感じの音作りができてしまう。VoiceCountでは1~6つまでコーラスの数を増減させられる。StereoSpreadはStereoWidthと同じ意味で、0%に近いほどモノラルに近くなる。

    ・BC Chorus 4

    BC Gainと同じBlue Catsから出されているコーラスエフェクター。
    パラメータがそれぞれ分かりやすく、効果もはっきり分かる。Shapeで三角波かSine波か音波の形状を選べるので、好みに合ったもの・素材の雰囲気に合ったものを使うとよいだろう。

    ・Chorus-60

    シンプルかつ劇的に効果が現れるコーラスエフェクター。Ⅰ・Ⅱのモードを片方ずつ、あるいは両方オンにして使う。
    ・Ⅱそれぞれに特徴があるので雰囲気に合ったものを使おう。最近は音MAD作者でも使用者が増えてきているため分かる人には一発でバレてしまうのが玉に瑕。



    ディストーション系
    音を「ぶっ壊す」エフェクター。パワフルで厚い音を作り出すのに使う。
    使い方によっては簡単に伊尻兄貴の真似ができてしまう。(そんなもの真似しなくていい)

    ・CamelCrusher

    比較的シンプルかつ派手にぶっ壊せる。プリセットの数もかなり多い。
    基本的にいじるのはDistortionとMasterのみだが、より音を太く強くしたい場合にはCompressorを、音の幅を決めたい場合にはFilterをそれぞれオンにして設定しよう。

    ・FuzzPlus3

    最強に簡単にぶっ壊せるエフェクター。効果が劇的なためコンプの効いた音声に使うと即音割れする。
    DISTORTレベルを4~6%くらいに設定してドライウェットをオートメーション制御すると人力で大活躍できる。

    ・VocaScreamer

    歌声を叫ばせるために作られたエフェクター。ちょっと叫び声とは違うものになってしまうことがあるがご愛敬。
    こちらも上手く使うと人力ボカロで大活躍できるためぜひとも入れてマスターしよう。

    ・Emissary

    エレキギターっぽい音にするエフェクター。かかりが自然。
    CLEANとLEADでそれぞれ違う歪ませ方をEQ処理する。とりあえず効果を強くしたい音域をいじっておけばOK。

    ・Juicy77 or Juicy77 Hot-Rodded

    こちらもエレキギターっぽい音にするギターアンプ系エフェクター。効果がめちゃくそ強い。
    基本的に音を強くするだけで原音がほぼ残らないので取り扱いには注意。



    ピッチ変更系
    どう分類すべきか迷ったがひとまずピッチをいじるものをまとめた。

    ・ReaPitch

    REAPER標準付属のピッチ変更エフェクター。フォルマント補正のアルゴリズムが使える。
    音のハモリを足したりエンベロープでピッチベンドをしたりと仕様範囲はかなり広い。ピッチ変更のみでなくフォルマントシフトも扱えるため人力でも活躍できる。
    Wet音のレイテンシーが段々大きくなるので定期的にプロジェクトをリフレッシュさせよう。


    ・Octaver

    見ての通り、±1オクターブの音を足せるエフェクター。音の補強に使う。いじれるパラメータは見ての通り少なめ。
    オクターブ違いの音は形状を順位相・逆位相から選べる。左端はInput Gain、右端はOutput Gain。
    これもレイテンシーが大きいため使い方には要注意。

    ・GSnap

    ご存知ピッチ補正エフェクト。midi信号で制御できる。
    比較的音程の綺麗な音ならともかく効果を強くしすぎると元の音が崩れたりケロったりしてしまう。

    ・Graillon

    最近人気になり始めているピッチ補正エフェクター。
    使用感覚としてはGSnapとほぼ同じ。無料版ではBITCRUSHERとPITCH-TRACKING MODは使えない。
    使い比べて使いやすい方を選ぶとよいだろう。

    ・MAutoPitch

    MeldaProduction謹製のプラグイン。Meldaは他にも良質なプラグインがまとまっているので全てDLしよう!
    こちらも使用感覚としては上のふたつに近いが癖が少し違う。これがより若干だが人力向きか?



    ステレオウィズス系
    音像を左右に広げるエフェクター。リバーブやコーラス、フランジャー等にも同じような効果がある。
    音の広がりを持たせることでより複雑な音の作りが可能になる。

    ・Doublinger

    この上なくシンプルなダブリングプラグイン。音を左右でずらす効果がある。
    左右の音量差を軽減するよう工夫されているらしいが目で見える数値と耳の感覚とに差が生まれてしまうのが難点。

    ・mda Detune

    mda製のデチューン。左右の音をピッチとタイミングそれぞれずらすことで音像を広げる。
    つまみをいじっても一度閉じてから再度開かないと変更が適用されないという欠点がある。

    ・mda Delay

    mda製のディレイ。上のデチューンと似たような点が多いがこちらは飽くまでディレイ。
    リバーブと合わせて使うことでより複雑な残響を作り出せる。

    ・Wider

    シンプルかつ最強のステレオウィズスプラグイン。
    0~200%で音を左右にぐいぐい広げられる。単一トラックだといまいちに感じるがミックスすると素晴らしく自然。



    その他もろもろ
    まとめて分類するのが無理なエフェクターたち。便利なものばかりダヨ!

    ・Vocalizer

    フォルマントをいじって音に母音の特性を持たせるエフェクター。無生物の音に喋らせることが可能。
    最近認知度が高くなって音MADで使われる機会も増えてきた。効果を振り切るとディストーションみたいになる。

    ・dblue Glitch

    音を刻んだり繰り返したり逆再生したりと急激な効果でエモくできるエフェクター。エモい。
    めちゃめちゃ細かく設定できるが細かすぎて把握がしんどい。

    ・Get Lost, Singer!

    いわゆるボーカルリムーバー系のエフェクター。耳コピのお供に。
    カットする音域をある程度絞れるので主旋律以外の音がかなり聞き取りやすくなる。

    ・MStereoScope

    MeldaProduction製のステレオイメージャー付きの耳コピ用エフェクター。
    L・R・M・Sそれぞれに音を絞って再生させることができる。デフォルト以外は全てモノラルになるのでほぼ完全に耳コピ専用プラグイン。上のGet Lost, Singerと合わせるとかなり強い。

    ・MLoudnessAnalyzer

    MeldaProduction製のラウドネスメーター。音圧が可視化できる。
    個人作で使うことはほぼないが合作の音声まとめ等で大活躍。



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