【キャプテン】コージィ城倉氏の手で復活!

2019年4月23日 06:00

  • ツイートする
  • シェアする

記事全文

昭和の子どもたちを熱狂させた故ちばあきお氏の傑作野球漫画「キャプテン」が令和の時代を目前にした24日、続編「キャプテン2」としてよみがえる。あきお氏の魂を受け継ぎ、続編を手がけるのは漫画家のコージィ城倉氏。ヒット作「おれはキャプテン」「グラゼニ」などで知られるコージィ氏に、新連載がスタートするにあたって話を聞いた。この模様を2日連続で配信する。

「キャプテン」は、1972年から1979年まで「別冊少年ジャンプ」(現在の月刊少年ジャンプ)で連載。魔球などを駆使していた当時の野球漫画とは違い、等身大のキャラクターが猛練習を重ねて成長する姿を描いて人気を博した。
前作では墨谷二中野球部キャプテンの座が谷口→丸井→イガラシ→近藤と引き継がれており、続編の「2」も近藤キャプテン体制でスタートする。

「1」の最後は近藤キャプテン自身がラフプレーで退場となり、その影響もあって春の選抜大会の準々決勝で敗退。
近藤キャプテンのもと夏の大会に挑む「2」は、「近藤君のオヤジさんが重要なポイントなんですよ」とコージィ氏は言う。

近藤は良くも悪くもマイペースな性格で、元ノンプロの選手でもある近藤の父親は墨谷二中を全面的にバックアップして主将である息子をサポートするという役どころ。
コージィ氏は「キャプテンの最後の方を読んでいくと、オヤジさんが、ウチの息子(の代)はそんなに大した成績は残せそうにないから『お前は後輩を育てるっていう方向にモチベーションを持っていったらどうか?』みたいなことを言うわけですよ。近藤君は近藤君で、それに反発しないわけです。今までだったら丸井君に怒られながら、やったのかもしれないけど、自分が一番上(=最上級生)になると誰かが自分を鍛えてくれるという状況がなくなって、ひょっとしたら楽をするかもしれない。後輩を指導することによって自分が楽をする主将になっているかもしれないですね」と明かす。

これまでの墨谷二中はキャプテンが率先して猛練習をして部を引っ張る形だったが、「近藤君は今風のキャプテンですよ」とコージィ氏。
「近藤君の体制になると、同級生とかは先輩の影響で『もっと(練習を)やんなきゃダメだ』って感じになるんだけど、本人だけは違うわけですよ。そっちの方が今風なのかな。今の部活はどっちかというと、そっちの方だと思うんですよ、個人の自主性を重んじるみたいな」と続編の方向性を示す。

コージィ氏は一昨年、同じくあきお氏の「プレイボール」の続編を「プレイボール2」としてスタートさせている。「プレイボール」は墨谷高校に進学した谷口が主人公の物語。コージィ氏は、あきお氏の世界観から「何も足さない、何も引かない」という理念のもと、「プレイボール2」であきお氏のキャラクターを忠実に再現して大きな話題となった。
「プレイボール2」の連載開始時に比べると、「キャプテン2」は筆の進み具合もスムーズなようで、コージィ氏は「『プレイボール2』の1回目は死ぬほど試行錯誤したんですけど、(キャプテン2は)同じような世界観なので。キャラクターは違うんですけど、同じ“ちばあきおタッチ”は僕もスタッフも描き慣れてきたんで、プレイボール2の1回目よりは早く描き上がりました」と語る。

「キャプテン2」の連載は、24日発売の「グランドジャンプむちゃ5月号」(集英社)で始まる。
  • PR
  • PR

今、あなたにオススメ


見出し、記事、写真、動画、図表などの無断転載を禁じます。
当サイトにおけるクッキーの扱いについてはこちら
『日テレNEWS24 ライブ配信』の推奨環境はこちら