不登校経験・経済的困窮・発達障害などの
生きづらさを抱えた高校生を
孤立させないセーフティネットをつくりませんか?
不登校経験・経済的困窮・発達障害などの
生きづらさを抱えた高校生を
孤立させないセーフティネットをつくりませんか?
現在2,059人/目標3,000人(2021年8月27日現在)
“夕方6時から学校は始まる。
仕事が終わって、とぼとぼと高校に足を向けた。
夕闇迫る校舎。ここは、定時制高校ってやつ。
仕事で疲れたしサボって帰ろうかとも思ったけど、
家にも帰りたくなくて、学校に向かう。
中学時代は学校通えなかったし、昼間は稼ぎたかったから
なんとなく地元の夜間定時制高校に来た。”
Aくんは、定時制高校に通い始めた16歳。ご両親は離婚、お母さんと妹さんの3人で暮らしています。
人間関係の悪化から中学時代に不登校を経験し、経済的に余裕もないことから
日中アルバイトをしながら定時制高校に通っています。
実は、「高校」には3種類あります。全日制高校と、定時制高校と、通信制高校。
そして、定時制・通信制高校には、生きづらさなど多様な事情を持った高校生が多く集まっています。
そして、通信制高校の進路未決定率は37.1%、定時制高校は14.2%。
全日制高校よりも3倍/8倍高い数値となっています。
(出典:文部科学省「学校基本調査」)
“教室に入ると、声をかけてくるやつもいたけど、
名前以外、よくわからない。
いつのまにかいなくなったやつもいるけど、
どうやら退学したらしい。
ぼんやり席に着いて、窓を見る。
こないだ母さんに理由もわからず怒鳴られたし、
もう俺って生きてる価値ないわ と思う。”
Aくんは、実は日頃のちょっとした考えや職場でのこまりごとを共有できる相手が少ない状況です。
過去の経験からこまったことや自分の考えをだれかに伝えづらく、人とつながりづらい状況が生まれています。
例えば、経済的に困難なほどだれかとつながりづらくなることを示すデータがあります。
内閣府の平成29年版子供・若者白書では、「暮らし向きがよくない」と回答する人ほど、
居場所だと思う場所の数が少なくなるという結果が出ています。
(平成29年版子供・若者白書)
絵を描くのが好きで、SNSでイラストをアップしてコミュニケーションを楽しんでいるBさんは、実は発達障害の診断を受けたと話します。
中学生のとき時間割通りに行動できなくて、先生に怒られてました。音にも敏感で、クラスでキャー!って騒ぐ声がきつくて、静かにしてと伝えたら親友だと思っていた子と話せなくなって。
家ではきょうだいの面倒をよく見ていて、周囲の変化によく気づくCさんは、就活途中から動けなくなってしまったと語ります。
いちおう就活はしたけど内定もらえなくて、途中からなんか動けなくなったんです。高校卒業してバイトだけはしていたけど、もう先生もいないし、親はあんな(ネグレクト状態)だし…。
人とのつながりを得づらいと、これから社会で生きていく時に、
社会にある様々なセーフティネットや人の助けを得づらくなります。
いま、97%の子どもが高校に進学します。そして高校で進路が分かれます。
進学する人、就職する人、子育てをする人、そして中途退学する人と、バラバラの道を歩みます。
「高校が最後の砦」だとわたしたちは思っています。
高校に所属しているうちに、人とのつながりを醸成し卒業後を一緒に考えていくことができれば、
その後の生活にも長く続く「社会関係資本(つながり)」を得られるようになると考えます。
“突然謎の人たちがぞろぞろ教室に入ってきた。
そういえば先生が「今日はNPOの人たちが来ます」とか、言ってたっけ。
「えー、こんにちは!僕たちは、ディーピーです」
怪しすぎるやろ。
突然教室の机を移動させて6つの机を島にする。
その島に謎の大人たちが1人ずつ座っていく。俺の隣にも知らんお姉さんが座る。うわ、気まずっ…。スマホ出しとこ。
俺の隣に座ったお姉さんはスマホに向かう俺に
「なあ、スマホでなにしてるん?ゲーム?」と言った。
「いや…」とにごす。でも最近ハマってるゲームはあった。
そのゲームの名前をぼそっと言うと、
「それわたしもやってる!いまどのステージ?」ときかれた。
2週間後の授業でもまたゲームの話で盛り上がっていると、
今日の授業では、大人たちが「過去の自分の話」をするという。
あの姉さんが話しだした。
「わたしが中学生のとき、お父さんにたまに怒鳴られたりすることがあって。
でも、その時はつらいとは思ってなかった。
ただ、線路とか見ると"このまま落ちたらどうなるかな"って思うことはあった。
でも今は自分に合う仕事見つけて、なんやかんや、楽しく生きてる」と彼女は言った。
この人の話、ちょっと聞いたってもいいかな と思った。
そういえば、うちの学校の特別教室に週1回くらいD×Pの人らが来てるって言ってた。パンとかもらえるらしいし、ちょっとだけのぞいてみるか”
D×Pが目指すのは、ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会です。
その若者がどんな境遇にあったとしても、自分の未来に希望を持てるような社会の構造をつくります。
人には、たくさんの可能性があります。
