写真:泉 よしか
地図を見る日本で一番面積の広い湖と言えば滋賀県の琵琶湖ですが、かつて二番目に広い湖が秋田県にあったことをご存知でしょうか。220平方キロメートルの面積を持つ非常に浅い湖沼であった八郎潟は、昭和30年代にそのほとんどを干拓され、農地として開拓されていきました。
なまはげで有名な男鹿半島の付け根には寒風山という標高355mの見晴らしの良い山がありますが、そこから東の方向を見下ろすと、川の向こうに区画された農地と一部残された八郎潟調整池などを臨むことができます。この川向こうの土地は、もともとはまるまる湖の底であった場所なのです。
写真:泉 よしか
地図を見る(写真は大潟村を取り巻く水路の一つ)
これからご紹介する桜並木と菜の花ロードのある大潟村は、この干拓地がそのまま一つの村になった珍しい自治体。昭和39年に大潟村が発足した当時の村民は、全部でたったの6世帯14人しかいなかったそうですよ。
写真:泉 よしか
地図を見る湖を干拓して作られた大潟村の主要道路は南北を結ぶ県道42号線、東西を結ぶ県道54号線及び県道298号線の三本ですが、この298号線のほぼ11キロが、春になると黄色い絨毯を敷き詰めたような菜の花ロードに変わります。
写真:泉 よしか
地図を見る巨大な湖のあった干拓地を横切る11キロを菜の花が縁どるのですから、それはアップダウンも無く、どこまでも続くお花畑の中の一本道。
秋田自動車道・五城目八郎潟ICからアクセスすれば、道はまず北西に真っ直ぐ伸び、大潟村のほぼ中央でみゆき橋を渡った後は、ゆるく左へカーブして角度を変えて西へ。
写真:泉 よしか
地図を見る菜の花ロードの見どころは菜の花だけではありません。桜並木も一緒に楽しめるところがポイント!大潟村の菜の花の見頃時期は4月下旬から5月下旬に掛けてのおよそ1ヵ月間。一方、桜の見頃時期は短いので、4月20日頃からゴールデンウィーク前半頃まで。近年は桜の開花が早いことも多く、ゴールデンウィーク前には既に散り始めてしまうことも。
文末の関連MEMOでリンクした大潟村公式サイトの「観光情報」に、咲き始めるとその年の開花情報が掲載されますので参考にしてくださいね。
写真:泉 よしか
地図を見る車を停める駐車場ですが、五城目八郎潟IC方面から菜の花ロードを来た場合は、みゆき橋で川を渡りカーブして少し西側に進むと、道の両側に「さくらピット」と名付けられた路側帯が現れます。ここに停車をすれば、桜と菜の花を鑑賞したり、写真撮影したりすることが可能。ただし、そんなに沢山の車を停められるわけではないので、混雑している時は譲り合って短時間の駐車にとどめましょう。
写真:泉 よしか
地図を見る菜の花ロードを走っていると、「東経140度LINE」という看板をきっと目にするでしょう。実は大潟村には、日本で唯一、緯度と経度が10度単位で交わっている地点があるのです。
北緯40度と東経140度のクロスする場所は、この菜の花ロードと並行して伸びている農道上にあります。この看板の場所からも木々の間から微かに経緯度公会点標示塔を見ることができますよ。
この他に、菜の花ロードのみゆき橋のたもと、IC側から来た場合は橋の手前左手に、日本一低い富士山こと「大潟富士」もあります(もちろん人工ですが)。小型なのに大潟(おおがた)富士かよと思わず突っ込みそうになるこちらの山は、高さは3.776メートル(富士山の1000分の1)あるのに標高は海抜ゼロ。というのは、干拓で作られたこの場所自体が海より低いからなんですね。
大潟村の桜並木&菜の花ロードは、首都圏や西日本の桜が散り終えてからでも間に合うところもポイントです。それに、もし桜の見ごろを逃してしまったとしても、菜の花は開花時期が長めなので菜の花畑だけでも楽しめます。
また、毎年ゴールデンウィークにあわせて、大潟村中心部で「桜と菜の花まつり」が開催されます。菜の花摘み体験や菜の花畑の中を走るミニSLも登場!
もともと日本第二位の湖だった大潟村を東西に貫くように伸びる桜並木と菜の花ロード、風が一面に桜の花びらを舞い散らせる中を、どこまでも走ってみたくありませんか?
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(2021/8/21更新)
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