「アメリカでインターシップしたいけど、どうすればいいの?」
と思っている方。
アメリカでは、学歴や年齢に関係なくインターンシップにチャレンジでき、募集している職種もホテルなどの接客業から、IT企業まで幅広くあります。
とはいえ、インターンへの応募方法や必要なビザなど、わからないことも多いですよね。
そこで今回は、
・アメリカでのインターンシップの概要
・アメリカでインターンシップをするメリットと失敗事例
・アメリカのインターンシップに必要な語学力やビザ、費用
について紹介します。
ハードルが高そうに感じるアメリカのインターンですが、押さえるポイントはそれほど多くありません。まずはこの記事で、ざっくりとアメリカへのインターンシップについて知りましょう。
*なお、レートは1ドル=110円で計算しています。
[目次]
アメリカは国籍関係なく、さまざまな業種でインターンシップ制度を取り入れている企業が多いことが特徴です。
実力主義のアメリカでは、インターンシップでも実績を上げれば、そのまま正雇用のビザサポートも受けられることもあります。インターンシップをうまく利用して、国際的に活躍するチャンスをゲットしましょう。
ここでは、
・そもそも海外インターンシップとは?
・アメリカのインターンシップ状況
についてお伝えします。
海外インターンシップとは、海外の企業や団体で研修生として働く制度です。
近年、海外インターンシップは、
・外資系企業で働きたい
・国際舞台で活躍したい
・英語を使って仕事がしたい
・就職や転職活動に活かしたい
・これまでのキャリアを海外で活かしたい
という学生や社会人の間で、参加者が増加。また、そういった学生や社会人をインターン生として受け入れることに積極的な海外の日系企業、ローカル企業も増えています。
国内のインターンシップは、ほとんどが就活を目的とした学生向けに開催されるため、社会人が参加できるプログラムはほとんどありません。
それに比べると海外のインターンシップは、年齢関係なく「希望する仕事にチャレンジする」という感覚で参加できます。
実際に、友人がアメリカのインターンシップに参加した際に私も見学させてもらいましたが、参加者は20代~40代の年齢も国籍もバラバラなメンバーでした。新卒一括採用の日本の感覚からするとかなり不思議な感じがしましたが、よくよく考えたら日本の採用スタイルの方が世界的に見れば少数派でしょうね。
インターンシップは基本的には無給ですが、専用のビザであれば有給でインターンシップをすることも可能です。
ここからはアメリカのインターンシップ状況について、
1. アメリカへのインターンシップを選ぶ理由
2. インターンシップの期間
3. インターンシップの種類
の順にお伝えします。
国内ではなく、わざわざ海外のアメリカをインターンシップに選ぶ理由は何でしょうか?実際にインターンシップに参加されていた方々と話してみると、以下の3つが主な理由でした。
・仕事のトライアルとして挑戦するため
・職務経験をレジュメ(履歴書)に残すため
・コネクションを作るため
ヒアリングした方の多くは学生でしたが、アメリカでは新卒を問わず「即戦力」が求められるため、まずは経験を積むというスタンスの方が多かったです。インターンシップは職務経験としてレジュメに載せることができるため、それをメリットに感じている方もいました。
加えて、アメリカにおいては就職活動するにあたって人のコネクションが重要という認識が強いです。実際にインターンシップからそのまま採用されるケースも多く、アメリカにおいてインターンシップは最も妥当な就職活動の手段といえます。
アメリカのインターンシップは、おおむね3ヶ月~6ヶ月のところがほとんどです。日本のように単日や数週間といった、短期のインターンシップは多くありません。
また勤務する時間の長さに応じて、
・パートタイム:週に数日や数時間だけ働く
・フルタイム:正社員と同じ時間働く
の2つに区分されています。
アメリカのインターンシップは大きく有給・無給インターンシップの2つに分けることができます。
