今回の特集の中で一番面白かった。『ノマドランド』も題材にしていたノマドの女が愛犬と一緒にアラスカに向かっていたら突然の車故障、カネもないしどうしたものかなと途方に暮れていたところで泣きっ面に蜂、スーパーの前に確かに繋いでいたはずの愛犬までいなくなってしまったではないか。果たして車はちゃんと直るのだろうか。愛犬は見つかるのだろうか。そしてノマド同胞が言うには良い職場があるというアラスカにはたどり着けるのだろうか。
アメリカの片田舎でのつまらない日常もアウトサイダーの目線で捉えれば一抹のユーモアを帯びる。一抹の、というのが良いところで面白いよね~的には撮らない。何の事件も楽しみもないつまらない日常はただただつまらないだけなのだが、その間をアウトサイダーが自由に右往左往するとこれが不思議とちょっと笑える感じになる。
しかし素晴らしいのはなんといってもサウンドトラックです。アメリカ片田舎の音という音を余すことなく(というのはまぁ大袈裟にしても)拾い上げたノイジーなサウンドスケープは圧巻で、貨物列車の警笛で主人公の心情を表現したりとか、環境音を単に環境音として扱うのではなく環境音でドラマを語り環境音でつまらない日常を破壊する。レジ打ちの音、エンジンの音、空き缶の音、葉ずれの音、保健所に入れられた犬たちの鳴き声大合唱。代わり映えしない風景につまらなさを感じたら音に耳を傾けたらいいじゃない。風景は変わらなくても音が変わらないということはない。
ただ延々とつまらないアメリカ片田舎を映してるだけなのにアナーキーにさえ感じられるのはケリー・ライカートという人が目ではなくて耳を信じているからではないだろうかと思う。音に注意を払えない人に危険を伴う放浪の旅は難しい。だから定住者の社会は目に見えるものばかり重視されて良いも悪いも目が決めてしまう。人種差別などは目が作るわけだからそれは安息の地であると同時に牢獄でもあるんじゃないだろうか。目をつむって音に従え。これは傑作、爆音上映とかで見たいね。
やぁ、こんにちは!あなたがいつも読んでくれている「映画にわか」という弱小場末映画感想ブログの管理人です!いつも俺のブログの映画感想を無断転載してさも自分のレビューであるかのようにフィルマークスに投稿してくれてありがとう!ちなみに俺はブログサービスを利用してるんじゃなくて自分でサーバーを借りてブログを運営してるので、あそこにある文章はすべて完全に(引用部を除けば!)俺の著作物!著作権侵害で弁護士か警察に話持ってこうと思ってるんですが、その前になんでこんな不毛なパクリをやってるのか興味があるので、よかったらこっそりこの場で教えてくれないでしょーか!教えてくれたら告発はやめてあげるかも!よろしく! ↓著作権侵害の罰則概要ですのでご一読ください https://www.jpo.go.jp/support/ipr/copyright-kyusai.html