村井嘉浩政策集2017 宮城をさらに豊かにするビジョンを。

復興のラストスパート! そして、未来へ!!
~ 一人ひとりが輝く、元気な宮城 ~

政策集の目次

県民の皆様へ

県民一人ひとりが幸福を実感し、安心して暮らせる宮城

これが復興の先にある宮城の姿と考えています。

この宮城の将来像を実現するために、私は、知事就任以来12年間、東日本大震災や岩手・宮城内陸地震、リーマンショックによる経済危機など、数え切れないほどの苦難がありましたが、決して逃げずに正面からチャレンジしてきました。

復興のラストスパート

特に、東日本大震災で宮城県はかつてないほどの甚大な被害を受けました。私は、震災からの復興を最優先課題として、県民の皆様と力を合わせて、全国各地、世界中からの温かいご支援をいただきながら、懸命に取り組んでまいりました。

高台移転やかさ上げなどの復興まちづくり、災害公営住宅の整備等が着実に進み、また、仙台空港の民営化や医学部新設、水産業復興特区などの「創造的復興」の取り組みが花ひらこうとしています。一方で、いまだ多くの方々が仮設住宅で生活されているなど、復興は途上にあります。

平成30年度からは、いよいよ「宮城県震災復興計画」が定める最終段階の「発展期」が始まります。復興計画の総仕上げに向けてラストスパートをかけていく必要があります。

元気で笑顔あふれる未来へ

人口集積の上に成り立つサービス産業を中心とした宮城県の産業構造のままでは、人口減少が進むと、県経済は急激に冷え込むことが懸念されます。このため、私は、製造業のウエイトを高め、雇用を生み出し、人口減少を抑えること、第1次産業から第3次産業までバランスの取れた産業構造を図ることが必要であると考えました。これまで自動車組立工場や半導体製造装置工場などの誘致に成功し、12年間で約1万3千人の雇用を創出しました。

こうした政策が軌道に乗り始め、県の財政も少しずつ良くなってきました。富県戦略の成果を子育て支援などの福祉・教育や環境などの政策の拡充につなげるという姿ができつつあります。これからは今までやりたくてもできなかった、これらの政策に得られた財源を振り向けたいと考えています。特に本当に困っている被災された方々や県民の皆様のために、細かいところまで気を配った政策を実現していきます。

さらに、未来に向かって、元気で笑顔があふれる宮城を創り上げていくためには、震災需要後の地域経済の発展、次世代を担う子どもたちの育成をはじめ、地方創生や少子高齢化・人口減少社会への対応など、難しい課題にも果敢に挑戦しなければなりません。まだまだやるべきことがたくさんあるのです。

県民の皆様とともに

私は、県民の皆様とともに、復興を成し遂げること、そして、その先の未来の礎を築くことに全力で取り組む覚悟をもって、これからもチャレンジしてまいります。今後、私が取り組もうと考えている政策を「政策集」として取りまとめましたので、県民の皆様におかれましては、引き続き格別のご理解とご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げます。

私の政治理念

私の生き方・信条の基礎となっている大切なものの多くは、自衛隊と松下政経塾で学びました。松下政経塾はパナソニックの創業者、故松下幸之助さんが次代のリーダーを育てるために創られた公益財団法人です。松下幸之助さんは私が心から尊敬している方で、松下幸之助さんの考え方に私は特に大きな影響を受けています。

松下幸之助さんは「PHP運動」を提唱されました。「PHP」とは「Peace and Happiness through Prosperity(繁栄によって平和と幸福を)」の頭文字をとった言葉です。この言葉には、物心両面で繁栄していくことによって平和と幸福を実現していくという松下幸之助さんの願いが込められています。

私は、宮城県の総合計画「宮城の将来ビジョン」において県政の運営理念を「富県共創!活力とやすらぎの邦(くに)づくり」と掲げました。

これは、しっかりとした経済基盤を築き、創出された富の循環によって、福祉や教育、環境、社会資本整備などへの取り組みを着実に進め、「生まれて良かった、育って良かった、住んで良かった」と思える宮城県を県民の皆様と創り上げていこうとするものです。この理念は、東日本大震災を経てもブレることはなく、変わっていません。

引き続き、県民の皆様とともに、震災を乗り越え、平和と幸せを実感できる「富県みやぎ」の実現を目指し、全力を尽くしてまいります。

県政運営の基本的な方針

政策の方向性

1. 創造的復興!

