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ビッグイシューを買いに来る人がホントに少なくなってしまった。
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一言くらい声をかけてほしい。大人数に囲まれるだけでもプレッシャー、見えていないかのような振る舞いをされ、大きな看板を掲げ、何かを声高に叫ばれたなら、軽んじられているように思えるし、心中穏やかではいられなくなる。高い志し持って立候補しているような人でも素直に応援できなくなってしまう
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ビッグイシューを販売していると、選挙期間中など候補者や応援する人達が、売り場に大人数で選挙活動しにやってきたりする。その時間帯は存在が霞んでしまい、決まっていつも以上に売り上げは伸びやむ。公共の場所でもあるし、それは仕方がないことだと割り切れたりするけれど、後から来て始めるのなら
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青ざめそうになるほどビッグイシューの売り上げが乏しく、帰宅ラッシュの時間帯に望みをかけ販売を続けていると、別の駅で売る販売員仲間が、自分の売り場にトボトボと歩み寄ってくる姿が見え「何の用だろう?」と思っていると、雑誌を仕入れ過ぎてしまったので・・・
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中学校の教員として勤めていらっしゃるらしく「今度は自分が子供達に・・・」と聞き、感激してしまい、どうにかなりそうになってしまった。これから雑誌について知る子供達が大人になった時にと考えると夢がある。胸を張って教えていただけるよう、目標を忘れず、まじめに販売の仕事に勤しみたい
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20時過ぎビッグイシューを買いに来てくださったお客さんから「中学生の頃、ビッグイシューについて教わった」と聞かされた。中学生だった子供が、大人として成長し、仕事帰りにビッグイシューを買いにくるだなんてと思うと、それだけで胸が一杯になる気分にさせられてしまったけれど、そのお客さんは今
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ホームレスとなると、職や家を失うだけでなく、感謝されたり、労われたりする機会も失い、その場にいれば煙たがれる存在となる。17時過ぎ、ビッグイシューを買いに来た背広を着た白髪の男性から「いてくれて嬉しい」こんなことを言ってくれた。長く購読してくださっている方で・・・
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ビッグイシューが売れない。書き込めば書き込むほど、ビッグイシューを買いに来る人が減っていくように思えてkる。それでもツイッターを開く自分が、とても情けない。
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先ほど、いつもの場所にいると「苦情があったから移動してください」こう言われてしまった。自分は「生ゴミ」。すんなりと、その場を離れることにした。日差しがふりそそぐ街を歩き始める。不思議なこと悲しさと悔しさが歩くたびに込み上げ、今溢れそうになっている。自分も一人の人間なんだ
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女性は僕の差し出した手の平を、自身の両手の平で上と下で挟み込むように包み込み、小銭を受け渡しつつ、目を見ながら「祈ってるからね 祈ってるからね 生活が良くなるように祈ってるからね」こう願ってくれた。ぬくもりが感じられた。「こんなこと続けたら絶対に駄目だと」思うようになっていた
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路上で正座をし沈んだ気分でうなだれながら物乞いをしていた時、僕の目の前で杖をコロンと転がしてしまった人がいた。ビクっとし顔を上げると、腰を曲げお皿に小銭を置くのをつらそうにしていた高齢の女性がそこにいて、あまりにつらそうなので「すいません」と言い、小銭を手の平で受け取ろうとした時
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ビッグイシューが思うほど売れず日が沈み始め、駅前が冷たい空気に包み込まれていく中、学生服を着た高校生の男の子が一冊買いに売り場に訪れてくれた。財布から450円を出す姿を見ていて心が揺れ動かされ、自分を良い方向に突き動かしてくれた。粘りに粘り、久々に多く売れ、売り場を後にした
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午前中、横浜のビッグイシューの仕入先に出向くと「靴どうする?」と仕入先の責任者から訊ねられた。今年もKEENという会社からビッグイシューに靴の寄付があったようで、自分の分も届いていると聞かされていたけれど、心身の不調が続き、すっかりと忘れてしまっていた。いただいた靴を・・・
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ビッグイシューが売れず「もうだめだ」と思っていた時、白髪の男性が売り場に足を止め、内容が書かれた看板をじっと眺めだした。少ししてから雑誌について尋ねられたので説明すると「今時、こんな雑誌誰も買わないよ。450円もするし・・・」こう言って去っていった。もう本当に駄目なんだと思った
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ビッグイシューが、今年4月から450円へと値上がりされた。350円の時に買いに来ていただいていた何人かの方からは素通りされるようになってしまったし「450円じゃ買えないよ」とはっきり口にしていた方にもお会いした。買わなくなってしまった人にも複雑な気持ちでいる人はいるのだろうな
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という方も中にはいたりした。男性は野宿をするようになり6年ほど販売していたらしいけど、今は普通に屋根のある場所で生活できているようで何よりだと思った。一冊買ってくれることになり「先輩、ありがとうございます」というとニコっとされ「また来るよ」と言っていた。先輩のような人に憧れる
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売り場の前に70代くらいの男性が立ち止まり、ビッグイシューの値札を見て「高くなったんだな」と口にし「4月に450円に値が上がりしたんですよ」と答えると「俺も前、売ってたんだよ」と聞かされ驚いてしまった。今までも何人かの元販売員にお会いしてきたけれど、不安定な生活に身を置いている
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「コロナ大丈夫だった?」と訊かれウルッときてしまった。塾が変わり自分の売り場のあるルートを通らなくなってしまったけど「おじさんがいるかどうか見に来たんだよ」・・・ウルッがウルウルッとなった。久しぶりにヘッポコマジックを披露した、ヘッポコを見ても、笑顔で手を振り売り場を去っていった
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夜、ビッグイシューを販売していると「おじさん!」と言い、一人の少年が手を振りながら売り場に歩み寄ってきた。売り場でするマジックが縁で知り合った男の子で、塾帰りにいつも立ち寄ってくれていたけれど、2月末以降姿を見せなくなってしまっていた。「おおっ久しぶり!」と手を振りながら返すと