写真:泉 よしか
地図を見る新潟県魚沼市と福島県南会津郡に跨がる巨大人造湖「奥只見湖」。残雪、新緑、紅葉と季節毎の表情を見せる秘境のこの湖を作ったのは、1961年に完成した奥只見ダムです。
写真:泉 よしか
地図を見る国内の重力式コンクリートダムとしては最大の高さを誇るこの奥只見ダム。しかし完成時には湖の底に沈んでしまった人々の暮らしがあったのもまた事実です。
写真:泉 よしか
地図を見る新潟県側から奥只見湖にアクセスするなら奥只見シルバーラインを利用することが一般的です。初めて行く人はこのルートのトンネルのあまりの長さに驚くかもしれません。なんせ全長22キロメートルもあるのですから。
そしてようやくトンネルを出ると、すぐ右側に奥只見ダムを管理するJ-POWER(ジェイパワー)のゲートがあります。一般車両は進入禁止ですが、これからご紹介する「六方」宿泊者だけは例外的に車でここを通ることができます。ただし事前に連絡して下さい。
写真:泉 よしか
地図を見る「六方」が建っているのは本当に湖のすぐそば。「六方」の下には奥只見遊覧船の発着所があるだけで、他に湖ぎわにはホテルや民宿はいっさいありません。
というのは一帯はJ-POWERが管理するエリアで、ここに建つ「六方」は例外中の例外。他にライバルになる宿泊施設はないのですから、泊まりがけで奥只見湖を独り占めできる特別なスポットだと言っても過言ではありません。
写真:泉 よしか
地図を見る「六方」のお客さんは9割が釣り客だといいます。巨大イワナを初めとして、ヤマメやサクラマス、夏場はワカサギ目当てのお客さんも多いよとご主人。
写真:泉 よしか
地図を見る「六方」では釣りのためのレンタルボートも所有(ボートは要免許)。常連のお客さんも多く、のんびりと釣りを楽しむには最高の環境です。
一方、昨今は釣り客以外にもじわじわと「六方」が知られてきました。そのきっかけとなったのは魚沼市で行ったダムのスタンプラリー。協賛宿泊施設として紹介された「六方」は、ダムマニア、ダムカードを集めるダムファンなどにも奥只見ダムを楽しむのに最適な宿として注目を集めるようになってきたのです。
その結果、若いお客さん、一人旅のお客さんも増えることとなりました。
写真:泉 よしか
地図を見る「六方」の客室数は全部で5室。お部屋はシンプルで飾り気はありませんが、山の中の静けさが味わえます。もちろん全てのお部屋から湖一望。
お手洗いとお風呂は共同ですが、2018年11月にリフォームしてあり、とても綺麗なので安心して使えます。
写真:泉 よしか
地図を見る食事は食堂で。冬期はお宿自体が休業ですが、春や秋など肌寒い季節にはコタツも重宝します。
写真:泉 よしか
地図を見る「六方」のお料理は地元の山菜や川魚、そしてお米はもちろん魚沼産コシヒカリ。派手さはありませんが滋味深く美味しいです。食事時のご主人ご夫妻との雑談もまた楽しい。
写真:泉 よしか
地図を見る釣りやダム巡りといった明確な目的がなくても「六方」はオススメの宿です。なんといっても「六方」の階段を降りればすぐそこが奥只見湖遊覧船乗り場ですから。
写真:泉 よしか
地図を見る船から見る大自然と湖畔の美しさは秘境の奥只見ならでは。
また「六方」なら尾瀬方面の観光や奥只見丸山スキー場の春スキーにも便利。誰にも邪魔されずただ湖畔の景色をゆっくり眺めていたいという方にもぴったりです。
「六方」の食堂にはダムに沈む前の「六方商店」を描いた一枚の絵が飾られています。「六方」というのは歌舞伎の演出の一つで、4代前のご主人が六方の物まねを得意としていたことから屋号としたそうです。
奥只見ダムの完成で、沈んでしまった集落に住んでいた人たちはちりぢりとなってしまいました。
ご主人の生家もダムに沈んでしまいましたが、この宿には今もダムに沈む前の記憶とダムができてからの記憶が受け継がれているのです。
2020年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2021/8/22更新)
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