震災前よりも宮城を良くすることこそが犠牲となられた方々の御霊に報いることであり、私に課せられた使命であると考えています。復旧にとどまらない抜本的な再構築、震災がなければ実現することができなかった「創造的復興」をさらに進め、活力のある宮城を創り上げてまいります。

2.安心して暮らせる宮城!

自分自身や家族に不安や問題を抱えていると幸せを実感することは難しいものです。県民の皆様が安心して暮らしていけるよう、被災された方々に対する、きめ細かな支援に力を注ぐとともに、富県戦略の成果を生かして、福祉や教育、環境等の分野の取り組みをより一層充実してまいります。

3. 「富県みやぎ」の実現!

将来に対する希望、今日よりも明日、明日よりも5年後10年後に良くなれる、豊かになれるという希望を持てないときにも、なかなか幸せを感じられないと思います。私は、これまで特に産業振興に力を注ぎ、宮城を豊かにする「富県みやぎ」の実現を目指してきました。今後とも、それぞれの地域の現場の状況をしっかりと把握し、県内各地の特色や地域資源をフルに生かしながら地域経済を活性化させ、魅力的で安定的な雇用を生み出し、活力のある地域社会の構築を推進してまいります。

4. 災害に強く、命を守れるまちづくり!

災害は必ず繰り返されます。私たちの子孫、千年後の命を守ること、もしも同じような災害が起こっても二度と犠牲者が出ない、悲しい思いを県民の皆様にさせないことを第一に考え、災害に強いまちづくりを進めてきました。今後ともハード整備を進めることに併せて、震災の教訓を踏まえた防災教育の徹底などソフト面の対策をさらに充実させ、何があっても県民の皆様の命を守れるように万全を尽くしてまいります。

政策を実現するための基本姿勢

県知事、県庁だけでできることには限界があります。私は、知事に就任してから一貫して「民の力を最大限に活かす、県民が主役の県政」、「市町村重視の県政」、「衆知を集める県政」を基本に、あらゆる方々との連携を図りながら、県民の皆様が希望を持って安心して生活できる地域づくりを進め、また、東北の発展をリードする気概を持って、県境を越える連携を深めてきました。

今後とも、これらを県政の原点として、県民の皆様をはじめ、市町村、民間の団体や企業など様々な方々のご意見を伺いながら、力を合わせて、震災からの復興、宮城・東北の発展、元気で笑顔あふれる未来に向かって、「前へ、前へ」と力強く進んでまいります。

復興のラストスパート

東日本大震災から6年と半年余が経ちました。被災地では、新しい街、新しい災害公営住宅、新しい商店街、新しい道路や鉄路などが次々とでき、復興は着実に進んでいます。一方で、離半島部や大規模なかさ上げ地区などでは復興の進捗に差が生じています。また、今なお1万1千人を超える方々が仮設住宅で生活されているなど(平成29年8月末日現在)、被災された方々の事情もそれぞれ異なっています。

それぞれの地域の復興の進捗に応じた対応や被災された方一人ひとりに寄り添った支援を、被災市町と力を合わせて進め、一日も早く復興が成し遂げられるよう復興に向けたラストスパートをかけていきます。

1. きめ細かな生活支援

被災市町とこれまで以上に連携を密にして、被災された方々の生活支援や子どもから大人まで切れ目のない心のケア、新たな地域コミュニティの形成、地域の生活を支える医療・福祉サービス提供体制の確保などにきめ細かく取り組んでいきます。

など

2. 復興まちづくりの総仕上げ

被災された方々が安心して生活できるよう、復興まちづくりや公共インフラの整備などの事業の一日も早い完成を目指します。

など

3. 地域産業の再生と魅力的な雇用の創出

被災した事業者の施設等の復旧支援に加え、失われた販路・取引の回復・拡大に向けた取り組みを推進し、魅力的で安定的な雇用の創出を支援します。

など

4. 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功

「復興五輪」が開催される2020年は震災復興計画の最終年度です。サッカー競技開催地として、世界中からいただいたご支援への感謝の気持ちを込めて、復興した姿を発信していきます。

