ストーリー
堀越二郎の半生を描く
幼いころから美しい飛行機を作ることに憧れていた二郎(庵野秀明)は、イタリアのジャンニ・カプローニ(野村萬斎)のような飛行機の設計士を目指して東京の大学に進学。そして関東大震災が起こった日、美しい少女・菜穂子(瀧本美織)と運命的な出会いを果たした。その後大学を卒業した二郎は、日本が戦争に向かって突き進む中、飛行機の設計をするために三菱に入社。上司の黒川(西村雅彦)や社長の服部(國村隼)から一目置かれる存在に成長した二郎は、親友の本庄(西島秀俊)と共にドイツに研修に行くことに。
ドイツで最先端の技術に触れた二郎は、帰国後、戦闘機の設計主任に任命された。しかし初めての試験飛行で、二郎が作った戦闘機は大破。しばらく軽井沢のホテルで静養することになった二郎が出会ったのは、絵を描くのが趣味の美しい女性・菜穂子。彼女は、震災の日に二郎が助けた少女だった。震災以降、二郎にほのかな恋心を抱き続けていた菜穂子は再会を喜ぶが、会食の約束をしていた夜に突然発熱。菜穂子は結核を患っていた。
二郎と菜穂子はいつしか恋に落ち、2人は菜穂子の父・里見(風間杜夫)の許しを得て結婚の約束を取り付けた。そして二郎は工場で再び戦闘機の設計に没頭することになるが、そこに里見から菜穂子が体調を崩したという連絡が入る…!