2018-06-18

ブラステルの留守電を考える

ブラステルには残念なことが2つあります。

1つはブラステル以外の電番への発信時に「○○分ご利用できます。ブラステルのご利用ありがとうございます。このまましばらくお待ち下さい。」というアナウンスが流れることです。

「このまま・・・」くらいのところで相手側への発信が始まります。

”**(アステリスク2つ)” をダイヤルパッドから入力すればアナウンス途中でこれをやめさせることはできますが、少々煩わしく、ブラステルにはなくすように要望しているのですが、なかなかやめてもらえません。


2つ目は留守電がないことです。

こちらはかなりの方が不満に感じておられるようで、いろいろ工夫していらっしゃる方も少なくありません。


大きく3つのやり方があると思います。


1.Asterisk サーバーを構成して留守電を設定する。

  これが一番しっくりするのですが、誰でもできることでもありません。
  詳細は「Asterisk の再セットアップ --- ボイスメールを設定する」に記載しています
  のでそちらをご参考ください。

  Asterisk の留守電は、留守録ファイルを添付してメール通知する機能を構成できます
  から、着信を逃したとき通知メールの添付ファイルの再生で、いつでもどこでも留守
  電を聞くことが可能です。

  また、通常はボイスメールボックスに留守録が残るのですが、通知メール送信後に
  自動的にボイスメールボックスの留守録を削除することもできます。

  私はこの運用をしています。
  留守録の際に通話料の類はかかりません。



2.留守録してくれる電話に転送する。

  留守録してくれる電話なら何でもいいのですが、ブラステルの転送機能を使って一定
  時間(例えば30秒)呼び出されて応答しなかったら転送する設定にします。

  転送される側は留守電設定しておきます。



  転送先でよく使われているのが FUSION IP-Phone Smart です。
  FUSION IP-Phone Smart の留守電機能は大変きれいに録音され、メール通知もして
  くれます。

  留守録は最大10個まで保存が可能ですが、保存しないで通知メール送信後に自動削除
  設定することもできます。

  転送を受ける FUSION IP-Phone Smart 側は着信したら即時に留守電になる設定を
  しておきます。

  ブラステルから転送した場合、ブラステル側に通話料が発生しますが携帯電話などに
  転送する場合に比べて格段に安くて済みます。



3. AGEphone が持つ留守電機能を使う

  転送を無料化することを考えた方がおられて、素晴らしい発想だなぁと関心し、脱帽
  です。


  空いているスマホかタブレットに AGEphone で同時着信させ、AGEphone の留守電
  機能を使う、というものです。

  AGEphone はソフトフォンのなかでも珍しく「留守電」機能があります。
  ソフトフォンの中でも留守電機能があるのはこの AGEphone しかないようで、私も
  知りませんでした。


  本来的には留守電は ITSP(IP電話サービス事業者)が用意するものなので、ほかの
  ソフトフォンには実装されていないのだと思います。
  (通話録音できるものは GS Wave や Zoiper ほかにもありますが)。


  AGEphone の留守電はスマホ(またはタブレット)の特定フォルダに格納されます。

  格納されたフォルダを Google Drive や Dropbox と Autosync させて、かつそこに
  留守録ファイルが入ったら IFTTT とか Tasker、Automate などの自動化アプリを
  使って自動的にメールに添付して送信する、というものです。

  これだとブラステルで完結しますから、 FUSION IP-Phone Smart に転送する場合に
  比べて通話料の類はかからず無料で済みます。


  そんな面倒かけずに AGEphone を使えばいいじゃあないか、とおっしゃると思い
  ますが、AGEphone は着信の確実性に欠け、フォアグラウンドで起動しっぱなしに
  しておかなければならないなど、ソフトフォンとしては非常に使い勝手が悪いのです。


  ですから本来のスマホは GS Wave や  Zoiper などで使いたいわけです。




ほかにもバリエーションはあります。

例えば、Asterisk と FUION IP-Phone Smart を組み合わせて、Asterisk 自体の留守電機能は使わずに、無料で FUSION IP-Phone Smart に転送(正確には発信)する、というやり方です。


例えばブラステルに着信したとします。

これを Asterisk 内で FUSION IP-Phone Smart が、自分自身を呼び出すようにする、というものです。

FUSION IP-Phone Smart は自分自身を呼び出すと、当然ビジーになりますが、ビジーだと無条件に留守電に回りますので、これを利用するわけです。

正確にはブラステルから FUSION IP-Phone Smart には転送していなくて、ブラステルの着信鳴動が一定時間経過したら、FUSION IP-Phone Smart から自分自身を呼び出すようにするわけです。


このアイデアも 3. 項で記載の AGEphone を使うやり方を考えられた方のアイデアです。


Asterisk の留守電機能を使う設定が面倒、ということで思いつかれたらしいのですが、Asterisk を使える方が Asterisk 自体の留守電機能を使えないことはないと思っています。

つまり、冒頭の 1. 項で済むはずなのですが。。。


また、このやり方ではどこからの電話が留守電になったかがわからないことです。

通知メールでわかるのは FUSION IP-Phone Smart から自分自身を呼び出したことだけがわかります。


ソフトフォンの同時間の履歴を見ればわかる、とおっしゃっています。


これには少し解説がいるかも知れません。

Zoiper だと履歴が残るのですが、GS Wave はほかが着信を受けると(この場合 Asterisk が受けています)、そのほかのスマホ等の GS Wave には履歴が残らないのです。

こういう使い方は想定外なのだと思います。


そもそも「複数デバイスへのレジストが可能でかついずれも着信鳴動し、どれかが応答するとほかは鳴り止む」というのはブラステルくらいしかありません。


結局、確実でどこからかがわかる、という意味では前記の 1. 項か 2. 項しかないように思います。



ブラステルが留守電に対応してくれれば済むことなのですが。。。




あるいは、G-Call50 を使う、という手があるかも知れません。
G-Call50 は留守電機能があります。

こちらは、ブラステルのリバースプロキシを使っていますので、おそらく複数デバイスでのレジストもブラステル同様にできるのではないかと推測しています(未検証)。


そうすると冒頭の、2つあるブラステルへの不満が解消するかも知れません。

あくまで、「複数デバイスでのレジストが可能」、という前提ですが。。。


この「複数デバイスへのレジストが可能」で初めて Asterisk も活き、より便利な使い方ができるので、ひかり電話などよりも素晴らしい電話環境が構築できるのです。



いずれ G-Call50 も検証しなくてはならないのですが、少し先になると思います。








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