しかし、環境や周囲の人との関係性のなかで可能性が閉ざされ、
本来持っている自分を発揮できない高校生に出会うことも多くありました。
そんな背景から、「自ら這い上がって立ち直れる」という意味でなく
「周囲の人の手を借りて、自分なりの一歩を踏み出せる」という意味をこめました。
子どもも大人も、豊かな人とのつながりを持っていて、
生きていくなかで嬉しいことも辛いこともありながらも、
「まあ、これからも大丈夫かも」と思えるような。
それが、”自分の未来に希望を持てる”ということだと思っています。
わたしたちは、既存のセーフティネットでは拾い上げられなかった10代と出会い、社会につなげていく役割を果たします。
生きづらさを抱えた10代が、この社会で生きて・活きることができる新しいセーフティネットをつくっていきたいと思っています。
そのために、「学校現場」と「インターネット」の2つをフィールドにして生きづらさを抱えた若者と出会います。
生きづらさを抱えた高校生に
学校現場・オンラインで出会う
既にある企業/地域/自治体/NPOなどの
リソースをセーフティネットとして再構築
高校生が人とつながる授業を実施し、ひとりひとりに寄り添いながら関係性を築いていきます。定時制高校では、時間やお金に余裕がなくご飯を食べずに登校してくる高校生も多いため、居場所事業にて食事の無償提供を行なっています。
高校生ひとりひとりの希望や状態に合わせて、パートナー企業の方々と一緒につくる職場見学やインターンシップを企画します。学校や企業と連携し、高卒求人の公開が始まる卒業年次の7月までに、高校生が自分にあう進路や生き方を考える機会を提供していきます。
気軽に利用しやすいSNSを通して、不登校・高校中退などの困難を抱えた10代がいつでも自分の進路や就職に関して相談することができる状態を目指しています。現在は、LINEを使用した進路や就職、転職の相談・在宅ワークや希望の仕事に就くための勉強手段など幅広い情報提供も行なっています。
困窮状態にある10代の若者に食糧支援行っています。家賃や光熱費などを払う現金が手元にない場合は現金給付を行ない、まずは安心できる環境をつくります。生活の安定にむけて、公的補助をうける、仕事を探すなどの次のステップをユキサキチャットを通じてサポートします。
※2017年度から通信制・定時制高校での事業に特化しています。一部で行なっていた全日制高校でのプログラムを終了したため生徒数は減少していますが、進路支援やオンライン相談の事業をスタートさせることができました。
わたしたちの活動は、1年を通して60名の高校生と関わるところからスタートしました。
若者がいきるセーフティネットは、確実に広がっています。
「否定せず関わる」とは、相手や自分の考え方、価値観、在り方を否定せずに、
なぜそう思うのかと背景に思いを馳せながら関わることを意味します。
10代が抱えている困りごとを聞くときや、10代自身が自分の持っている能力や魅力を発揮するとき、
まずはひとりひとりの10代が自己表現ができる環境をつくることが必要だと考えています。
あらゆる可能性を見つめ潰さずに、ひとりひとりと対話するために
わたしたちはこの姿勢を大切にして10代と関わっています。
当時の僕は“引きこもり精神”を持っていたんです。あまり家の外に出たくなかったし、外向的な性格じゃなかった。D×Pと関わりを持ってから、“外の世界”の見え方がけっこう変わってきたんです。だから、外とのつながりを持てたり、興味のあることに思い切って参加すると、これからの人生が楽しくなると思います。
中学時代は学校に行っていなかったし、戸籍上の性別と自分の思う性別も違ってたから、高校進学が難しいと思っていました。D×Pの人に相談したらいくつかの通信制・定時制高校を教えてくれました。私には無理って思ってましたが「できるよ」「名前も変えられるから」って言うから、そこまで言うなら頑張ってみようと。高校に合格したと報告をしたら、入学式に来てくれました(笑)
進学するためのお金がなくて、就職するしかないと考えていたころ、学校でたまたまD×Pスタッフと出会いました。いろいろ話をしたら、「やっぱり進学したいな」と思い、専門学校の入試を受けて合格しました。それまでの自分は、「就職するしかない」と思ってたんですが、自分が行き詰まったときに、D×Pがきっかけで変わっていったなと思います。
高校を卒業してからはD×Pと連絡をとれていませんでした。けれど、高校を卒業してからの方が自分のことを考える時間があって、過去の経験に対するフラッシュバックがすごく酷かったです。現在はD×Pと一緒に、好きなゲームをやった後に、参加者同士で話したり、共感しあえるような場をつくっています。ただ楽しむだけではなくて、心のケアもできるような環境にはしていきたいと思っています。
わたしたちは、みなさまからのご寄付を収入に活動を続けています。
高校生が暮らす地域に、そして社会にD×Pの価値観に共感し体現する人がいることは、
誰にとっても大きなセーフティネットになるはずです。
どんな境遇にあっても、「生きていける」と思えるようなつながりを得られる社会を
わたしたちと一緒に実現する仲間になってください。
