ゴールデンパールの謎は地図にない島に!フィリピン・フラワーアイランドホッピング

ゴールデンパールの謎は地図にない島に!フィリピン・フラワーアイランドホッピング

更新日:2019/02/14 09:08

さとちんのプロフィール写真 さとちん ご当地グルメライター、海鮮丼マニア、チェコ親善アンバサダー
フィリピンのマニラから南西に位置するパラワン諸島。手つかずの海と自然豊かな島々はその美しさから「最後の秘境」と呼ばれています。その魅力を体験できるのが島をめぐるアイランドホッピング。目的にあわせて様々なコースがありますが、今回は少し変わったツアーを紹介しましょう。

きれいな海にグルメ、さらに地図にない島に上陸したり、海を守る活動について学んだりと、冒険心と知的好奇心も満足させてくれるツアーです。

新型コロナウイルスの発生と感染拡大に伴い、海外渡航が難しい状況です。各種報道機関の発表や外務省、各航空会社のホームページなどで最新情報をご確認ください。(トラベルjp)

豊かな自然と素朴なおもてなしが嬉しいフラワーアイランドリゾート

豊かな自然と素朴なおもてなしが嬉しいフラワーアイランドリゾート

写真:さとちん

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フラワーアイランドはフィリピンの南西部、パラワン諸島にある島です。
島にはパールブランドのJewelmerが経営するフラワーアイランドリゾート(Flower Island Resort)があります。大がかりな開発が行われていない、素朴さが残るパラワンの中でも隠れ家的なリゾートです。

Taytay桟橋からスピードボートで約1時間。エルニド空港からはホテルの送迎サービス(有料)も利用できます。

豊かな自然と素朴なおもてなしが嬉しいフラワーアイランドリゾート

写真:さとちん

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手つかずの自然に囲まれた島は、特にヨーロッパの自然愛好家の人達に人気で、日本人でここを訪れたことのある人は、まだほんのわずかでしょう。

島ではシュノーケリングやカヤックなどのマリンスポーツを楽しんだり、コテージでゆったりとした時間を過ごせます。

豊かな自然と素朴なおもてなしが嬉しいフラワーアイランドリゾート

写真:さとちん

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ヤシの林の中には島の素材とリサイクル木材で作られたコテージが20棟。都会の喧騒を忘れ、のんびりとした時間を過ごしたい人には格好の秘密基地のようなコテージ。

でも、室内は竹で飾られ、かや付きの天蓋ベッドがあり、南の島の王族気分で優雅な時間を過ごすことができます。しかもフリーWi-Fi完備!意外と自然の中で仕事がはかどるかもしれません。

そして、フラワーアイランドリゾートに宿泊した人は、金色に輝くゴールデンパールを養殖しているゴールデンパール・ファームに行くことができるんです。

目指すお宝はゴールデンパール!

目指すお宝はゴールデンパール!

提供元:かわい まゆみ

https://www.travel.co.jp/guide/navigtr/999/

金色に輝くゴールデンパール。南洋真珠の一種でとても貴重な真珠です。

南洋真珠を生み出す白蝶貝は、赤道を中心にフィリピン、インドネシア、オーストラリアの3ヶ国にわたる南北1200kmほどの海域にしか生息しない貝。中でもゴールデンパールを生み出す貝殻の内側が黄褐色になる金緑種(ゴールドリップ)を持つ白蝶貝は、フィリピン本島の南西部からカリマンタン島海域にしか生息していません。

目指すお宝はゴールデンパール!

提供元:Jewelmer

https://jewelmer.com/

1979年、フランスの真珠農家Jacques Branellecとフィリピンの起業家Manuel Cojuangcoによって設立されたゴールデンパール・ファームが、10年以上の歳月をかけてゴールデンパールの養殖に成功しました。

ゴールデンパールの養殖に必要なのは、手つかずの自然、汚染されていな水と空気、きれいで穏やかな潮流の3つ。パラワンの海はそのすべてを満たしています。

目指すお宝はゴールデンパール!

提供元:Jewelmer

https://jewelmer.com/

ゴールデンパール・ファームの研究所と作業所はパラワンのとある島にあります。

名前も場所も秘密の、地図に載っていない小さな島。
従業員以外にこの島に上陸できるのは、前述したようにフラワーアイランドリゾートに宿泊し、事前に予約しておいたフラワーアイランドホッピングに参加した人、もしくはJelwelmerのパートナー企業から事前に同ツアーに申し込んだ人だけなんです。

250人の従業員が住む島へ

250人の従業員が住む島へ

写真:さとちん

フラワーアイランドからスピードボートで秘密の島へと向かいます。
途中、海中に沈んでいるゴールデンパールの養殖施設や、海上での作業中の様子を見ることができます。

250人の従業員が住む島へ

写真:さとちん

15分ほど船に乗って到着したのは、250名の従業員が住み込みでゴールデンパールの養殖に携わっている島。こちらでは作業の様子を見学したり、ゴールデンパールの養殖についてお話を聞くことができます。