アメリカのインターンシップはほとんどが無給のものです。給料が出ない分、自分の希望する業界で仕事に携わることができます。その過程で、必要なスキルや知識を獲得できることをメリットと捉える人は無給のインターンシップを積極的に選択します。
一方、有給のインターンシップは現状数は多くなく、有料のエージェントを使って斡旋してもらうことが多いです。
しかし、徐々に有給のインターンシップは増加しています。というのも、有給である場合、企業側もしっかりと審査するため結果として採用率が高くなり、お互いにとってプラスであるという認識ができつつあるためです。
アメリカでのインターンシップを失敗に終わらせないために、
・必要な語学力
・参加資格
をお伝えします。
アメリカにおけるインターンシップに必要な語学力は明示されてはいませんが、一般的にビジネスで必要な英語はTOEIC600点以上と言われています。
インターンシップに参加するにあたっては同等の英語力で臨むのが良いでしょう。
TOEIC600点をその他の英語指標に換算すると以下の通りです。
・IELTS:5.5以上
・TOEFL:60以上
・英検:準1級以上
アメリカのインターンシップに申し込むには、以下3つの条件の内いずれかをクリアする必要があります。
・大学か短大に在学中、または卒業後12ヶ月以内に渡米できる
・短大卒業以上で1年以上の職務経歴がある
・5年以上の職務経歴がある
学位や職務経歴については、アメリカ以外の国のもので大丈夫です。
大学か短大に在学中の場合はインターンシップとして最長12ヶ月就労でき、職務経験のあるの場合は最長18ヶ月就労できます。
アメリカでインターンシップをする場合、どのような求人があるのでしょうか。ここでは、実際に多く求人が出ている職種・職業についてお伝えします。
海外で就職先を探す際に、もはや当たり前のように使われているが「LinkedIn」というサービスです。
ビジネス版のFacebookと言ってもよいこのサービスは、人脈を作ることができたり、履歴書を載せたりできます。登録された情報を見て、企業から採用の連絡が来るということもあります。
それではアメリカインターンシップの求人例を見てみましょう。
職種:エンジニア・営業
滞在都市:ニューヨーク(アメリカ・ニューヨーク州)
業務内容:ITエンジニア業務(PCサポート、ネットワークサポート、サーバーエンジニア)、システム開発・プログラミングを担当するプログラマー業務のほか、顧客に幅広いITサービスを提案・提供する営業職など。
給与・勤務時間:時給$11(1,210円)~/実働週40時間(月曜~金曜、土日休み)
職種:経理アシスタント
滞在都市:ロサンゼルス(アメリカ・カリフォルニア州)
業務内容:請求書の発行補助や、クライアント向けの月次レポート作成、入金管理等、経理アシスタント業務。日本に本社があり、広く海外に展開しているグローバル・ロジスティックス企業のアメリカ現地法人でのインターンシップ。
給与・勤務時間:時給$11(1,210円)~/実働週40時間(月曜~金曜、土日休み)
職種:物流事務
滞在都市:コロンバス(アメリカ・オハイオ州)
業務内容:アメリカで販売する家電製品における返品受付業務の事務作業。返品・修理ラインの生産性改善や倉庫内改善なども担当、米国で物流業務の知識やスキルを高めることも可能。
給与・勤務時間:時給$13(1,430円)~/実働週40時間(月曜~金曜、土日休み)
職種:カスタマーサービス
滞在都市:ロサンゼルス(アメリカ・カリフォルニア州)
業務内容:顧客の要望や問題、質問内容を正確に把握し、その内容に応じて適切な対応を行うカスタマーサポート業務。問い合わせに対する現地企業等への確認対応はすべて英語のため、ビジネスレベルの英語力の習得が可能。
給与・勤務時間:時給$11(1,210円)~/実働週40時間(月曜~金曜、土日休み)
職種:ホテルスタッフ
滞在都市:ロサンゼルス(アメリカ・カリフォルニア州)
