「ゲームをやるならiPad Proがおすすめ」というのを聞いたことがある人は多いと思います。俺も、ゲーム実況者の動画でiPad Proが使いやすいみたいな話を結構聞ききますね。
じゃあ、実際普通のiPadとiPad Proはどこが違うのか。
最近は、ゲーミングタブレットの需要が増えてきたので知っている人は多いですが、まだまだ詳しくない人もそれなりにいると思います。
知らないで使うよりは知っていたほうが良いと思うし、今回は「iPad Proがゲームで強い理由」を解説していきます。
ただ何となくこの記事を見るより、スマホの選び方について詳しく書いた記事があるので、そちらを見るとしっかり理解できると思います。
iPad Proに共通して優れている点
Pro Motionテクノロジー搭載
iPad Proといえば、「Pro Motionテクノロジー」と呼ばれるディスプレイを搭載していることが有名です。
もともとはクリエイター向けに搭載されたものですが、これがゲーマーにとって嬉しい機能でした。
Pro Motionテクノロジーは、簡単に説明するとリフレッシュレートが120Hzに対応しディスプレイのことで、2017年以降に発売されたiPad Proに搭載されています。
リフレッシュレートは1秒間に画面が切り替わる回数のことです。この回数が多いほどそのディスプレイの動きがなめらかになります。
リフレッシュレートについてはこの記事で詳しく説明しています。
ほとんどのiPadやスマホ、PCモニターやテレビには60Hzまでしか出力できないようになっています。
これはほとんどの映像は60Hzでも十分だからです。もちろん、ゲームも基本は60Hzで問題ありません。
ただ、60Hzから120Hzに変わると更になめらかな映像が出力されるので、より快適にゲームをすることが出来ます。
そして、リフレッシュレートが早いほど遅延やラグが少ない傾向があります。これは、60Hzよりも120Hzのほうが反応速度が早いからです。
反応速度は60Hzで16.67ミリ秒、120Hzで8.33ミリ秒になります。
反応速度は、システムやサーバーから映像に出力されるまでの時間や、画面をタッチしてからシステムに認識されるまでの時間に大きく関係しています。
FPSや音ゲーのような、1ミリ秒が重要なゲームでは反応速度が早いiPad Proの方がより良いパフォーマンスを出せます。
実は、Pro Motionにはデメリットもありますが、それについては後で解説します。
チップの性能が高い
iPad Proは、その時の最高スペックのチップを搭載しているのが特徴です。
チップというのは、スマホでいうCPUやGPUに当たる部分で、チップの性能が良いほどゲームを快適にプレイできます。
2020年時点での最新機種はiPad Pro(第4世代)で、A12Zというチップを搭載しています。
「AnTuTuベンチマーク」というスマホの性能を測るアプリでは、他のスマホ・タブレットに対して大差で勝つほどのスコアで、ゲームでもその性能がしっかり発揮されています。
今の所、最新iPad Proレベルでの性能の機種がなく、iPad Proで動かないゲームはどの端末でも動かないと思っても問題ないです。
スピーカーが4つ搭載されている
iPad Proは上下に2つずつスピーカーが付いています。これによって、より音質がよく正確に音が拾えます。
正直、音に拘らない人は別に気にすることではないですが、FPSや音ゲーでは音はかなり重要で聞こえ方次第で結果がだいぶ変わります。
FPSに関しては、大体の人はイヤホンかヘッドホンでプレイしている人も多いですが、音ゲーはスピーカーでプレイしている人も結構います。
スピーカーでゲームをする人なら、音が正確に聞こえる4スピーカーはかなり嬉しい要素です。
iPad Proのデメリット
他のスマホ・タブレットに比べて高性能のiPad Proですが、もちろんデメリットはあります。
まとめるとこんな感じです。
ゲーム自体のfps上限を知らないで、どのゲームも120fpsでゲームできると勘違いする人もいると思うので、一応書いておきます。
正確には120Hz対応のゲームが少ないですが、Pro Motion対応のゲームはそんなにありません。
有名なゲームのfps(フレームレート)を一通りまとめるとこんな感じになります。
- ガルパ:60fps
- デレステ:60fps
- Arcaea:120fps(iPad Proのみ)
- Deemo:60fps
- PUBGモバイル:60fps(極限時)
- 荒野行動:60fps
- フォートナイト:120fps
- マイクラ:120fps
俺も勘違いしていたことですが、iPad ProもiPadも60fpsのゲームは60fpsでしか出力されません。
ガルパやPUBGモバイルはiPad Proの恩恵はそんなにないです。
もちろん、反応速度が早いのでその分プレイしやすくはなります。
それと、Pro Motionもそうですが、iPad Pro自体の性能が大体のゲームでは過剰スペックです。
よほど重いゲームをプレイするなら話は変わるけど、現状はiPad10.2インチやiPad mini5・Air3でも十分快適にゲームできます。
特に、60fps上限のゲームではGPUの性能も足りていることが多く、iPad Proにしたからといってゲームの動作が劇的に変わるわけではありません。