など

富県みやぎの新たなステージへ

労働力人口の減少や国内市場の縮小、さらには、復興需要が落ち着いていくことなどにより、このまま何も講じなければ地域の経済が冷え込んでいくことが懸念されます。これらの課題に先手を打ち、宮城県をもっと元気にしていくためには、次なる「富県戦略」として今まで以上に産業振興を積極的に進め、質が高く魅力的な雇用を創出していかなければなりません。県民の皆様がしっかりとした経済基盤の上に安心して暮らしていけるよう、「富県みやぎの実現」に向けた新たなステージを力強く進めていきます。

1. ものづくり産業のさらなる集積と地域産業のイノベーション

県内総生産10兆円への挑戦を続け、企業誘致をさらに進めるとともに、産学官連携による県内製造業の技術力向上など、総合的な支援をより一層推進していきます。

など

2. 農林水産業の魅力と競争力をUp(アップ)

農林水産業は、宮城県の地域経済を支える、とても大事な基幹産業です。新たな時代の農林水産業の構築に取り組み、農林水産業を若い人たちがあこがれるような、魅力と競争力のある産業へと転換を進めていきます。

など

3. 東北のゲートウエイとしての交流人口の拡大

仙台空港の民営化、LCC就航を契機とした、東北の官民が一体となった広域観光など交流人口の拡大のための取り組みを、必要な財源の確保も検討しながら積極的に推進していきます。

など

4. 中小企業に寄り添った支援

中小企業・小規模事業者は、地域の経済と雇用を支える、とても重要な存在です。中小企業・小規模事業者の皆様の「生の声」にしっかりと耳を傾け、市町村、支援団体、金融機関等と緊密に連携して目配りの利いた支援を行っていきます。

など

未来を担う子どもたちのために

未来を担う子どもたちは、私たちの希望であり、大切な宝物です。

振り返ると、子育てはとても楽しいものでしたが、自衛隊を辞し松下政経塾に入り、家族4人で年収約200万円の生活をしていたときは、経済的に大変苦しい思いをしました。私はこの経験から、若い世代が結婚に希望を持ち、出産や子育てに不安や負担を感じることのない社会を実現しなければいけないと強く考えています。

宮城の子どもたちが、健やかに、たくましく、そして心豊かに育つことができるよう、市町村と力を合わせ、子育て支援と教育の連携を図りながら、子どもたちを大切にする取り組みの充実を進めていきます。特に、「いじめ」は絶対に許されないものであり、家庭や地域、専門家等の関係機関と連携し、しっかりと取り組んでいきます。

1. 子育てママと子育てパパに安心と笑顔を

若い世代が、将来に向け希望を持って結婚、出産、子育てができるよう、切れ目のない支援の充実を図っていきます。特に、親や保護者がいつも笑顔でいることが子どもたちの健やかな成長にとても大事ですので、安心して笑顔で子育てできるよう市町村とともにしっかりと支援していきます。

など

2. 子どもたちに夢と生きる力を

将来を担う子どもたちの夢と生きる力を育む教育を推進します。特に、いじめの防止、早期発見、早期対応を県政の重要課題として、きめの細かい取り組みを進めていきます。

など

誰もが安心して、いきいきと暮らせる地域社会

すべての人が生涯を通じてその持てる能力を発揮し、豊かな人生を送るために、安心して暮らせる地域づくりはその前提となる重要なものです。高齢の方々や障害のある方々が安心して暮らせるようにし、さらには、地域に住む全ての方々にとって、住みよい地域をつくることにつなげていきます。全国に先駆けた地域包括ケアシステムのさらなる充実、不足する医療や介護等の人材育成・確保に取り組むなど、今後、人口減少、少子高齢化が進む中でも、県民一人ひとりが、地域で安心して、輝きながら暮らしていけるための地域づくりを、市町村、国、関係団体等と力を合わせて進めていきます。