業務内容:ホテル宿泊客やお客様の問い合わせ対応(日英言語)・ホテル会議室の予約管理と会議室セットアップ・ホテルにて主催するイベントやプロモーションの企画運営アシスタント・ホテルフロント業務補助。
給与・勤務時間:時給$11(1,210円)~/実働週40時間(月曜~金曜、土日休み)
アメリカでインターンシップをするメリットは、
・語学力が身につく
・海外での実務経験を積むことができる
・海外の働き方を理解できる
の3つです。それぞれ解説しますね。
世界におけるビジネスの中心であり、公用語が英語のアメリカで働くことで、ビジネスに必要な語学力を身につけることができます。
今後日本においてもグローバルな企業が増えてくることが予想されており、勤務地を問わず英語の習得は重要です。そのような英語をしっかりと学ぶ機会が得られることは大きなメリットといえます。
海外でのインターンシップは履歴書に職務経験として記載が可能です。就職活動をする際に、企業へのアピールポイントとして有利に働くでしょう。
日本を抜け出し、海外の働き方を知っておくことはとても重要です。特に仕事においては効率と結果を重視し、休みは家庭を大事にする人が多いアメリカで働くことは、仕事の価値観を豊かにするうえでも良い影響が得られるでしょう。
ここでは、アメリカでインターンシップする難しさや厳しさ、そしてその失敗事例についてお伝えします。せっかくのインターンシップを失敗に終わらせないためにも、注意すべき点を把握し自身の挑戦へ活かしてください。
留学ならまだしも、仕事をするためにアメリカに行くのに全く英語ができないという状況は危険です。面接を切り抜けてうまく採用されたとしても、そこから先の業務で行き詰まってしまう方が多いようです。
まずは日本にいる間に基礎的な英語力を高め、できればTOEIC600点以上を目指しましょう。
【失敗事例】レストランのウェイターに採用されるも、注文が聞き取れずにクビに
Aさんはアメリカの飲食業界に興味があり、「まずは現地で学ぶのが一番」と意気揚々と渡米しました。幸いタイミングよく有名レストランのウェイターに空きが出て、見事採用。
しかしAさんは日本にいるときからまったく英語の勉強をしておらず、ウェイターとして注文を取りに行くも、リスニングができずにミスオーダーを連発。結果として1ヶ月を待たずにクビを言い渡されました。Aさんは日本へ帰り、改めて英語を勉強し直すそうです。
アジアに比べてアメリカの食事は、日本の食事とかなり味付けや調理方法が異なります。そのことから体調を崩してしまう人も多いようです。
体調を崩してしまうと仕事どころではなく、せっかくの採用も台無しになってしまう可能性があります。
日本に住んでいると気付きにくいですが、日本の食事のレベルは世界でもトップレベルです。安い外食チェーンの食事でさえも、海外では同レベルの食事を探すのは難しいでしょう。
まずは自分に合った食事をアメリカでどのように確保するか、決めておくことが大事です。仕事が始まり、食事を気に掛ける余裕がなくなってからでは手遅れになってしまいます。
【失敗事例】現地の食事で体調を崩して長期療養が必要に
BさんはニューヨークのIT企業に採用が決まり、一人暮らし用のアパートを契約して移り住みました。食事は基本外食で済ませようと考えていましたが、近隣の和食レストランはどこも値段が高く、仕方なく近場の屋台で食事をとることに。
しかし食後1時間もせずに下痢やおう吐が始まり、Bさんは慌てて病院へ。診断の結果、胃腸炎との診断でしばらく療養することになりました。結果的に重要なプロジェクトから外され、Bさんは意気消沈したとのことです。
ここではアメリカでインターンシップ先を探す方法をお伝えします。
代表的なのは、
・留学した大学や語学学校に紹介してもらう
・インターンシップ先に直接コンタクトを取る
・インターンシップを紹介するエージェントに依頼する
の3つです。
多くの大学や語学学校では、インターンシップの求人が掲示されています。
学校は現地の企業とコネクションがつながっているところもあるので、うまく活用できればスムーズに就職までこぎつけることが可能です。また、通っていた語学学校でそのままインターンとして採用してもらえることもあります。
