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【ストーリー解析】天体のメソッド 第10話「願いの行方」
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【ストーリー解析】天体のメソッド 第10話「願いの行方」

2014-12-14 03:47

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    願いを叶えても、叶えたとしても。

    ■評価
    ★★★ スタンダード


    [ニコニコチャンネル]http://ch.nicovideo.jp/sora-no-method

    ■総評
    第10話は、ノエル編の説明第二弾。願いが叶うとノエルが消えてしまうという問題が、全員に認知され、5人は再びバラバラになる。ストーリー展開は説明的で、ややエモーショナルラインが不安定な印象。どこに力点を置いて見れば良いのかが難しい。どのように着地するのか、期待と不安が入り混じる。

    ■基本情報
    原作 - カレイドシフト
    原案・脚本 - 久弥直樹
    監督 - 迫井政行
    アニメーション制作 - Studio 3Hz
    →Wikipedia

    ■登場人物

    [主人公たち]
      古宮 乃々香(こみや ののか) - 夏川椎菜
      ノエル - 水瀬いのり
      水坂 柚季(みずさか ゆずき) - 豊崎愛生
      水坂 湊太(みずさか そうた) - 石川界人
      椎原 こはる(しいはら こはる) - 佳村はるか
      戸川 汐音(とがわ しおね) - 小松未可子

    [乃々香の家族]
      古宮 修一(こみや しゅういち) - 土田大

    ■ドライバー分析
    第10話のメインドライバーは、

    ①ノエルの事情を知り、みんながバラバラになる(E、F)
    ②ノエルがみんなの願いを叶えようとする(L)

    である。また、サブドライバーとして

    ③倒れたノエルを乃々香が介抱する(G)
    ④乃々香が汐音の行動の理由を知る(G)
    ⑤乃々香たち全員がノエルの問題を共有する(E)

    などがある。
    第10話は、前回に引き続きノエルに関する問題の説明回である。比較的淡々とした内容で、ストーリー構造は難しくない。ただし、この先の見通しは不透明でどのような展開になっていくのかは予想が難しい。

    まず、第10話のストーリーの構造は、「乃々香達の願いを叶えようとするノエル」と「願いを叶える事によってノエルがいなくなっていまうことを憂慮する乃々香たち」という構図の元に作られている。ノエルに関する問題は、

    1.願いが叶う→(ノエルが消えてしまい)みんな「にっこり」になれない
    2.願いが叶わない→そもそも、みんなが「にっこり」になれない

    というジレンマに陥っている。第10話はこの問題を、乃々香達5人が共有していく展開と言えるだろう。

    初めにこのことに気がついたのは汐音で、第8話のラストシーンだった。その後、第9話で乃々香と汐音のやり取りがあり、今回はまずノエルが乃々香にそれを明かす。その後、汐音から柚季、こはる、湊太の3人へも情報が伝達され、5人全員が問題を共有する事になる。

    [乃々香はノエルから、こはるたちは汐音から話を聞く]

    この問題に対するノエル+5人の対応は、おおよそ次のような感じだ。

    (1)ノエル「みんなの願いを叶えたい」
    (2)乃々香「どうすればいいか考えよう」
    (3)汐音「自分が消えれば、ノエルは消えない」
    (4)湊太「自分が消えれば、ノエルは消えない」
    (5)柚季「自分が消えれば、ノエルは消えない」
    (6)こはる「こんなの嫌だ」

    この中でも特にノエルと乃々香の動きに注目してみたい。ラストシーンで、ノエルは乃々香に対し、

    「みんなのことが大好きだから。だから、ノエルはみんなとお別れしないと

    と言っている。これは、上記1の願いを叶える道筋だ。乃々香の願いは「みんなと一緒にいつまでもにっこりでいられますように」であり、ノエルはそれを叶えたいという。それは単に願いを叶えるという立場(あるいは使命)を越え、ノエル自身の希望も含んでいるようだ。

    [乃々香達の願いを叶えたいというノエル]

    ただ、少々引っかかるのはノエルが「だから、ノエルはみんなとお別れしないと」と言っている点。元々、乃々香達が悩んでいるのは、ノエルが消えることについてだ。だから、ノエルがみんなとお別れしたとしても、みんながにっこりになれるとは限らない。ノエルはそれをどういう風に考えているのだろうか。