1. 介護サービスの充実など高齢者に安心を

高齢の方々が住み慣れた地域でその人らしく生活できるよう、在宅医療・介護の連携や地域での支え合い体制づくりを進め、介護サービスの充実と強化に取り組みます。

など

2. 地域医療の安心と「スマートみやぎ健民会議」の推進

県内各地どこでも安心して医療を受けられる体制の整備と、生活習慣の改善や脱メタボ対策などの健康づくりを官民一体となって、さらに推し進めます。

など

3. 障害のある方々への支援の充実

障害のある方もない方も、共に生きがいを実感しながら、充実した生活を送ることができるよう、障害のある方々の地域生活の移行や就労の促進、所得の向上などを進めます。

など

4. 一人ひとりの事情・特性に応じた働き方の実現

家庭環境や事情は、人それぞれ異なります。女性の方、男性の方、高齢の方、障害のある方、一人ひとりの実情・特性に応じた、多様で柔軟な働き方を可能とする働き方改革の取り組みを積極果敢に進めます。

など

5. 協働共創の地域社会づくり

県民誰もが心の潤いと豊かさを実感でき、多様な主体が参加する地域社会を目指して、文化芸術の振興、男女共同参画、NPO活動の促進などに取り組みます。

など

人と自然が調和した、美しく安全な県土

東日本大震災後も、熊本地震をはじめ全国各地で災害が相次いで起きています。県内でも平成27年9月に関東・東北豪雨、平成28年11月に福島県沖を震源とする津波が発生しています。

自然の脅威から県民の皆様の安全と安心を守るためには、災害に対する日頃の備えが大切であり、災害に強い県土づくりを進めなければなりません。そのために大事なことは、防潮堤などのハード整備だけで被害を完全に封じ込めることはできないので、「逃げる」、「避難する」を基本的な前提とすることです。「被災しても人命を失わせない」という強い思いを胸にあらゆる事態を想定し、減災機能を有するインフラ整備と、震災の記憶や教訓の伝承、防災教育の徹底などのソフト対策を組み合わせた、総合的な防災体制の構築に全力で取り組みます。

また、県民の命と生活を支える道路ネットワークなどの社会資本の整備を進めるほか、宮城の豊かな自然や環境を守り、後世にしっかりとつないでいけるよう、人と自然との共生を深め、環境に優しい持続可能な社会に向けた取り組みを推進します。

1. 防災対策・危機管理体制の強化と震災の記憶・教訓の伝承

県民の皆様の生命と財産を守るため、災害の歴史からの学び、東日本大震災の経験と教訓を踏まえ、防災対策や地域防災力の強化を進め、さらには危機管理体制をしっかりと整えていきます。

など

2. 総合的な治水と土砂災害防止対策

ここ数年、記録的な豪雨が全国各地で多発しています。このような水害に備えるため、これまでの洪水浸水想定区域を、現在考えられる最大規模の降雨(1000年に一度以上)を基に見直し、より一層効果的なハード・ソフト一体となった総合的な治水事業と土砂災害防止対策を進めます。

など

3. 宮城・東北の発展を支える交流・社会基盤の整備

宮城・東北の復興と発展を支える、高規格幹線道路の整備や港湾施設の機能拡充、地域高規格道路や県境・郡境をまたぐ道路などの広域道路ネットワークの整備等を進めます。

など

4. 持続可能な社会の実現と自然・生活環境の保全

身近な地域の自然環境や生活環境の保全、さらには地球環境問題に対する取り組みを積極的に進めます。特に、地球温暖化防止に向けて、再生可能エネルギーの導入促進などを通じ、温室効果ガス排出量の削減と持続可能な社会への転換を推し進めていきます。

など

3期12年間を振り返って

1. 東日本大震災からの復旧・復興(平成22~29年度)

国の復興構想会議で提言した内容が国の方針に反映されました

震災後、国の東日本大震災復興構想会議に毎週のように出席し、被災地を代表して、東日本復興特区制度など様々な提言を行いました。提言の多くは、平成23年7月に国が定めた「東日本大震災からの復興の基本方針」に反映され、その後の復旧・復興スキームの基礎となりました。

宮城の将来を見据え、震災復興計画を策定しました

震災からおよそ半年後の平成23年10月、震災復興計画を策定しました。この計画の趣旨は、宮城の将来を見据え、従来とは違った新しい制度設計や思い切った手法を取り入れて、復旧にとどまらない抜本的な再構築によって先進的な地域づくりを行うことであり、「災害に強いまちづくり宮城モデルの構築」など10項目の取り組みを柱として掲げました。