白蝶貝の取り扱いはとても困難でしたが、10年の歳月をかけて繁殖に成功。さらに、自然ではわずか0.1%の繁殖率も研究により飛躍的にあげることができました。

ゴールデンパールを作るためには377の工程が必要で、そのどれかひとつが欠けても美しいゴールデンパールはできません。何十年にもわたる研究とバイオテクノロジーによって今の美しい金色の真珠となったのです。

ゴールデンパールは多くの人の技術や知識、年月と根気の結晶なんです。

250人の従業員が住む島へ

写真:さとちん

島のキャパシティが小さいので、ほとんどの人がフィリピンの他の島に家族を残しての単身赴任。食料は島で栽培したもの以外に、1ヶ月に1度の物資輸送で賄われます。家族と離れているといっても、島で働いている人たちはとっても陽気!作業中でもカメラを向けるとにこやかに手を振ってくれます。

この島には3人の日本人技術者がいます。以前は日本人しかゴールデンパールの核を貝に移植することができませんでしたが、フィリピンの人にも技術を伝授し、現在は20人の技術者でゴールデンパール作りを行っています。

日本人技術者の方は、それぞれ和歌山、大阪、熊本の出身で、最初はインドネシアやオーストラリアで働いていました。パラワンに移ってきたのは1年を通して仕事ができるから。趣味は釣りで、鯵が良く釣れるとのことなので、バタバタした日本にうんざりした人はパラワンでのんびりゴールデンパールづくりはいかがですか?

パラワンの海を守るSave Palawan Seas Foundation

パラワンの海を守るSave Palawan Seas Foundation

写真:さとちん

次に渡るのはバラス島。
桟橋もないこの島へはボートから降りて歩いて島まで渡ります。

パラワンの海を守るSave Palawan Seas Foundation

写真:さとちん

以前、パラワンでは違法漁業や違法伐採による環境破壊が行われていました。

ゴールデンパール・ファームでは完璧なパールを作るだけでなく、自然と人間とが共存し合って完成させることが大切と考えています。会社を成長させるともに、従業員、地域の人も幸せになり地域に還元したいと考え、パラワンの環境を保護するための基金(ファンド)Save Palawan Seas Foundation(以下S.P.S.Eと省略します)を2006年に設立。環境破壊を中止させ、地域住民の生活収入となるための活動をおこなっています。

S.P.S.Eのコミュニティのメインとなっている島がバラス島です。

パラワンの海を守るSave Palawan Seas Foundation

写真:さとちん

バラス島では野菜栽培、鶏飼育、カシューナッツ、養蜂、海苔製造、ハンドクラフトなどが行われ、その技術を地域住民に教えています。

バラス島では畑や養鶏場の見学の他に、S.P.S.Eの活動について学ぶことができます。

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豊かなパラワンの食をフラワーアイランドで楽しむ!

豊かなパラワンの食をフラワーアイランドで楽しむ!

写真:さとちん

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アイランドホッピングを終えフラワーアイランドリゾートに戻ってきたら、食事も今まで以上に楽しめますよ。

リゾート内にあるブッフェ形式のレストラン「The Pearl」の食材は、見学してきたばかりのバラス島で採れた野菜やお肉、そして海で採れた海産物なんです。そう思って食べると、おいしさが3割増しに感じます。

豊かなパラワンの食をフラワーアイランドで楽しむ!

写真:さとちん

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串に刺してあるのは、なんとゴールデンパールを採った後の白蝶貝!目の前の海で採れた雲丹たっぷりのソースをかけていただきます。
レストランの天井に飾っているのは白蝶貝で出来たランプ。白蝶貝の貝殻はアクセサリーやインテリアにして、白蝶貝すべてを無駄なく利用しています。

豊かなパラワンの食をフラワーアイランドで楽しむ!

写真:さとちん

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フラワーアイランドではゴールデンパールのアクセサリーの販売もしています。
jewelmerのゴールデンパールは日本では日本橋三越本店で購入することができます。

<Jewelmer日本橋三越店の基本情報>
住所:東京都中央区日本橋室町1丁目4-1本店6F 宝石サロン
電話番号:03-3241-3311

自然と冒険を愛する人のためのフラワーアイランドホッピング

地図にない島にいけるというだけでワクワクしますよね。しかも、そこにはゴールデンパールの秘密が待っているのですから!

楽しい!おいしい!だけで終わらない、エコロジーや環境についても考えることができる欲張りなツアー。普通のビーチリゾートツアーでは物足りないという人には、フラワーアイランドにでかけてみませんか?

フラワーアイランドホッピングツアーは、毎週月曜日から金曜日の午前中に行われ、事前に予約が必要です。フラワーアイランドリゾートの宿泊者以外にも、ペニンシュラマニラなどJelwelmerのパートナー企業からの予約でも島に行くことができます。

取材協力:フィリピン観光省

2019年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

この記事の関連MEMO

掲載内容は執筆時点のものです。 2018/11/23-2018/11/26 訪問

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