私はNHKの番組ディレクターとして15年以上に渡り、恐竜研究(古生物研究)の最前線を、世界を股にかけて自らの足で追いかけている。
「ダーウィンが来た!」でも、この5年近くの間に「ティラノサウルス」、「丹波竜」、「デイノケイルス」、「トロオドン」、そしてカンブリア紀に生きていた「アノマロカリス」などを取り上げ、紹介してきた。そんな私が、ここ最近、特にホットだと感じているのが「日本の恐竜研究」、そして「日本の恐竜研究者」たちだ。前編では「世界最小の恐竜卵」に迫ったが、後編ではもう一つの大発見を紹介したい。
(前編『世界最小の「恐竜の卵」 “どんな恐竜”なのか、最新技術で「再現」してみた!』)
その舞台は福井県。研究者があの超有名恐竜ティラノサウルスの繁殖術の謎に迫ったという話題だ。
謎に迫ったのは福井県立大学の古生物学者、河部壮一郎准教授。私と河部さんとの出会いは2012年頃。2015年に自分が担当し、放送したNHKスペシャル「生命大躍進」という番組を作るための取材だった。当時、東大の博物館に大学院生として在籍していた河部さんに「動物の発生過程に欠かせないHox遺伝子の進化」について取材したのが出会いだった。
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