新品は、どんなものでも嬉しいものですよね。それが、マイホームであれば喜びもひとしおです。
もしかしたら、新築マンションを購入する最大のメリットは、「新品のものを手に入れた」という満足感かもしれません。
しかし、新築ならではのメリットがあればデメリットも存在します。
メリットだけに注目して盛り上がるのではなく、デメリットもしっかりと認識して、失敗しない新築マンションを選びましょう。
新築マンションのメリット
- 優れた防犯設備
- 構造面での安全性
- 最新設備で自分好みのアレンジが可能
優れた防犯設備
マンションは、「管理人や他の住人など、たえず人がいる」「戸締りが容易で、鍵のかけ忘れが起きにくい」という特徴があり、一戸建てよりも防犯性が高いと言えます。
さらに、新築の場合には
- オートロックで居住者以外は建物内に入れない
- カメラ付きインターホンで訪問者を確認できる
- 各所に防犯カメラが設置されている
- 警備会社との契約
- ピッキング被害にあいにくい鍵(ティンブルキーやテンキー式電気錠など)を使用
- 警報を発する防犯窓センサー
などの最新防犯設備を積極的に取り入れる傾向があります。
構造面での安全性
耐震偽装マンションの事件があり、マンションの構造面に不安を抱いている方もいらっしゃるかと思います。
しかし、消費者以上に動揺しているのは、実はマンション業界です。業界全体が、構造面の安全性に神経質になっています。
そのため、事件発覚後の物件は、事件前よりも耐震性・耐久性にかかわる作業は慎重に行われていますので、構造面での信頼度は高いと言えます。
最新設備で自分好みのアレンジが可能
最近では、マンションにも個性が求められるようになり、自分好みの仕様にアレンジすることが可能な物件が多くあります。
物件によっても異なりますが、たとえば
- コンセントの数やテレビ端子の取り付け位置
- 壁紙
- フローリングの色
- 収納スペース
- システムキッチンの高さや色
その他、床暖房や床下収納、つくり付け家具の設置、食器洗浄機、浄水器一体型水栓など、最新の設備を取り付けることも可能です。
もちろん、入居後にリフォームすることも可能ですが、建築段階で工事を行うことで、費用を抑えることができ、日常生活にも影響ありません。
また、新築マンションには「セレクト」や「オプション」が多数あります。
セレクトは、いくつかのパターンから好きなタイプを選択しますが、オプションはグレードアップするためのものなので、追加料金が発生します。
仕様を変更する際には、セレクトなのかオプションなのか、料金はいくらなのかを確認しましょう。
新築マンションのデメリット
- 価格が高い
- 全員が初対面
価格が高い
マンションは、立地や築年数、間取りなどによって異なりますが、当然、中古物件よりも新築物件の方が、価格は高くなります。
ただし、銀行は販売価格を基準に融資額を検討するので、新築物件は中古物件よりも融資を受けやすくなります。
全員が初対面
新築マンションは、入居者全員が初対面になります。これは、メリットでもありデメリットでもあります。
中古マンションの場合、既存のコミュニティに参加することになるので、気苦労もありますが、どんな入居者なのか事前に把握することができます。
新築マンションの場合は、全員が一から一緒にコミュニティをつくることができますが、入居してみないと、どんな住人がいるのかわからないというデメリットがあります。
青田売り物件と完成売り物件
分譲会社がマンションを建てるときは、土地の購入→マンションのコンセプトを決定→コンセプトに基づいて設計→着工→マンション完成という段取りになりますが、マンションの完成後に販売活動を行うと、売却までに時間がかかります。
土地の取得や設計・施工には莫大な費用がかかるので、分譲会社は、完成までに全戸完売することを前提に、事業収支を組んでいると言われています。
このような事情で、新築マンションは完成前の「青田売り」が主流となっています。
青田売りの場合、パンフレットやモデルルームから得た情報だけで判断しなければなりませんが、最新の設備や仕様をセレクトできるというメリットがあります。
完成売りの場合は、現物を確認して判断することができることが、大きなメリットと言えます。
ただし、もともと完成後に販売されている完成売り物件や、申し込みが直前でキャンセルされて急遽売りに出された物件などは問題ありませんが、立地や金額、施工会社の評判などに問題があることもありますので、同地域の物件と比較してみてください。
価格によって異なる販売方法
バブル期は、不動産価格は上昇するので、計画段階よりも完成時の方が高い値が付きます。そのため、完成売りが主流でした。
デフレになると、建築中にもマンションの価格が下落していくので、青田売りで早期に売ってしまうという風潮があります。
現在は「青田売り」が主流ですが、今後は完成後に販売されるマンションが増加するかもしれません。
モデルルームのチェックポイント
モデルルームには、マンションから離れた場所に建設される「仮設モデルルーム」と、マンションの一室を開放した「棟内モデルルーム」があります。
同じマンションでも3LDKや4LDK、間取りが同じでも窓が1つだったり、角部屋で窓やバルコニーが多い部屋もあります。
モデルルームは、少しでも魅力的な物件に見えるように、1番見栄えのする間取りに、可能な限り最高の仕様を施したものになっています。タイプによって、数千万円も価格が異なることもあります。
希望タイプとの違いや、標準仕様なのかオプションで別途料金が必要なのかも必ず確認しましょう。
また、どこのモデルルームであっても、家具や調度品がそろえられています。
色やテイストをそろえることで、空間のグレードがアップするというマジックにかかってしまいますが、自分の家の家具を置いたところをイメージしてください。
そして、モデルルームに設置させている家具は、通常よりも小さめに作られていることもあります。
実際にソファーに座ってみたり、あらかじめ自宅の家具のサイズを測っておいて、自宅のベッドを置いても同じようなスペースが取れるのかなどのチェックをしましょう。
キッチンの高さや浴槽の広さ、コンセントの位置も忘れずに確認しよう!
内覧会のチェックポイント
青田売りの場合、購入者は完成まで実態をうかがい知ることができませんので、内覧会(マンション完成後に、不具合がないか購入者が確認)が行われます。
内覧会で「壁の色が違う」「扉の開閉がスムーズにいかない」などの不具合があれば、その場で担当者に指摘してください。
入居後に不具合に気づいても「使用方法に問題があったのでは?」となり、時間がかかったり費用が発生することもあります。
不具合や修正を行う場合には、修正内容や期間を、文書やデジカメなどで残すようにしましょう。
ただ、ほとんどの人にとってマンションは、人生で1度の買い物です。初めての内覧会で使用や施工状況の可否を見極めるのは、難しいかもしれません。そのような場合には、プロの建築士に同行してもらうことも可能です。
お金はかかりますが、プロの目から見て問題点や改善方法をアドバイスしてもらえますので、後のトラブルが防止できるので安心です。
<内覧会のチェックポイント>
専有部分
・インターホンの作動、玄関ドアの開閉・施錠がスムーズか
・たたき部分の状態
・部屋全体の床のキシミがないか
・壁や天井のクロスのシワや汚れ
・室内や収納扉の開閉
・スイッチやコンセントの作動
・給水・給湯の状態
・キッチンや浴室などの換気扇の作動
・バルコニーの手すりや物干しの強度、避難ハッチの開閉
・上階や隣の音(排水や足音、ドアの開閉など)
共用部分
・エントランスのインターホンの作動
・オートロックの作動
・駐車場や駐輪場の状態
・廊下や階段の照明
・共用施設の状況
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