東京パラリンピック閉会式 実況
2021/9/5 20:00 開始予定
閉会式がスタート
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2021年9月5日20時、閉会式がスタート。 今大会の名シーンが次々に展開されていき、アスリート達からあふれるエネルギー、繰り広げられるドラマを少年が目撃している映像が始まる。 少年にとってアスリート達の姿は、それまでの障がい者の概念を覆し、これまで当たり前だった景色すべてが躍動するように世界がまるで変わっていく感覚を与える。 それは少年だけでなく、多くの若者たちの心にも変化を生み出していく。 すると、オープニング映像の少年がフィールドに登場する。 彼の奏でる音楽を起点に、映像に出てきたパフォーマー達の音楽パフォーマンスが始まる。
【Getty Images】
フィールドでのパフォーマンス
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舞台となるのは、渋谷スクランブル交差点。 だれもいないスクランブル交差点の真ん中に佇むのは、網膜色素変性症のブレイクダンサー、MORIKO。 パラリンピックエフェクトを受けたMORIKOによる白杖を使った踊りが始まると、次々に若者が集まり始め、次第にスクランブル交差点が賑わいを見せる。
【Getty Images】 -
音楽が変わると、舞台は4種類の東京の遊び場へと移動する。 登場するのは40名のLEDハンディビジョンを持ったパフォーマー。彼らの動きを通じて、今回パラリンピックによって生み出されたパラリンピックエフェクトが東京中に広がっている様を描き出す。 映像が終わると同時に、会場では花火が打ち上がる。
【Getty Images】
秋篠宮殿下がご臨席、日本国旗が入場
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場内のプレジデンシャルボックス(貴賓席)に皇嗣の秋篠宮殿下がご臨席。 IPC(国際パラリンピック委員会)のアンドリュー・パーソンズ会長が登場する。
【写真は共同】 -
フィールドには日本国旗が入場。ベアラーはパラ陸上・佐藤友祈、パラ競泳・山田美幸、五輪フェンシング・見延和靖に加え、看護師の女性らが担当。
【Getty Images】
「君が代」斉唱と国旗掲揚
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国歌斉唱はこどもの城合唱団。自衛隊による国旗掲揚が行われる。
【写真は共同】
各国の国旗が入場
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難民選手団、続いて大会期間中からの参加となったアフガニスタン選手団が入場。五十音順に入場が進んでいく。
【Getty Images】 -
各国の旗手がアシスタントキャストとともに入場。同時に東京の街並みを模したセットが運び込まれる。旗手たちは、そのひとつである東京スカイツリーの模型に、パラリンピアンが大会で放った輝きを表す鏡を貼り付けていく。
【写真は共同】 -
旗手たちはキャストから受け取ったお礼のメッセージプレートを身につけている。
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最後に日本国旗が入場。旗手は卓球の岩渕幸洋が担当する。
【Getty Images】 -
すべての旗手が入場を終えると、フィールドに少しずつ東京の街が作られていく。これらのセットには、東京2020オリンピックの開会式で使われた資材のリサイクル品なども活用。また、都市と調和する花や植物は古い着物をリメイクするなどの工夫が施されている。
【Getty Images】 -
最後に東京スカイツリーの模型がパフォーマーたちによって起こされ、セットが完成した。
【写真は共同】
インクルーシブな社会づくりに貢献した学校、選手らを表彰
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声優のマックスウェル・パワーズさん、 長野パラリンピックの金メダリスト・マセソン(旧姓:松江)美季さんが登場。「I’mPOSSIBLE Award」の表彰が行われる。
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開催国最優秀賞は木更津市立清見台小学校、特別賞は千葉県立東金特別支援学校。海外最優秀賞はマラウイの小学校にそれぞれ送られる。
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続いてステージ上ではボランティアへの表彰が行われ、花束贈呈。選手たちからは温かい拍手が送られる。
パラリンピックから受け取った経験と想いを表現
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水滴が落ちる様子がプロジェクションにより映し出され、パフォーマンスが始まる。「すべての違いが輝く街」には人間だけでなく、多様な生物全てが現れ、彼らの動きは、躍動する生命を表現している。
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一輪車パフォーマーの一糸乱れぬ動作、風を起こす色鮮やかな羽、 赤と青のボディスーツに身を包むパフォーマーのアクロバティックな動き、新体操リボンの光のダンス、都市と自然の様々な要素を織り交ぜたパフォーマンスが披露される。
【Getty Images】 -
楽器を奏でられる人も、奏でられない人も全員がそれぞれの方法で参加する音楽パフォーマンスが始まる。 音楽が切り替わると、パーカッション隊が登場。会場の選手たちも巻き込んでコール&レスポンスを行ったあと、アナログ楽器とテクノロジー楽器が融合した音楽で、会場を盛り上げていく。
【Getty Images】 -
「すべての違いが輝く街」のダンスは、ジャンルや経験や世代は関係なく、自分らしく、心が踊っていれば、どんなパフォーマンスだってダンスになり、人が増えればパーティになる、という考えでパフォーマンスを行う。
【Getty Images】 -
最後はこれまで出てきたパフォーマーが勢ぞろい。フィナーレを迎える。
【Getty Images】
パラリンピック旗を降納
