写真:さとちん
地図を見る日本海に浮かぶ島根県・隠岐諸島。隠岐の島、西ノ島、中ノ島、知夫里島の4つの有人島があり、隠岐の島を島後、残り3島を島前と呼んでいます。隠岐諸島の中で一番本土に近いのが知夫里島です。島根県の七類港から知夫里島までフェリーと高速船が出ていますが、9時30分に出港するフェリーくにがは、乗り換えもなく午前中に知夫里島の来居(くりい)港に到着するのでお勧めです。
写真:さとちん
地図を見る七類港に一番近い空港は鳥取の米子空港になります。ただ、羽田空港から向かう場合、朝一番の飛行機を利用しても七類港までの接続バスに間に合わず、タクシーで七類港に行くことになります。タクシー代は4,000円弱です。
最近は旅行会社からホテル付の航空券も発売されています。往復の航空券を買うよりもお得な場合もありますので、そちらもチェックしてみてください。米子駅、松江駅前から七類港までの接続バスは、それぞれ870円、1,000円です。
2時間の船の旅。11時30分には来居港に到着します。フェリーの停泊時間はたった5分なので、下船の準備は早めに済ませ、港に着く前には下船口の側で待機していましょう。
写真:さとちん
地図を見る知夫里島の観光にはレンタカーが便利です。レンタカーは来居港フェリーターミナルにある知夫里島観光協会で予約、貸出、返却を行っていので、まずはここで申込みましょう。数には限りがあるので、事前に予約しておくことをおすすめします。
写真:さとちん
地図を見る最初に出かけたいのが河井の湧水。来居港から郡地区に向かう県道沿いにあります。豊富な湧水に恵まれている知夫里島。それは海水と淡水の比重の違いから、岩石を浸透した雨によってできた地下水が海水の上に浮かぶ淡水レンズという現象によるものです。
湧水の中でも河井の湧水は島根の名水にも選ばれてるおいしい水で、住民からたぬき水と親しまれ、昔から健康に良い水として飲まれてきました。
島には自動販売機が少ないので、島内観光の水分補給のためにここは是非汲んでおきたいところ。空のペットボトルを持参しましょう。
写真:さとちん
地図を見る島には飲食店が3軒しかありません。しかもどのお店も営業時間は11:30~13:30の2時間のみなので、お昼ご飯は早めに済ませましょう!
「レストハウス神島」は高台にあり、2方向の窓から海を眺めることができます。カレーやラーメンもありますが、ここで食べるべきメニューはコリコリ食感のサザエの天ぷらがのったサザエ天丼。特製のたれがしみた天ぷらに島の岩ノリのハーモニー!ひと口食べると箸が止まらなくなり、気づけばかっこんで食べてしまい、空になった丼に浮かぶ文字を見てはっと我に返ります。
<基本情報>
住所:島根県隠岐郡知夫村1242
電話番号:08514-8-2500
アクセス:来居港から車で10分
写真:さとちん
地図を見るお昼ご飯を食べた後、車に乗る前に腹ごなしの散歩はいかがですか?知夫里島の海の透明度は高くどこも美しいのですが、「レストハウス神島」から歩いて5分ほどの長尾海水浴場の海の碧さは特に息をのむ美しさです。浜辺までの遊歩道も景色がよく、心地よい潮風に吹かれながら散策ができます。
<基本情報>
アクセス:来居港から車で10分
車に戻って標高324.5mの赤ハゲ山を目指します。途中、広大な牛の放牧場となっていて、あちこちに牛が寝そべっています。観光客慣れしてる牛たちは車が近くによっても逃げません。目の前で牛の姿を見ることができます。
道路は牛優先となっているため道の真ん中で牛が休んでいると進むことができません。そんな時は窓をあけて車のボディを叩く、もしくは少しずつ少しずつ車を動かしていき、牛にどいてもらいましょう。
島には湧水が豊富と言いましたが、こんな山の上でも水は沸いてます。おいしい水と太陽の光をたっぷり浴びた草を食べ、すくすく育つ牛の姿になぜか心が癒されます。
動画:さとちん
地図を見る牛限定自然のサファリパークを満喫したら赤ハゲ山の頂上にある展望台を目指しましょう。360度見渡せる絶景パノラマビューが待っています。ここからは隠岐4島だけでなく、天気が良ければ島根県本土や鳥取の大山まで望むことができます。
