渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

道場大掃除

2020年12月24日 | open


昨夜は神奈川県川崎の師匠の道場の大掃除
だったようだ。
毎年、大掃除後は門下生共々会食をするの
が恒例だが、今年は会食は中止。
そのかわり、師匠から鰻弁当が各人に配ら
れたらしい。師匠らしい配慮だ。

イブイブに鰻。
日本はあまり七面鳥は食べないもんね(笑)。
以前、岩国の米兵のご家庭にクリスマス
パーティーにお誘いを受けた。
娘が5才の頃だ。
その米兵の長女が3才で、うちの子と仲
良かった。父親同士はフライフィッシング
仲間だ。
米軍基地の外に大きな戸建て住宅を彼は
借りていて、米軍の職場仲間たち家族も
大勢集まっていた。
驚いたのは、庭の上にペール缶を置いて
一杯にオイルを満たして、それで七面鳥
を茹でていたことだ。
こうやってやるの?と尋ねたら、「ああ。
普段はドラム缶でやるんだ」と答えてい
た。

見知った米軍の友人たちとオバマが勝つか
なあ、とか話していた時、忘れていたの
を思い出した。
「そうそう、お土産持ってきたんだ。
クリスマスプレゼントだ」と切り出した。
そこで、日本刀形のペーパーナイフを米兵
の友人たちに進呈したら、めっぽう喜んで
いた。
以前、米国本土から弟さんが来日した時、
日本刀を見たことないというので、私の
刀を数口持って行って見せたら、弟さん
はめちゃくちゃ感動していた。
「こんなに綺麗なものだとは思わなかっ
た」との事だった。たまげたみたい。
鍛え肌と熱変態の景色を説明したら、兄弟
で食い入っていた。

その日のクリスマスパーティーは、大人数
だったが、日本人は私と娘と私のフライの
師匠、そして友人米兵の奥さんだけだっ
た。
パーティー途中で雪が降って来て、なん
ともドラマティックだったよ。
渓流くんあるあるに私はまたたまげた。
奥さんは、私の高校時代に住んでいた家の
近所の人で、何と私が落ちた高校出身で、
さらに元同じ職業だった。しかも、職場
も私が勤めた法律事務所とごく近所。
えー?!なんて奥さんと言い合ったが、
旦那の米兵も「へー!」なんて目を丸く
していた。
娘さんは子役モデルのように可愛かった。
うちの娘とは何度か会っていて、仲良し
だったが、両親と話す時だけは英語で話し
ていた。父親が日本語サッパリだからだ。
我々のフィッシングベースだったキャンプ
場が廃業してから、彼とも疎遠になった
が、あの頃のあのベースでの付き合いの
名残が今もある。
そのベースで知り合った友人が、いつの
まにか刀術を始め、そして、今、同じ
MCのブラザーとしている。
刀術を始めたのは知らなかった。
ある日、県内の試合会場で、「え?なんで
おまいさんがここにいるの?」と再会した
のだ。
バシバシ勝って、ちゃっかり県大会で優勝
していた(笑)。
やるのう(笑)。
バイクに乗るのもめっぽう上手い。
康宏刀剣会にも入っている。

いやあ、人の縁というのは、どこでどう
繋がっているのか、分からないものです。
というか、私の場合、「え?」というアル
アルが異様に多すぎるのだけどさ。
なんてのか、元々エニシのあった人と出会
うのだけど、出会ってから気付かされると
いうパターンが異様に多いのよね。
仲間内では「渓流アルアル」と呼ばれてい
る。実話聞くと、ちと怖くなる程多い。
そして、それらの縁ある人たちとの関係に
は、一つの共通点がある。
それは、その人たちとの関係は永続的に
良好なのだ。まるで、そうなるように誰か
に予め作られたように。
ごく自然なのだろう。
逆に、不自然な形で出会った人たちとは、
つきあいの途中で相手方の不義理のよう
な形で縁切れとなる。
これは、最初から不自然な出会いであり、
そこに何らかの作為が存したからだろうと
私は読んでいる。
結構ね、世の中裏切りを平気でやる人は
多いよ。
不自然に言い寄ってくる人らにそれが
とても多いね。
親友たちからは注意されている。
「人を信用しすぎだよ」と。
大学の時の親友(てか同志)は別な友人に
俺の事言っていたそうだ。
「あいつの不幸は、あいつは自分と同じ
思いも人が持っていると信じて疑わない
んだよな。それがあいつの不幸だ」と。
これ40年前に言ってたらしい。
16年程前にその聞かされた友人の赴任先
の博多の家に泊まった時に聞かされた。
ちとショックだったが、「ま、俺は俺
なんで、俺なりに行くさ」と答えておい
た。そいつもバイク乗りだ。
聞くと、学生の頃、俺のRZ350に乗らせて
貰ってからドツボにハマったらしい。
学生の時、「ふざけんな、てめえ!」と
酒席でぶん殴っちゃった事あんだけどな。
ビビってのヒヨリとのぼせ上がりのイチ
ビリは許せなかったので。
ボッコボコにしようかと思ったら参加者
たちにはがいじめにされて止められた。
まあ、今も親友同士だ。元ドカヘル時代
のメット仲間だよ(笑)。
今は1400のでかバイで楽しんでいるよう
だ。一部上場のお偉いさんだが、まだ定年
には少しあるようだ。奴は無頼の猫好きだ
な。家の猫の名前はネコという。
あいつ、歳くってからは見た目が中尾彬
クリソツになってきやがった(笑)。
人生は短い。
人は儚い命あるうち、楽しまないとな。

という事で、今夜はクリスマスイブだ。
この背徳者は全く教会には行かなくなっ
た。福音派の人間ではなくなっている。

この記事についてブログを書く
« すき焼き | トップ | ツベから消えた雨のハイウェイ »