祝再開!箱根登山電車とその沿線の楽しみ方ガイド

祝再開!箱根登山電車とその沿線の楽しみ方ガイド

更新日:2020/08/01 14:43

泉 よしかのプロフィール写真 泉 よしか 女子目線温泉ライター、キッザニアマニア
箱根の大動脈である「箱根登山電車」。2019年の台風19号で甚大な被害を受け、箱根湯本駅~強羅駅間が運休していましたが、2020年7月23日に待望の全線運転再開。

スイッチバックに鉄橋など、旅の気分を盛り上げる箱根の赤い登山電車と、途中下車して楽しみたい沿線の主な見どころをご紹介します。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、一部都府県に緊急事態宣言が発出され、不要不急の外出の自粛が求められています。加えて自治体独自での緊急事態宣言発出や、往来の自粛要請をしている場合があります。また施設によっては休業していることがあります。Go To トラベルキャンペーンについても全国で一時停止となっています。各種報道機関の発表、施設や各自治体のホームページなどで最新情報をご確認ください。外出の際はしっかりと感染予防対策をして行動しましょう。(トラベルjp)

箱根登山電車とは

箱根登山電車とは

提供元:箱根登山鉄道

https://www.hakone-tozan.co.jp/

日本で唯一とも呼ばれる本格的な登山電車「箱根登山鉄道」。正式には「小田原駅」から「箱根湯本駅」を経由して「強羅駅」まで走る「鉄道線」だけでなく、「強羅駅」から「早雲山駅」まで走る「箱根登山鉄道鋼索線(ケーブルカー)」を含みますが、今回はその「鉄道線」の中の「箱根湯本駅」から「強羅駅」までの山岳エリアをご紹介します。

一般的に「箱根登山電車」と聞いてイメージするのがその区間だからです。

沿線には多くの紫陽花が植えられていて、特に開花シーズンには多くの観光客が車窓から見る紫陽花を目当てに箱根を目指す大人気の鉄道です。

箱根登山電車とは

写真:泉 よしか

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箱根登山電車が本格的な山岳鉄道と呼ばれるのは、最急80パーミルという急勾配をスイッチバックなどを使って登っていくからです。

1979年にはスイスレーティッシュ鉄道と姉妹提携。レーティッシュ鉄道ベルニナ線にちなんだベルニナ号や、駅名にちなんだ「サン・モリッツ号」といった愛称の車両も走っています。

ベルニナ号、サン・モリッツ号の他には、レトロな箱形のモハ1型及びモハ2型、スタイリッシュな3000形「アレグラ号」といった車両があります。

写真は最も古いタイプのモハ1型104号-106号。おもちゃのように可愛らしい姿ですが、今も現役です。

箱根登山電車とは

写真:泉 よしか

時刻表のどの時間にどの車両が走るということは決まっていません。駅で待っていて、クラシックな車両が来るか新型車両が来るかは運次第。それもまた楽しいでしょう。

「大平台駅」周辺は鉄橋とスイッチバック

「大平台駅」周辺は鉄橋とスイッチバック

提供元:箱根登山鉄道

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「箱根登山電車」は箱根湯本駅を出発して、すぐに急勾配を登り始めます。いきなりガッツリ登っているぞと思わずわくわくする瞬間ですね。

このあと銭洗弁天のある「塔ノ沢駅」を過ぎてトンネルを二つほど抜けると、箱根登山電車最大の見どころである「早川橋梁」を渡ります。

「早川橋梁」は別名を「出川の鉄橋」。箱根登山鉄道建設の際の難所の一つです。

「大平台駅」周辺は鉄橋とスイッチバック

写真:泉 よしか

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このあとは「大平台駅」を挟んで電車は3回スイッチバックします。その都度進行方向が変わるので、運転士が車両の端から端まで歩いて移動するのも登山電車ならでは。

特に最初のスイッチバックポイント「出山信号場」近くでは、さっき通過したばかりの「早川橋梁」を車窓から見下ろすことができます。どれほどの急カーブを描いてこの登山電車が登ってきたか実感できるのではないでしょうか。

「大平台駅」周辺は鉄橋とスイッチバック

写真:泉 よしか

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「大平台駅」はそのものがスイッチバック駅となっています。駅周辺の見どころとしては、開花シーズンには紫陽花と登山電車が撮れるスポットの「あじさいの小径」など。

