冒頭に書いたが私は番組ディレクターとして15年以上にわたって古生物の研究者を取材、今回の「ダーウィンが来た!」を始め、「NHKスペシャル」などの番組を制作してきた。拙著『生命大進化』(日経ナショナルジオグラフィック社)でも、こうした過去に作ってきた番組の内容を時系列に並べ替え、生命進化の歴史を俯瞰して見つめている。
実は世界の第一線の研究者を取材していると「論文にはまだ書けないが、これまでの事実をつなぎ合わせると本当はこんな仮説を考えている」といった趣旨の話とよく出くわす。
私は、こうした研究者の頭の中にだけ眠る"独自の進化の物語"に出会うたびにワクワクし、ロマンを感じる。生物進化の真実は誰にもわからない。でも、なんとかして真実に迫ろうと様々な想像を巡らせること、そこが恐竜をはじめとした古生物の研究の最大の魅力なのかもしれない。 最前線で新たな物語を探し続けて15年、全く飽きることはない。この先も、生命進化の謎に迫る旅(取材)は続く。
(本記事は8月22日放送・NHK「ダーウィンが来た!」の内容の一部を記事化したものです。)
生物進化の歴史を俯瞰し、生命がどのように生まれ、各時代を生き抜き、進化したのかを圧倒的なビジュアルとともに見る、壮大なドキュメンタリー。
『ダーウィンが来た! 生命大進化 第1集 生き物の原型が作られた(古生代~中生代 三畳紀)』(日経ナショナルジオグラフィック社)
『ダーウィンが来た! 生命大進化 第2集 現生動物への道が開かれた (中生代 ジュラ紀~新生代)』(日経ナショナルジオグラフィック社)
『生命大進化』に登場する主な古生物たち
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