    ストーリー中盤、ノエルは乃々香のベッド目を覚ました時、乃々香からみんなが心配していたと聞かされ、不思議そうな顔をしていた。また、その後の会話の中でも、汐音がにっこりになれない理由について全く分かっていないことが分かる。だから、ノエルは「自分がいなくなってもみんながにっこりになれる」と本気で思っている節がある。

    [心配していたと言われ、不思議そうな顔をするノエル]

    また、ストーリーの終盤、ノエルは汐音が湊太たちにノエルの事を話しているのを物陰から見ている。離れていたので内容はあまり聞こえていなかったと思うが、(直前のバスターミナルでのやり取りもあり、)ここでノエルはみんながにっこりになれない原因が自分と関係していると思った可能性もあるだろう。

    [みんなが深刻そうにしているのを物陰から覗くノエル]

    だとすると、ノエルは「みんなが『にっこり』になる条件が揃っているのに、『にっこり』になれないのはノエルのせいかもしれない。だからみんなとお別れしないと」と考えた可能性もある。(ただ、この時点では単純に「願いを叶えないと=お別れしないと」という意味かもしれない。)ラストシーンの解釈は一通りではないが、とにかくノエルはみんながにっこりになれることだけを目指しているのだろう。

    [大好きだから、お別れしないとと言うノエル]

    しかし、問題はノエルがそれを目指しても、乃々香たちが「にっこり」になれるとは限らないということだ。ノエルはみんなが「大好き」で、みんながにっこりであることがノエルのにっこりに繋がるという。だが、話はそう単純ではない。

    少し気になったのはこの「大好き」という言葉。第10話では、「大好き」という言葉が2度使われている。1つは上記のラストシーンのノエルのセリフ。もう1つは、乃々香が汐音と話したときのセリフだ。ノエルの事を知り、汐音の真意を知った乃々香は

    「私はみんなのことが大好き。もう絶対に失いたくない」

    と幼馴染4人に対して「大好き」という言葉を使っている。それぞれは、ノエルからみんなへ、乃々香から幼馴染4人への気持ちを表している。乃々香がラストシーンで強く反応したのもこのことがあったからかもしれない。

    [汐音にみんなのことが大好きだと言う乃々香]

    こういった関係の中で、すっぽりと抜け落ちているのは、みんなからノエルへの「大好き」という伝達だ。それは5人にとっては明らかだが、きっとノエルは、まだ「ノエルが大好きだから消えて欲しくない」というみんなの気持ちを知らない。なぜなら、ノエルにとってそれは想像の範囲外だからだ。5人のにっこりを目指すノエルと、6人のにっこりを目指す乃々香達。そこには若干のギャップがある。

    ストーリーの中盤、天文台に帰って行くノエルを呼び止め、乃々香は何かを言いかける。しかし、その言葉はノエルに遮られ、言えず終いになる。このような表現は、乃々香の家の近くのシーンでも見られる。

    [乃々香達の関係だけを気にするノエルと、そんなノエルのことを気にする乃々香]

    今の5人とノエルの関係はいびつだ。7年前、ノエルを呼んだとき乃々香達は円盤に気持ちを届ける為五芒星を組んだ。だが、今は五芒星と星一つ。調和を保つ為には、その星を取り去るか、それを加え六芒星にならなければならい。

    [円盤を呼ぶため、五芒星を組む乃々香達]

    先の展開は読めないが、鍵を握るのはやはり乃々香だろう。ストーリーの終盤、乃々香は花織の写真を見て「みんながにっこりになるにはどうしたらいいのか」と問いかける。それは乃々香がノエルも含めたみんながにっこりになれる方法を諦めていない証拠だ。

    [花織の写真に問いかける乃々香]

    この先の展開は、色々予想も立てられるが、あまり当たる気がしないし、当たっても興をそいでしまうかもしれないので伏せておこう。

    大事なのは、「みんながノエルを大好き」だということがまだ伝えられていないことだ。きっと乃々香がその道筋を作ってくれるだろう。流星群の夜に何が起こるのか、期待である。

    ■残された伏線
    残された伏線は次の通り。

    ①ノエルや円盤とは何か?
    ②汐音の撮ったノエルの写真は伏線?
    ③乃々香と花織の約束とは何か?(にっこり?)

