写真:泉 よしか
地図を見る鉄輪温泉は別府八湯の中でもひときわ湯けむり数多たなびく温泉地。「ひょうたん温泉」はその一角にある大型の日帰り温泉で、駐車場が充実しているので車でのアクセスも容易です。
そして館内はさながら温泉テーマパーク。そう聞くと比較的新しい施設なのかとお思いになるかもしれませんが、なんと創業は大正11年。そして9ヶ月ほどの工事期間を経て2019年11月に大幅リニューアルしました。
ですからここは歴史があるのに新しくて綺麗な温泉施設なのです。
写真:泉 よしか
地図を見るまずリニューアルで新しくなったお風呂をご紹介しましょう。もともと男湯女湯ともに充実した大浴場と露天風呂がありましたが、女湯には新たにもうひとつ「風の露天風呂」が登場。
写真:泉 よしか
地図を見るひょうたんのシルエットを模したひょうたん風呂もこれまで男湯のみでしたが、女湯にも今回新設されました。
洗い場は一つずつ仕切りで区切ってありますが、2人分のスペースを繋げた洗い場があるなどお子さん連れに嬉しい工夫もありますよ。
写真:泉 よしか
地図を見る貸切で使える家族風呂が14ヵ所あるのも人気の理由。うち10室は「マツさんの湯ここち」といって利用日の一週間前から電話予約が可能。残る4室は「幕湯 順作」といって来店してから予約するシステム。
「マツさんの湯ここち」の方が新しく、内湯タイプが8室、露天風呂タイプが2室。一方「幕湯 順作」の方は全て露天風呂です。
何がすごいといって、その全てに温泉浴槽だけでなくむし湯(サウナ)と水風呂が付くこと。貸切でサウナ、水風呂、温泉のローテーションが気兼ねなくできちゃいます。とても贅沢な家族風呂なのです。
写真:泉 よしか
地図を見る家族風呂の利用時間は1時間で、最初はお湯が入っていません。脱衣所の機械にコインを入れると勢いよく湯口から温泉が出てきます。
浴槽のサイズにも寄りますが、だいたい6~8分ほどでいっぱいに。グループ毎に毎回お湯を入れ替えるのですから新鮮な温泉をたっぷりと楽しめるわけです。まさに湯量が豊富だからこそできる技。
写真:泉 よしか
地図を見る浴槽がいっぱいになっても湯口のお湯は完全には止まりません。貯め湯になってしまうと温度が徐々に下がるので、1時間の間少しずつ源泉が足されます。このこだわりも嬉しいポイントです。
「幕湯 順作」の順作は「ひょうたん温泉」創業者 河野順作に、「マツさんの湯ここち」のマツさんは順作の妻の名に因んで付けられました。
もともと「ひょうたん温泉」創業は、河野順作が妻のリウマチ治療のために鉄輪に移り住んだことがきっかけだったのです。
写真:泉 よしか
地図を見る「ひょうたん温泉」には砂湯もあります。こちらの砂湯がユニークなのはセルフ砂湯というシステムを取っていること。
一般的な砂湯は砂掛けさんがいて砂を掛けてくれますが、ここは自分で自分に砂を掛けなくてはなりません。更衣室は別ですが砂湯ゾーンは混浴なので、家族やお友達と互いに砂を掛けあってもいいかもしれませんね。
セルフサービスである代わりに時間制限はありません。使用している砂はサラサラした海砂で、下から温泉蒸気を入れているため掘れば掘るほど熱い砂が出てきます。適した温度や時間はご自身で加減を見ながら調節してください。
写真:泉 よしか
地図を見る着衣ゾーンの中庭には、飲泉設備があって源泉を味見できます。「ひょうたん温泉」の源泉はわずかに酸味のある塩味。メタケイ酸もたっぷりで、入浴しても飲んでも効き目がありそう。
中庭では他にも「ひょうたん温泉」で作った温泉卵や湯上がりに嬉しい冷えたドリンクを販売しています。
写真:泉 よしか
地図を見る中庭には温泉吸入のためのスポットもあります。入浴するのとはまた違った温泉の利用法ですね。
写真:泉 よしか
地図を見る「ひょうたん温泉」にはこれまでにも「お食事処ゆらり」がありましたが、リニューアルで新たに「地獄蒸しキッチン」がお目見え。
