素の家の火災事故 | sicky

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ちょうど昨年の今頃、明治神宮外苑で開催された東京デザインウィークというイベントで、日本工業大工学部が手掛けた作品が発火し、五歳児が犠牲になった事故をみなさんは覚えているでしょうか。

 

その作品というのも、ジャングルジム状の木枠の中を木屑と白熱電球で装飾したもので、ネット上のニュースサイト等では「発火装置にしか見えない」という声が多数寄せられていました。日本工業大工学部はあまつさえ、その危険な作品を開放して子供達に遊ばせていたといいます。犠牲になった五歳児もジャングルジムの中で遊んでいた子の一人で、発火後、運悪く逃げ遅れて焼かれてしまったそうです。

 

当時僕は、その事故について色々と調べているうちに、事故現場の生々しい動画を何の気なしに目にしてしまい、そのあまりに悲惨で残酷な映像にトラウマを植え付けられた記憶があります。

 

炎の海に包まれて逃げ場をなくした子供が、焼かれながら助けを求めて雄叫びをあげ、15mもの高さまで炎上した火柱に為す術もなくうろたえながらか細い声で周囲に助けを求めるしかない父。炭と化した息子の小さな遺体を前に、「あぁ…」と絶望するしかないその心境はとても僕に想像できるものではなく、また耐えられるものでもないだろうと思います。

 

そして、冷酷にもファインダーを通してその一部始終をとらえ続ける撮影者に、悲劇を眼前に何をするわけでもなく佇む大人達。事故そのものの衝撃も相成り、その光景は異様でいびつで、とても不気味なものでした。

 

今でも脳裏に焼き付いたその映像と音声を思い返すと、なんともいたたまれないというか、痛々しい気持ちになってしまうのです。

 

作品の芸術性云々はともかく、あの事故は子を持つ親にとって教訓にすべきものであり、イベント主催者や作品を発表する人間の戒めでもあると感じます。

 

世の中は何でも、死者が出なければ動きません。ストーカー規制法にしても過労死等防止対策推進法にしても、あるいは食品衛生法にしても、事故や事件が起こって犠牲者が出てようやく対策されます。大人でも、不測の事故を未然に防止するのは難しいのです。だからこそ日頃から先見性を持ち、あらゆる可能性を考慮して危機管理をしなければなりません。

 

この事故によって犠牲になった幼い子の死を無駄にしないためにも、この悲惨な事故を忘れないでいただきたい。

 

 

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