写真:泉 よしか
地図を見る宮沢賢治生誕の地として知られる花巻には花巻温泉郷である花巻温泉、大沢温泉、鉛温泉などバラエティ豊かな温泉地がそろっています。中でも大型ホテルの建つ花巻温泉の奥にひっそりと湯煙を上げる台温泉は、今も昔ながらの湯治場の雰囲気を残しています。
湯治客が手ぬぐいを首にかけて行き来するような、小ぢんまりとした山あいの温泉街を進んでいくと、一番奥にひときわ目立つ木造四階建ての建物が見えてくるでしょう。それが今回ご紹介する中嶋旅館です。
写真:泉 よしか
地図を見る築100年近いという中嶋旅館の建物は、今も綺麗に手入れがされています。さすがに昔通りの良い仕事をする左官職人など減ってきて、館内を維持するのは苦労しているといいますが、代わりに窓は二重窓に、冷暖房は新しいものを入れるなど、泊ったお客さんが快適に過ごせるような工夫があちこちに見られます。
写真:泉 よしか
地図を見るそして実はこのお宿、玄関と4階の特別室は今も釘をひとつも使っていないのです。さすがは宮大工の建てた宿!日本の伝統的な建築手法で作られているのですね。
写真:泉 よしか
地図を見るこの中嶋旅館の宿泊料が、なんと素泊まりなら3,000円から、二食付きでも8,000円から!驚異のクオリティです。もちろんシーズンやプランによって金額は上下しますが、それにしてもお得すぎます!
写真:泉 よしか
地図を見る食事もかなり美味しいです。既製品は使わず必ず手作りというお料理は、素材の良さを活かしシンプルに調理することを心がけているそうです。
写真:泉 よしか
地図を見る写真:泉 よしか
地図を見る中嶋旅館のお風呂もまたスゴイんです。
瑞岩の湯と名付けられた地下の浴室は岩盤のお風呂と大理石風呂とあって、男女入れ替え制となっています。特に岩盤のお風呂はとても深く、水深90cmもあります。
昔はこのあたりのお風呂はどこも立って入るほど深かったそうですが、今はみんな浅いお風呂に作り替えてしまって、こうした伝統的な浴槽が残っているのは台温泉でももうこの中嶋旅館ぐらいなのです。お風呂に使っている岩盤は、外から運び込んだものではなく、もともと中嶋旅館の地下に埋まっていたもの、これをくり抜いて天然岩盤のお風呂にしてあります。しっかりした地盤なので、お風呂に入っているとなんと震度3程度の揺れでは地震がきたことにも気づかないといいます。
写真:泉 よしか
地図を見るまた岩盤風呂の雰囲気は和風ですが、天井を見上げれば太い円柱形の柱が何本も立っていて、どこかギリシャかローマ風の趣があることに気づくでしょう。宿の先代が道後温泉でインスピレーションを得てデザインされたそうです。今見てもモダンで洒落た浴室ですね。
宮大工が建てた宿・台温泉 中嶋旅館、いかがでしたでしょうか。古い建物が好きな人なら絶対にチェックしてほしい穴場の温泉旅館です。
お湯は単純硫黄泉で、岩盤風呂は容積が大きいので一部循環仕様ですが、大理石風呂と貸切家族風呂は源泉掛け流しです。
花巻温泉郷の自然や台温泉の鄙びた雰囲気を楽しみながら、ぜひゆっくり滞在してほしいですね。
2017年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2021/8/21更新)
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