やはり鉄輪温泉では名物の地獄蒸し料理が食べてみたい、できれば自分で体験してみたいというお客さんもいらっしゃることでしょう。「ひょうたん温泉」ならそれも叶います。
写真のメニューは「丸鶏の姿蒸し」。温泉の蒸気でじっくり蒸された鶏はめちゃくちゃインパクトがあります。ご家族でシェアするのもオススメ。
写真:泉 よしか
地図を見る「地獄づくし御膳」も人気メニュー。地獄蒸しせいろにお刺身や大分の郷土料理・団子汁、小鉢やデザートも付きます。
せいろだけでなく蒸し豆腐、茶碗蒸し、蒸しご飯、温泉蒸しプリンとこれでもかと地獄蒸し攻め。さらにお刺身の魚もその日の朝に市場でいい魚を探してくるというこだわりぶりで鮮度にも自信あり。これは美味しいに決まっています。
写真:泉 よしか
地図を見る「湯楽ゆらソフト」も隠れた人気。なんとこのソフトクリームは「ひょうたん温泉」の源泉入り。ほんのりとした塩味が甘みを引き出します。湯上がりのクールダウンにもぴったりですよ。
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写真:泉 よしか
地図を見る「ひょうたん温泉」とはまさに温泉が良く、施設がバラエティに富んでいて楽しく、そしてユニークなこだわりのあるところなのです。ここで少しこだわりの部分を紹介したいと思います。
「ひょうたん温泉」のお風呂は全て加水なしの源泉掛け流しですが、熱すぎる源泉を冷ますのにも工夫があります。
写真の冷却温泉風呂の奥に写っているのは「湯雨竹(ゆめたけ)」という比較的別府で目にすることの多いエコロジーな温泉冷却システム。細い竹枝を伝わせることにより、お湯の温度を急速に下げることができます。
ここでは自家源泉を2本使っていて、1本は高温の温泉と蒸気に分け、もう1本は館内の巨大湯雨竹で一気に冷却。この温度の違う2本を適宜ミックスすることにより適温の浴槽を実現させています。季節によっては湯雨竹を一段外して温度変化をゆるやかにしたり、天候によって冷やした源泉の量をコントロール。プロの技が問われる仕事です。
また1本目の源泉から分けられた蒸気も、館内の蒸し湯や砂湯、地獄蒸し釜で活用。まさに温泉の全てを利用しています。
冷却温泉風呂はその適温の温泉をさらに小ぶりな湯雨竹で冷却したもの。ただの水風呂と違うのはこれも温泉100%というところ。
写真:泉 よしか
地図を見る歴史ある日帰り温泉「ひょうたん温泉」ですが、当初の古いお風呂が今も現役で残っていることもこだわりです。
そのお風呂とは女湯の仏像の足下にあるひょうたん型の岩風呂。下がごつごつしていて独特の雰囲気が。まるでパワースポットのようなお風呂です。
写真:泉 よしか
地図を見るひょうたんをモチーフとする温泉は、有馬温泉しかり箱根の宮ノ下しかりその多くに豊臣秀吉の足跡があります。千成り瓢箪が秀吉の馬印だったからです。
別府鉄輪の「ひょうたん温泉」はというと、創業者の河野順作が豊臣秀吉が大好きだったことから。昭和2年には田んぼの中にひょうたん型の7階建て展望台「ひょうたん閣」を建てたほど。
このあまりにもユニークな「ひょうたん閣」は昭和20年に取り壊されてしまいましたが、今も「ひょうたん温泉」にはひょうたんモチーフがいろいろなところに。
浴室床の隠れひょうたんもあるので、入浴の際には探してみてください。
住所:大分県別府市鉄輪159-2
電話番号:0977-66-0527
アクセス:別府駅からバス約25分、「地獄原・ひょうたん温泉」下車徒歩3分または「鉄輪」下車徒歩6分
2020年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2021/8/22更新)
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