    ■ストーリー詳細

    (公園)

    E 乃々香は公園で倒れるノエルを見つける。
    G 乃々香は修一に連絡し、ノエルを円盤の見える霧弥湖町に戻ることに。

    F ノエルは乃々香が汐音とにっこりになれたかどうか気にしている。

    (北美中学校)

    P 湊太と柚季、こはるたちはノエルのことを心配している。

    (霧弥湖町)

    G 乃々香はノエルを霧弥湖町に連れ帰る。

    (乃々香の家)

    P 乃々香はノエルを寝かせ、今までのことを思い出す。
    L 乃々香はノエルに感謝する。

    P 乃々香の家に湊太、こはる、柚季がやってくる。

    (帰り道)

    P 乃々香は3人にノエルが“円盤”であり、町から離れられないことを教える。

    (乃々香の家)

    G ノエルが目覚める。
    P 乃々香はノエルにみんなが心配していたと伝える。
    F しかし、ノエルはやはり汐音と仲直りできたかどうかを気にしている。

    (天文台の近く)

    FL ノエルは乃々香に「汐音とにっこりに戻って」と言う。

    (回想、乃々香の家)

    P 目覚めたノエルは、どうして汐音と仲直りできなかったのかしゃべりながら考える。
    E その中で、乃々香は「願い」が叶うとノエルが消えてしまうことを知る。

    (回想おわり)

    (汐音の家)

    EF 汐音は一人悲しみの内にいる。

    (翌日、北美中学校)

    P 乃々香は汐音のことを気にしている。
    P こはるがプラネタリウムで使った望遠鏡を運んできてつまずく。そこで、乃々香は7年前のことを思い出す。

    (回想、七年前、天文台)

    L 乃々香は湊太、柚季、こはるたちに汐音を「大切な友達」と紹介する。

    (回想終わり)

    E 放課後。乃々香は先生から汐音が転校すると聞く。
    G 乃々香は柚季に促され、汐音の家に向かう。

    (汐音の家)

    G 乃々香は玄関先で汐音にノエルから話を聞いたと言う。それを聞き、汐音は鍵を開けて乃々香に会う。

    (公園)

    G 乃々香は汐音に「どうすればいいのかみんなで考えよう」と言う。
    E 汐音は「自分がいなくなってノエルが残るならそれでいい」と言う。
    EF しかし、それは本心ではない。

    (回想、七年前、天文台)

    L 乃々香に紹介された汐音は、湊太たちとすぐに友達になる。

    (回想終わり)

    P 汐音は霧弥湖に向かう。

    (乃々香の家の近く)

    P ノエルが乃々香の元にやってくる。
    L ノエルは乃々香たちの願いをどうしても叶えたいという。
    EF しかし、乃々香はそれがノエルとの別れにつながることに悩む。

    (しいはら本舗)

    P こはる、湊太、汐音は乃々香が望遠鏡を取りに来るのを待っている。

    (バスターミナル)

    P 汐音が霧弥湖にやってくる。
    L そこにノエルが現れ、汐音と話がしたいと言う。
    F しかし、汐音はノエルに「乃々香のところに帰りなさい」と言い、しいはら本舗に向かう。ノエルは戸惑う。

    (しいはら本舗)

    P しいはら本舗に現れた汐音は、湊太、柚季、こはるにノエルのことを話す。

    (乃々香の家)

    P 乃々香はしいはら本舗に望遠鏡を取りに向かう。
    E 乃々香は写真の母にどうすればいいか聞く。

    (しいはら本舗)

    P ノエルが看板の陰から様子をうかがっている。
    E 汐音の話を聞き、湊太が「いなくなるのは汐音じゃなくて自分でもいい」と言い出す。
    E 柚季も加わり、話が割れる。

    (その後、しいはら本舗)

    P 乃々香が望遠鏡を取りにしいはら本舗を訪れる。
    E 湊太、柚季、こはるたちは明らかに悪い雰囲気になっている。

    P 乃々香はノエルのことをみんなが知った事を知る。

    (湖の辺)

    EF 乃々香はノエルのことを考え困っている。

    (回想、ノエル)

    P ノエルは願いに呼ばれたときのこと、みんなのことを話す。

    (回想おわり)

    LFE ノエルが乃々香の元に現れ「みんなの事が大好きだから、みんなとお別れしないと」と言う。

    (つづく)

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