災害廃棄物を迅速に処理しました

震災によって、通常の年間処理量の約14年分に相当する約1,160万トンの災害廃棄物が発生しました。沿岸市町による処理だけでは対応が困難であったため、県による処理スキームを構築して県内4ブロックにおいて焼却処分等を行ったほか、県外での処理についても6都県に協力していただき、約3年間で全ての災害廃棄物の処理を完了しました。

応急仮設住宅を確保し、被災者のサポートを行いました

ピーク時(平成24年4月)には12万人を超える方々の仮設住宅を確保する必要があり、約2万2千戸のプレハブ仮設住宅を整備したほか、約3万5千戸の民間賃貸借上住宅(みなし仮設)を確保して対応しました。また、県ではサポートセンター支援事務所を開設し、各市町の仮設住宅サポートセンターの運営相談や専門職の派遣、支援スタッフの人材育成等の支援を行いました。

復興のマンパワーと復興財源を確保しました

被災地では、復旧・復興事業の圧倒的な事業量に比べ職員数が圧倒的に不足しており、各市町においては大規模な事業に精通した職員が少なかったことが課題でした。このため、国等を通じて全国の自治体に派遣要請を行うなど複数のルートによって人員を確保し、マンパワー不足に対応しました。

また、復旧・復興に当たっては、膨大な事業を実施しなければならず、適切な財政措置が講じられなければ、県や被災市町が描く抜本的な復興計画は「絵に描いた餅」になってしまいます。このため、国の復興構想会議で、使途の自由度が高く複数年度の使用が可能な一括交付金の創設や国庫補助制度の拡充、地方負担に係る地方財政措置の確保などを提案しました。その結果、国の平成23年度第3次補正予算において、地方負担を伴わない復興交付金の創設など全額国費による財政スキームが構築されました。

これまでにない独自の住宅再建支援を行いました

津波により被災した地域における住民の方々の定着を促し、復興まちづくりを推進するために、被災市町が地域の実情に応じた独自の住宅再建支援策を講じることができるよう、復興基金交付金約728億円(国の平成24年度補正予算分709億円、県の復興基金分19億円)を追加交付しました。この交付金によって、防災集団移転等の対象となる災害危険区域とそれ以外の区域における支援格差が解消され、被災者の自力再建を促す取り組みが抜本的に改善されることとなりました。

被災者の住まいの確保、なりわいの再建、市街地の再生が進みました

被災市町との緊密な連携の下、復興まちづくりを進めてきた結果、災害公営住宅については計画の9割以上(14,682戸 平成29年8月末日現在)が完成しました。また、防災集団移転促進事業、被災市街地復興土地区画整理事業等による宅地については、計画の約8割(7,804戸分 平成29年7月末日現在)が供給可能となりました。

被災事業者の再建については、グループ補助金や県単独補助金、専門家による相談支援事業等によりサポートし、約9割の事業者が復旧しました。

交通インフラについては、約3年で道路の全面通行止めを全て解消し、常磐自動車の全線開通(平成27年3月)や三陸縦貫自動車の延伸(平成29年3月 南三陸海岸IC)、鉄道についても、JR仙石線の全線運行再開(平成27年5月)やJR常磐線の運行再開による県内在来線の全線復旧(平成28年12月)など、着実に復興が進みました。

水産加工業の販路回復、競争力の強化に取り組みました

復興が遅れている水産加工業について、国内外の販路創出・競争力強化を行うため、経済商工観光部と農林水産部が一体となって取り組んでいます。

これまで、香港、タイ等での県産水産物販路開拓のためのプロモーションや、ベトナムのイオンモールで水産加工品のテストマーケティングを実施しました。また、平成28年6月に設立された「東北・食のソラみち協議会」や、平成29年3月に設立された「東北・食・輸出事業協同組合」と連携し、仙台国際空港を拠点とする農林水産物の輸出促進体制を整備しました。さらに、(公財)みやぎ産業振興機構内に水産加工業に特化した支援チームを起ち上げ、「ものづくり産業」で培われてきた支援手法を活用し、専門家を派遣しての生産性改善活動や水産加工業者等がグループで行う勉強会等を支援していくなど、課題解決をともに目指す「伴走型支援」を実施しています。