iPad Proは、他のスマホ・タブレットに比べてかなり高額でコスパが悪いので、ゲームを快適にプレイしたいだけなら、実はそこまで選ぶ理由はないです。
iPad Proを機種別に評価してみた
iPad Proといっても、世代やサイズごとに特徴も違います。。
「ゲームにはiPad Proが良い!」と言っても、第1世代の9.7インチと第4世代の12.9インチでは性能がかなり違います。
とくに、今は優秀なiPadやiPhoneも多いので、無理してProを買う必要はないです。
ここからは、そのあたりについても解説します。
第1世代(9.7・12.9インチ)
正直、今この世代を買うメリットはほぼないです。
メリット
メリットを無理やり書いたけど、これは全部iPad10.2インチ・第6世代でも当てはまります。
というか、Pro第1世代に魅力を感じた人は、素直に10.2インチを買ったほうが良いです。
デメリット
特に、Pro Motionに対応していないのが大きい。
iPad Proである意味がなくなります。
搭載チップはA9Xで、iPad(10.2インチ)のA10チップよりも性能が劣ります。
値段は、中古でだいたい4万ちょっとぐらい。
10.2インチが新品で4万、第6世代(機能はほぼ同じ)でも3万程度で買えるので、値段でも負けています。
コレクションで欲しい人以外は、第1世代を選んでもほぼメリットはないので気をつけましょう。
第2世代(10.5・12.9インチ)
第2世代は、今でもゲーム用として結構人気があります。
メリット
チップはA10Xを搭載。第1世代に比べてかなり高性能です。
その性能は、A11チップ搭載のiPhone8・Ⅹよりも上でA12チップ搭載のiPad Air3・mini5には結構劣ります。
現状はiPhone8で大体のゲームができるので、第2世代でも問題ないです。
値段は、10.5インチの中古で5万程度。
安くはないけど、他のiPad Proよりもコスパは良いし、Air3やmini5にPro Motionで差別化できます。
そして、第2世代の10.5インチは音ゲーやFPSで人気があります。
人気があるので、それだけ安心してゲームをプレイできます。今のところはこれを選んでおけば問題ないです。
デメリット
現状、120Hz対応のゲームが少ないので、Pro Motionは人によっては過剰スペックです。
その割に、内蔵チップは同じ値段のmini5のA12チップには負けます。
今は大体のゲームが遊べるけど、ゲームに求められるスペックは高くなっていくので、何年も使うことを考えるともう1,2ランク上の機種が欲しくなります。
第3世代(11・12.9インチ)
20年時点で、最高峰のスペックを持ったタブレットです。
メリット
Pro Motion搭載は当然として、現在最高スペックのチップ(A12X)を搭載しているのが大きな特徴です。
最高クラスの性能の、Snapdragon865やA13よりも圧倒的にスペックが高いです。
OSの問題を除いて、第3世代で動かないゲームはどの端末でも動かないと思っています。
そして、その性能の高さからゲーム以外の用途でも使えます。
動画投稿者なら動画編集、ブロガーなら記事作成。
流石にPCには負けるけど、そこそこなクオリティを求めている人なら十分満足できます。
デメリット
第3世代は、超高性能機種だけどコスパは正直悪いです。
11インチは、中古でも8万はします。
ちなみに、あと1万プラスで新品の第4世代の11インチが買えるので、わざわざ中古で第3世代を買うのも微妙です。
そもそも、第3世代はガチでゲームをプレイしたい人以外はそこまでのスペックは必要ないです。
Pro Motionを体感したいなら、第2世代の方がコスパは良いし、ゲームを不満なくプレイしたいならmini5をおすすめします。
第4世代(11・12.9インチ)
実質、第3世代の廉価版です。
メリット
コスパは良いといっても、新品で比べた場合だけど128GBで9万なので、第3世代よりも若干コスパは良いです。
キャッシュメモリも6GB搭載されています。もっとも、6GBも必要になる場面があるのかは疑問ですが。。。
Wi-Fi6対応に関しては、あまり気にしなくてもいいです。
8万出して中古で第3世代買うか、1万プラスで新品の第4世代買うかは人によりますが、今まで高嶺の花だったiPad Proに選択肢ができたという感じです。
デメリット
iPhoneの場合は、廉価版であるXRやSE2がかなり安いのに対して、第4世代はそこが弱いです。
正直、カメラ機能いらないしチップの性能も少し下げていいから、もう少し安くしてもらいたかったです。
まとめ
ここではあくまで、iPad Proがどれだけゲームでおすすめなのかを書いただけです。
ここから、自分がどのゲームをプレイしたいのか、どのぐらいの期間使いたいのかを考えると、iPad選びも失敗しにくくなります。
個人的な軽い目安は
- ゲームを軽く遊びたい:そもそもiPadは必要なのか
- 音ゲーやFPSを不満なく遊びたい:iPad10.2インチか余裕を持ってiPad mini5
- 重いゲームを最高クオリティで遊びたい:iPad Pro第2世代以降がおすすめ
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