希望の職種やインターンシップを希望する企業を見つけて、自分から連絡することが可能です。
特定のスキルや経験があれば面接まで行きやすいので、自分の能力をしっかりと売り込める人は直接コンタクトをとるのが最も効率が良いでしょう。
アメリカのほとんどの学生は先ほど紹介した「LinkedIn」という、ビジネスに特化したSNSを利用しています。就職活動するうえで登録しておくのがおすすめです。
インターンシップをする際には、専門のエージェントを利用することが可能です。
条件や希望の職種、エリアを伝えることで、おすすめのインターン先を紹介してもらうことができます。特に就職活動そのものに自信が無い場合は、エージェント担当者に、
・アメリカの就活事情レクチャー
・履歴書の書き方の指導
・面接の練習
をしてもらうことができ、採用率アップにつなげることが可能です。
J-1Visa(Exchange Visitors Visa)は、アメリカ国務省(USIA)が認定する職種及び業種にてインターンシップ研修生に発給され、1年もしくは1年半有給で研修できるビザです。
一般的にインターンシップ(研修)ビザとして知られ、ビジネス、科学、建築、法律、芸術などの分野で一般企業などで実務的な就労ができます。
このビザの特徴は、
・最長18ヶ月まで有給で仕事ができ、他の労働ビザに比べて、手続きも費用の負担が少ない
・短大(専門学校を含む)以上の学歴で申請可能
・通年いつでも申請が可能
と使いやすい点が魅力です。
アメリカへ1カ月インターンシップした場合、必要な費用は平均40〜50万円です。
内訳は以下の通りです。
・ビザ申請費用:30万円
・家賃:5万円~15万円
・交通費:1万円~2万円
・食費:2万円~3万円
・雑費:2万円~5万円
いずれも平均的な金額として計算していますので、物価が高いエリアでインターンシップをした場合は費用はもっと高くなります。
アメリカでインターンシップするのにオススメの地域を3つご紹介します。
ニューヨークの1番の特徴は、「人種のるつぼ」とも呼ばれるように、そこに住む人々の多様性です。世界屈指の大都市とあって、どこの企業にインターンシップにいっても、ヨーロッパ、アジアなど世界中から集まった人と交流が持てます。
多様な価値観に触れながら働くことは、今後のキャリアにとっても大きなプラスになることは間違いありません。
西海岸に位置し、1年を通して過ごしやすいです。ニューヨークに比べると職業の選択肢はやや減りますが、日系企業も多く採用率は比較的高めです。
また、ディズニーランドやユニバーサルスタジオなどもあるため「アメリカを楽しみたい」方にとってもおすすめできます。
インフラが整備され交通の便が良く、アメリカでの短期インターンシップ先として人気が高い街です。近くのシリコンバレーにはApple社などさまざまなIT企業をはじめ、多くの最先端技術やビジネスが生まれ続けています。
世界のビジネスや技術に触れたいと思っている方には、特に刺激を受ける地域でしょう。
今回はアメリカのインターンシップについて紹介しました。
海外、特にアメリカへのインターンシップは大きなメリットがあります。
そのメリットは、
・語学力が身につく
・海外での実務経験を積むことができる
・海外の働き方を理解できる
の3つです。
経済やビジネスの中心であるアメリカで働くことで、最先端の業務に触れる機会が得られ、それは実務経験として大きな武器になるはずです。また、欧米での仕事や人生に対する価値観も理解でき、今後のキャリア形成に役立つことでしょう。
まずは、希望するインターンシップ先を絞り、
・留学した大学や語学学校に紹介してもらう
・インターンシップ先に直接コンタクトを取る
・インターンシップを紹介するエージェントに依頼する
の3つから最も自分に合った方法でコンタクトをとってみましょう!
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