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パラリンピック賛歌に合わせて、パラリンピック旗が降納される。
【Getty Images】 -
小池都知事からパーソンズIPC会長へ、そして次期開催都市パリのアンヌ・イダルゴ市長へとパラリンピック旗が手渡された。
【Getty Images】
24年、初めてパラリンピックを開催するパリへ
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フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」が手話で表現される。
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プロのダンサーやアマチュア、障がい者などで構成された128名によるダンスが披露されると、体を動かせない障がいのあるアーティストが眼球の動きだけで制作した音楽を使ったパフォーマンスへと続く。
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やがて映像はパリからのライブ配信に。パリオリンピック・パラリンピック競技大会のトニー・エスタンゲ会長の同席のもと、東京から凱旋した選手たちが観客と声をそろえ、日本の人々に感謝の意を表する。
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そして、義足の板バネを付け、巨大なパリ大会旗が掲げられたエッフェル塔の姿とともに、パリ大会のプレゼンテーションは幕を閉じた。
橋本組織委員会会長、パーソンズIPC会長によるスピーチ
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橋本会長
私たちの旅は今、終わりを迎えようとしています。 長い旅路となった東京パラリンピックは、すべての会場が笑顔であふれていました。 メダリストのブーケは、東日本大震災の被災地で育てられた花から作られました。選手村の食事では被災地の食材を提供しました。 被災地の人々、パラリンピアン。ともに困難を乗り越えた人たちの不屈の精神が込められているからこそ、いっそう輝いたと思います。 この輝きを復興の道を照らす光として、さらに前へ進めてまいります。 ボランティア、スタッフ、この大会に関わったみなさん。 8年前、私たちが世界に約束した「おもてなし」の心は、すべてのアスリートに感じていただけたのではないでしょうか。 厳しい状況にあっても互いを尊重し、敬い、心をひとつにしたみなさんだからこそ、この大会を成し遂げることができました。 みなさんを誇りに思います。本当にありがとうございました。 パラリンピアンのみなさん、圧倒的なパフォーマンスに心が震えました。 その姿に多くの人が、ここから何かを始めようと思いました。 私たちはたくさんの気づきと、未来を創造する力をもらいました。変化は気づきから生まれます。 いかなる差別も障壁もない、多様性と調和を実現した未来を作ることを誓い、私たちはさらに歩みを進めます。 東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、本日、すべての幕をおろします。 この大会に携わった、すべての方に感謝を申し上げます。 オリンピックとパラリンピックがあってよかった。私はその価値を信じます。 2024年、アスリートと世界中のスポーツを愛するみなさんは、再びひとつになります。 パリ大会の成功を心からお祈り申し上げます。またお会いしましょう。ありがとうございました。
【写真は共同】 -
パーソンズIPC会長
素晴らしい8年間を経て、今、私たちの時間が終わりを迎えようとしていることが信じられません。 これ以上に言えることがあるでしょうか。アリガトウ、トウキョウ! 逆境の中、私たちは皆さまと共にやり遂げました。 東京2020パラリンピック大会は、歴史的であるのみならず、素晴らしい大会でした。 アスリートたちは、記録を塗り替えました。人々の心をつかみました。気づきを与えました。多くの人の人生を変えました。 それが実現できたのは、日本の皆さまのおかげです。その温かい歓迎により、アスリートたちは限界を超えることができました。 トウキョウガ、ダイスキデス! We love you, TOKYO! ニホンガ、ダイスキデス! We love you, JAPAN! 素晴らしい旅でした。素晴らしいスポーツでした。素晴らしい大会でした。 この大会を実現させてくれた、すべての人たちに感謝します。 そして、ボランティアの皆さま。あなたたちは日本国民の誇りです。 その「おもてなし」の心が、パラリンピアンに日々の情熱をもたらしたのです。 日本には「金継ぎ」と呼ばれる古来からの美学があります。 不完全さを受け入れ、それを隠すのではなく、大事にしようという考え方です。 スポーツは私たちに多様性の中の調和を見せてくれました。 今夜は終わりというより、すべての人が共生できる明るい未来への始まりと捉えてください。 ここで活躍したアスリートの先には、12億人の障がい者がいます。彼らはインクルーシブな世界で、アクティブな市民になることができ、そうなりたいと思っています。 それを実現することはパラリンピック創始者の願いでもあります。 ある一人の選手が言っていました。「障がい者を受け入れてもらうために、特別なことをする必要はない」と。 これからは私たち一人一人が障壁を壊していかなければなりません。 東京2020パラリンピック競技大会の閉会を宣言する時が来ました。 3年後にフランスのパリで再びお会いしましょう。 アリガトウ! サンキューベリマッチ! ムイトオブリガード!
【写真は共同】
パラリンピック聖火納火
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「違いが輝く」世界を願い、東京から世界中へ届けたいという思いを込めて、スタジアム全体で”What a Wonderful World”が歌われる。
【Getty Images】 -
最後は閉会式に出演したキャスト、オーディションの参加者、会場の選手達、テレビの向こうの人たちと一緒に、「その人らしい」参加方法で、想いをひとつにして、パラリンピック聖火が納火された。
【Getty Images】
競技一覧