大規模イベントの開催による交流人口の拡大に努めました

大規模イベントは、県内外から多数の方々が来場するため、周辺市町村も含めた開催地域での大きな経済効果等が見込まれ、震災からの復興と支援への感謝を県内外に発信できる絶好のチャンスです。これまで、ジャニーズの「ARASHI BLAST in Miyagi(アラシ ブラスト イン ミヤギ)」や「リボーンアート・フェスティバル」、「ツール・ド・東北」、「ポケモンGO」を活用したイベントの開催などを通じて、沿岸被災地の観光誘客促進や震災記憶の風化防止に取り組んできました。

放射性物質による汚染廃棄物の処理方針に道筋をつけました

放射性物質による汚染廃棄物については、震災発生から6年間、一時保管を強いられている農家等の負担が非常に大きいことから、早期の処理が課題となっていましたが、平成29年7月の市町村長会議において、8,000ベクレル/kg以下の農林業系廃棄物の処理方針について合意に至ることができました。

など

2. 創造的復興と「富県共創!活力とやすらぎの邦(くに)づくり」に向けて

(1)富県みやぎの実現

企業誘致によってものづくり産業への転換を図り雇用の創出と県民所得の向上を図りました

自動車関連産業、高度電子機械産業など多くの製造業を誘致し雇用を創出しました。サービス産業中心からものづくり産業への転換が進み、県内総生産額は、名目で9兆199億円、実質で9兆5,148億円となり、第2次産業の割合が高まっています。また、一人当たりの県民所得も向上し、全国順位も24位に上がりました。

<企業立地件数>
348件(平成18年1月~平成28年12月)
<雇用創出数>
1万3,173人(平成21年4月~平成29年3月)
<県民総生産額(名目)>
平成17年度:8兆4,218億円 → 平成27年度:9兆199億円(速報)
<県民総生産額(実質)>
平成17年度:8兆4,292億円
→ 平成27年度:9兆5,148億円(速報)
<第2次産業の割合>
平成17年度:20.0% → 平成27年度:26.4%(速報)
<県民所得>
平成17年度:261万5千円(32位)
→ 平成26年度:280万7千円(24位)

仙台空港の民営化を実現しました ~創造的復興~

平成28年7月、全国に先駆けて、国管理空港で初めて仙台空港が民営化されました。空港運営会社は、東急電鉄等による仙台国際空港株式会社で、民間企業のノウハウをフルに活用した、国際線の増便やLCCの拠点化など民営化の効果が早速、現れてきています。また、福島、山形方面等との二次交通も充実してきており、東北のグローバルゲートウエイとしての拠点化が進展しています。

観光客が増加しました

観光客については、震災で一時大きく減少しましたが、JRや航空会社と連携した観光キャンペーン、各種イベントの開催などにより、観光客の増加を図りました。

<観光客入込数>
平成17年:5,441万人 → 平成28年:6,084万人
<外国人宿泊観光客>
平成19年:15万人泊 → 平成28年:18万人泊

農業・林業の競争力を強化しました

競争力のある農業経営を実現するため、農業経営の法人化、農地の大規模化・集約化を進めました。また、みやぎ県産木材の普及促進を図るため、県産木材の生産量拡大と利用拡大(優良みやぎ材の出荷量拡大)に取り組みました。

<農業法人数>
平成17年度:266法人 → 平成28年度:562法人
<農地利用集積率>
平成25年度:47.6% → 平成28年度:54.5%
<県産木材生産量>
平成17年度:33万3千m³ → 平成27年度:43万9千m³
<優良みやぎ材出荷量>
平成18年度:1万3千m³ → 平成27年度:3万m³

水産業復興特区を導入しました ~創造的復興~

震災後、漁業は再開資金の確保や担い手の高齢化、後継者不足等が大きな課題となっており、民間資本の導入が必要だと考えました。このため、平成25年に、地元漁業従事者の7割以上を含む法人に区画漁業権免許を付与する水産業復興特区制度を導入し、桃浦LLC(合同生産会社)が第1号として「桃浦かき」のブランド化、カキの加工品開発による高付加価値化などに取り組んでいます。若い従業員も増え、新たな水産業の経営モデルになると考えています。

など

(2)安心と活力に満ちた地域社会づくり

37年ぶりの医学部新設により医師不足対策を強化しました ~創造的復興~

平成28年4月、東北医科薬科大学医学部が新設されました。県は、学生30人分の修学資金を拠出し、卒業後2年間の初期研修を終えた後、県が指定する病院で10年間勤務していただければ返還を免除するという仕組みをつくりました。これによって、学生は国立大学の医学部と同程度の学費まで負担を抑えることができるようになり、地域医療に従事していただく医師の不足や偏在にも効果的に対応できることとなります。