また駅から徒歩5分の「姫之湯」は550円という箱根では破格の料金で利用できる日帰り温泉。内湯のみですが痺れるような熱いお湯が待っています。

<姫之湯の基本情報>
住所:神奈川県足柄下郡箱根町大平台583
電話番号:0460-82-2057
アクセス:大平台駅徒歩5分

「宮ノ下駅」は富士屋ホテルまで散策したい

「宮ノ下駅」は富士屋ホテルまで散策したい

写真:泉 よしか

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リゾート感のある駅舎も可愛らしい「宮ノ下駅」。駅周辺で最も有名なスポットと言えば、なんといっても日本を代表するクラシックホテル「富士屋ホテル」。

「宮ノ下駅」は富士屋ホテルまで散策したい

写真:泉 よしか

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「宮ノ下駅」から「富士屋ホテル」に至る途中には、足湯のある「ナラヤカフェ」、富士屋ホテルのバス待合室を改装した「カフェ・ド・モトナミ」、歴史ある「嶋写真店」など立ち寄りたいスポットがいっぱい。周辺を散策する楽しみもあります。

そして駅から徒歩7分ほどで「富士屋ホテル」に到着。

「宮ノ下駅」は富士屋ホテルまで散策したい

写真:泉 よしか

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2020年7月にリニューアルオープンした「富士屋ホテル」は以前の風情もそのままに。ラウンジでお茶を頂けばきっと優雅なひとときが過ごせます。

<富士屋ホテルの基本情報>
住所:神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下359
電話番号:0460-82-2211
アクセス:宮ノ下駅徒歩7分

「小涌谷駅」周辺は歩いて回ろう

「小涌谷駅」周辺は歩いて回ろう

写真:泉 よしか

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「小涌谷駅」は比較的目立たない駅かもしれません。小涌谷といえば「箱根小涌園ユネッサン」のイメージがとても強いのですが、ユネッサンには鉄道よりバスでのアクセスの方が格段に便利なので、あまり鉄道でアクセスする方はいません。

ですから「小涌谷駅」周辺のスポットを回るのは、歩くのが苦にならない方にオススメします。

夏に嬉しいひんやりスポット「千条(ちすじ)の滝」へは駅から徒歩20分ほど。

<千条の滝の基本情報>
住所:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷507
アクセス:小涌谷駅徒歩20分

「小涌谷駅」周辺は歩いて回ろう

写真:泉 よしか

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「箱根小涌園ユネッサン」へも「小涌谷駅」からは歩いて20分ほどです。しかしあまり歩きたくない方は「強羅駅」からシャトルバスを利用した方が楽だと思います。

<箱根小涌園ユネッサンの基本情報>
住所:神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1297
電話番号:0460-82-4126
アクセス:小涌谷駅徒歩20分または強羅駅からシャトルバス

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「彫刻の森駅」から終点「強羅駅」まで

「彫刻の森駅」から終点「強羅駅」まで

写真:泉 よしか

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終点「強羅駅」のひとつ手前が「彫刻の森駅」です。駅名からわかるように、「彫刻の森美術館」はまさに鉄道でアクセスできる便利な駅前美術館なのです。

「彫刻の森駅」から終点「強羅駅」まで

写真:泉 よしか

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屋外に作品を配置し、散策しながら鑑賞できるこのユニークな美術館は箱根を代表するアートスポット。

箱根の自然を背景にしたダイナミックな彫刻や、めくるめくステンドグラスの塔、ピカソ館など時間を忘れて没入してしまうかもしれません。

<彫刻の森美術館の基本情報>
住所:神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1121
電話番号:0460-82-1161
アクセス:彫刻の森駅徒歩2分

「彫刻の森駅」から終点「強羅駅」まで

写真:泉 よしか

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終点は「強羅駅」。ここからは「早雲山」方面へ箱根登山ケーブルカーが伸びています。

なおこの駅からはケーブルカー、ロープウェイなどを使って芦ノ湖へ向かう箱根ゴールデンコースと呼ばれるルートと、バスを使って美術館が充実する仙石原方面へ向かうルートが考えられます。どちらを選んでもたっぷり箱根が満喫できるでしょう。

箱根登山電車のまとめとして

箱根湯本駅から強羅駅方面に公共交通機関を使ってアクセスする場合、実は箱根登山電車よりもバスを使った方が早いのです。

しかし箱根登山電車は乗ることそのものが観光の楽しみであり、こんな急勾配によく線路を敷いたなと驚きつつ車窓を眺めるのもまた一興なのです。

さらに週末など渋滞のリスクがあるバスと異なり、時間に正確であるというのも大きなメリットです。

箱根登山電車の停車駅で寄りたいスポットをいくつか紹介させていただきましたが、いろいろな駅で乗り降りする場合は、箱根登山ケーブルカー、箱根海賊船など様々な乗り物が乗り放題となる箱根フリーパスの利用もご検討ください。

2020年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。

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