困窮状態にある若者26人に30食分(約1ヶ月分)の食糧を送り、ユキサキチャットでの進路・就職相談を1ヶ月受けることができます。
5人の高校生が、人と関わってよかったと思える経験をつくるD×Pの授業に1回参加することができます。
高校生に安心できる居場所を届ける居場所事業にて、約200人の高校生に食事の無償提供を行なうことができます。
わたしたちの活動は、毎月定額を寄付してくださる約2,000人のサポーターからのご支援で成り立っています。
サポーターのD×Pへ寄付することにした理由をご紹介します。
漫画を描くことしか得意じゃない自分ですが、趣味は経済ニュースを見ることです。絵を描くために机に座っていても、どうしていいかわからない孤立と、システムの不備からくる困難に足がすくんでしまう人のことが見えてきます。一人一人に違う問題があることがわかります。D×Pを私が応援するのは、扉を開け外に出て「どうしたの?大丈夫?」と語りかけにいってくれる組織だからです。自分には大きな力はないけれど、良いものをパスできる存在でありたい。その思いを助けてくれるD×Pと、語りかけに答えてくれるみなさんを応援しています。
サポーター 末次 由紀さん
漫画家『ちはやふる』作者
子供のころ親と折り合いが悪く、自分は要らない子なんだと思っていました。学校でもイジメにあい、自分の居場所はなかったです。でも、周りの大人を頼ることはできませんでした。苦しい気持ちを経験していたので、自分と同じ思いをする子供を減らす活動がしたいと考えていました。そう思っていたなかで出会ったのが、同じ大学卒の今井紀明さんが立ち上げたD×Pでした。私が子供の頃にDxPのような存在があれば、どんなによかっただろう、と思っています。今の自分にできるのは、寄付という形でD×Pを応援し、還元する側になることです。
サポーター 是國 由帆さん
個人事業主/IT系コンサルタント
去年、京都大学でD×Pの講演があり、そこで初めてお話を聞きました。「日本の若者には途上国の若者とは違った苦しさがある」という言葉にハッとさせられました。そしてD×Pのプログラムのきめ細やかさに驚きました。支援を必要としている高校生たちは、そもそも支援の場から遠いところにいます。そこにどうやってリーチしていくのか、LINEを使った相談などとても大切だと思いました。毎月届くメルマガも、D×Pの「今」が生き生きと伝わってきます。これからも応援していきたいです。
サポーター 西郷 南海子さん
京都大学教育学研究科博士課程在学中 3人の子どもの母
わたしたちの活動がわかる最新の活動報告書をお送りいたします。日々の活動報告やイベント情報、生徒と接するスタッフのリレーコラムなど、セーフティネットづくりの取り組みがわかるサポーター限定メールマガジンもお届けします。あなたのサポートでできた成果をご確認ください。
(海外在住の方にはメールにてご送付しております。ご了承くださいませ。)
Facebookのグループにご招待します。高校生とのエピソードなど活動報告や、サポーター限定ライブ配信などを配信します。コメントやライブ配信の視聴で、ぜひセーフティネットづくりの取り組みにご参加ください。
名刺サイズのユキサキチャットカードを1枚お送りします。困っている10代や保護者など10代の周囲にいる大人に出会ったときにユキサキチャットを紹介できるカードです。いつでも渡していただけるように財布などに入れておいていただけると嬉しいです。ともに、10代を孤立させないセーフティネットを拡げていきましょう。
生きていくなかでは、様々なことがあります。
突然、仕事ができなくなるかもしれない、大切な人がいなくなるかもしれない、災害にあうかもしれない。
私たちが関わる生きづらさを抱えた若者も、これを読んでいるあなたにも、困難が訪れるかもしれません。
でも、そんな困難があったとき、
「この人にちょっと話してみようかな」「あの人の顔が見たい」
と思えるようなつながりが一筋でも、あったら。
わたしたちは、高校生が学校を卒業したあとも
人とつながり、ひとりひとりの若者が希望を持てる社会をつくりたいと思っています。
どんな境遇にあっても、「生きていける」と思えるようなつながりを得られる社会を。
わたしたちと一緒に、実現する仲間になってください。
よろしくお願いいたします。
2015年6月8日付で、D×Pは大阪市の認定を受け「認定NPO法人」になりました。
認定NPO法人とは、活動内容が適正であるとして各自治体から認定をうけた団体のことを指します。
D×Pは、大阪市から認定を受けた「認定NPO法人」です。
認定NPO法人へのご寄付は、税控除の対象となります。
(12,000-2,000)×0.4(国税分40%) = 4,000円
(12,000-2,000)×0.1(地方税分最大10%) = 1,000円
4,000円 + 1,000円 = 5,000円
(60,000-2,000)×0.4(国税分40%) = 23,200円
(60,000-2,000)×0.1(地方税分最大10%) = 5,800円
23,200円 + 5,800円 = 29,000円
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