渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

エディ・ローソンのカワサキ

2021年08月21日 | open

世界グランプリデビュー前、AMA時代
のエディ・ローソン(右)。
ヤマハに移り、のちに世界グランプリ
チャンピオン。
圧倒的な安定とケニー・ロバーツ直伝
のクレバーな走りで、彼は「ステディ・
エディ」と呼ばれた。

AMA時代はカワサキの1000だ。




このローソンのマシン、新宿の我が家
に遊びに来た事がある。
乗って来た子は美人なライダー。
家族ぐるみのつきあいだった。
「このローソン・レプリカ、よくでき
るねー」と私が言うと、「これ、
レプリカじゃないよぉ」と言う。
「え?だって、どう見てもローソン・
レプリカじゃん」と私が言うと彼女
答える。
「これ、ローソンから買ったの」
私は、何言ってんだろ、この子、と
なり、「えっ?コンビニでバイク売っ
てるの?!」とまじで思って言うと、
彼女は大笑いして説明した。
ローソンがAMAのレースで乗っていた
マシンを公道用に保安部品をつけて
アメリカから輸入したのだという。
1990年代前半の事。
当時で400万円近くしたようだ。
つまり、ローソン・レプリカではなく、
「ローソン・本物」だった訳。
あれには、かみさん共々ぶったまげた。
そういうのってあるのかよ、と。
有名な大企業の御令嬢だった。
カーカーの音がでかくて、早稲田正門
前通りに響き渡ってたけど、あれ車検
対策どうやったのだろ(笑
別物ノーマルマフラーか、必殺の金
ダワシ作戦をやったか(笑
まあ、世界チャンピオンのエディ・
ローソンがAMAレース乗っていた
レーシング・バイクそのものの個体
うちに遊びに来た、てのは、実際
のところ正直かなり驚いた。

まさに、この個体。
これが街乗りバイクみたいにうちに
遊びに来た。


これの色違いのカワサキね。


こちらはとても珍しいカワサキに乗る
フレディ・スペンサー。のちにホンダ
に引っこ抜かれる。

世界グランプリデビュー直前の後に
有名になったフレディ・ヘルメット
は、彼のオリジナル物ではなく、ホ
ンダ・チームが用意したものだった。
19番がフレディ。


それが、彼が1983年に世界グランプ
最高峰500ccクラスで宿敵のキング・
ケニー・ロバーツを破って世界チャン
ピオンになったから、このメットが
フレディ・オリジナルのようなポジシ
ョンになった。


人とバイクの歴史。
いろいろあらあな。


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