隠岐諸島は火山の噴火によってでき、海面の上昇により島となりました。赤ハゲ山展望台からは、その名残ともいえるカルデラ湾の形をしっかり見ることができます。海が侵食してできたカルデラは地球上ではギリシャのサントリーニ島とここだけ!世界的にも貴重な場所です。
※こちらの動画は画面を動かすことが可能なので、赤ハゲ山からの眺めが360度見渡すことができます。
<基本情報>
アクセス:来居港より車で20分
写真:さとちん
地図を見る島のもうひとつ絶景スポット赤壁に向かう途中、石垣を見ることができます。これは「名垣」と呼ばれ、平地が少なく痩せた土地を石垣や木柵で区切り、ローテーションで作付を行った効率的な農法の跡です。中世から1970年代まで行われていました。どことなく万里の長城を彷彿させる光景です。
写真:さとちん
地図を見る赤ハゲ展望台から車で20分。駐車場に車を止めて遊歩道を5分ほど歩くと、目の前に突然色鮮やかな岸壁が現れます。1935年に国の天然記念物として認定された赤壁です。
真ん中の白い部分はマグマの通り道で火道と呼ばれています。知夫里島のマグマは鉄分を多く含んでいるため空気に触れた部分が酸化して赤く変色、空気に触れなった部分は黒いまま残り、赤、白、黒の崖に木々の緑、海と空の青のコントラストが美しい景勝地となりました。
赤壁周辺は手すりがないので、見学するときは注意してください。
<基本情報>
アクセス:来居港より車で30分
写真:さとちん
地図を見る来居港に戻り海沿いに7分ほど走ると古海と呼ばれる地区があります。ここにはとても珍しい「蘇民将来符」という風習が残っています。毎年1月12日、柳の枝に「蘇民将来末社小神」と書いて地区の入り口7か所に刺し、災いが入ってくるのを防ぎます。全国でも知夫里島の古海地区にだけ残る伝承文化で、6月と12月の末に神社で行われる茅の輪くぐりの由来とされています。
古海港の近くには倭姫命と神武天皇の祖母である豊玉姫命、母である玉依姫命を祀る姫宮神社があり、産婦が乳型を奉納すると乳を授かると言われています。
<基本情報>
アクセス:来居港から車で7分
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写真:さとちん
地図を見る16時に出港する「赤壁サンセット遊覧船」は来居港から赤壁の間を1時間かけて往復します。海上から見る赤壁も圧巻です!赤、黄、茶と鮮やかな崖が1km続き、夕暮れ時には夕日が崖全体を赤く染めます。赤壁までの海岸も奇石が並びジオパークを満喫できます。時間に余裕がある時は是非利用してみてください。
<基本情報>
予約受付:知夫里島観光協会 前日まで要予約
電話番号:08514-8-2272
運行期間:4月~10月 16:00~
知夫里島に宿泊しない場合は島前内航船で西ノ島や中ノ島に移動できます。島前内航船最終は22時5分と遅い時間まであります。
15時の内航船で西ノ島の別府港に渡り、15時45分のフェリーおきに乗船すると日帰りも可能です。
小さな知夫里島は高台にあるホテルに宿泊すると朝日も夕日も見ることができます。1泊するだけで両方見られるなんて贅沢すぎます!!日帰りできる島ですが、是非宿泊して星空まで満喫して欲しいです。
人口600人弱の知夫里島は年々移住者が増えている島です。中には牛を飼いたいと移住してきた女性や家族で移り住んできた人も。
なにがそんなに人の心を惹きつけるのか…。それは島に来るとわかります。何もない島。だけど絶景と優しい島民がいます。牛もいます。狸もいます。たった1日でも心と体がリフレッシュできる島です。
知夫里島でなにもない贅沢を楽しんでください。
※2018年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
取材協力:知夫里島観光協会、海士町観光協会、株式会社リコー
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(2021/8/26更新)
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