私はもともと看護師を目指して2005年に名古屋市立大学看護学部を卒業し、その後東京の武蔵野赤十字病院としてキャリアをスタートしました。ひとりひとりの患者さんとのかかわりはかけがえのない経験でしたが、労働環境は決して楽なものではなく、自分自身や同僚がいきいきはたらける環境づくりの手段として研究というアプローチを学びたいと思い、2007年に東京大学大学院に進学し、公衆衛生や予防医療などを学び初めました。大学院では素晴らしい先生方や仲間にも恵まれ、そのまま博士課程に進学して2012年に博士号を取得しました。卒後は日本医療政策機構というシンクタンクで研究員となり、さまざまな医療政策をテーマに調査や政策提案をしてきました。その中で医療ビッグデータの利活用による政策提案がますます重要になってくることを実感し、改めて研究を通じたエビデンス構築や、データ活用人材の教育への関心が高まり、縁あって2015年横浜市立大学医学部臨床統計学教室に着任しました。また2020年のデータサイエンス研究科開設にともない、現在医学部とヘルスデータサイエンス専攻を兼務しています。引き続き医療ビッグデータを用いたエビデンス構築や、人材教育に陣食してまいりたいと思います。