ドクターヘリの運航を開始しました

平成28年10月から、ドクターヘリの運航を開始しました。県内全域を運航範囲として、基地病院である仙台医療センターと東北大学病院から交代で出動し、原則として、毎日運航しています。

保育所の整備を進めました

子育て世代が安心して子育てができるよう、保育所の整備を進めました。特に、事業所内保育所の整備について、国庫補助と併せて使える県単独補助金を創設し、子育て世代にとって働きやすい職場環境づくりを推進しました。

<保育所等入所定員数>
平成17年度:2万5,679人 → 平成28年度:3万9,361人

乳幼児医療費助成を拡充しました

平成29年度から乳幼児医療費助成の対象年齢を引き上げました。

<助成対象年齢>
平成28年度まで:入院(就学前)、通院(3歳未満)
平成29年度から:入院・通院(就学前)

小学校入学準備支援を始めました

平成29年度から、全国で初めて、県内一斉に小学校入学時の教材購入費等の助成事業を始めました。

特別養護老人ホームを整備しました

特別養護老人ホームの定員数を増やし、全国順位も上がりました。また、担い手となる介護人材の確保にも積極的に取り組みました。

<特別養護老人ホーム入所定員数>
平成17年度:6,388人 → 平成27年度:1万1,123人
<要介護認定者1万人当たりの定員数>
平成17年度:931人(46位)
→ 平成27年度:1,284人(25位)
<介護職員数>
平成19年度:2万346人 → 平成25年度:2万8,041人

健康づくりの県民運動を行いました

平成28年2月に「スマートみやぎ健民会議」を設立し、産官学が連携して健康づくり運動を行いました。

ワーク・ライフ・バランスに取り組む企業を応援しました

平成20年度から、女性の力を生かす企業認証制度を開始し、特に優れた取り組みを行っている企業を表彰するなど、ワーク・ライフ・バランスに取り組む企業を応援しました。

また、平成27年度に経済団体など県内の10団体による「宮城働き方教育推進等政労使協議会」を立ち上げ、平成28年8月には働き方改革に向けた共同宣言を採択し、働き方改革の先進的な取り組みを行っている企業を表彰しました。

など

(3)人と自然が調和した美しく安全な県土づくり

水素エネルギーの普及促進に取り組みました ~創造的復興~

国は、平成26年に水素社会の実現に向けたロードマップを発表し、四大都市圏(首都圏、近畿圏、中京圏、福岡・北九州圏)で水素自動車を普及させる方針を示しました。水素エネルギー産業はこれから大きく伸びることが期待されており、東北でもその普及・促進に取り組んでいかなければなりません。

県では、平成28年3月にはFCV(燃料電池自動車)を東北で初めて3台導入し、平成29年3月には四大都市圏以外で初めて本格的な商用水素ステーションがオープンするなど、東北における水素社会先駆けの地として着実に取り組みを進めました。

緑地環境保全地域の新規指定をしました

都市近郊の緑地が保全され、県内の貴重な植物や野生動物の生息地となっている、良好な自然環境の地域を積極的に保全していくことが必要です。

そのため、大衡村の昭和万葉の森緑地環境保全地域(21.81ha)と利府町、大郷町にまたがる番ヶ森山周辺地域緑地環境保全地域(800.04ha)の2地域、合わせて821.85haを新たに指定し、緑地の保全を行っていくこととしました。

広域的防災体制の整備を進めました ~創造的復興~

震災の教訓を踏まえ、傷病者の域外搬送拠点、支援部隊の一時集結場所やベースキャンプ用地の確保、物資の輸送中継拠点の必要性を痛感し、広域防災拠点を整備することとしました。

平成28年10月、広域防災拠点の計画地を取得し、平成32年度の一部供用開始に向けて整備を進めています。今後、広域防災拠点の整備とともに、県内7圏域8ヵ所の圏域防災拠点や市町村の地域防災拠点との連携体制を構築し、大規模災害に効果的に対応できる体制づくりを進めていきます。

など

ふるさと宮城の再生と発展のために
これからも全力で頑張ります!

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