朝鮮日報

「男らしさ」の強要、最大の被害者は男性自身

「男らしさ」の強要、最大の被害者は男性自身

【新刊】太田啓子著、ソン・ヒョンジョン訳『これからの男の子たちへ』(カナ出版社刊)

 「男の子なんだからがまんできるでしょ?」「けんかして大きくなるんだ」「男の子はもともとちょっとがさつ」…かなり改まりはしたが、「男性性」についての偏見は子どもに向けてもまだまだ根強い。泣くときも声を出さずに「泣く」ことを貫徹し、成功と地位を追求し、攻撃的(時には暴力的)に勝利することだけが本物の「男らしさ」なのだろうか。

■2021年男女平等指数1位はアイスランド、韓国102位…日本は?

 著者は3姉妹の末っ子として育ち、男の子2人の母親になった弁護士。家庭内暴力やわいせつ関連の事件を扱っていると、反省するどころか逆に被害者を非難する男性加害者と会った。「あんな男にならないようにするには息子をどう育てたらいいか」という母親の問いが、本書の出発点。「“男らしさ”という呪いの最大の被害者は男性自身」と指摘する。肉体的、精神的限界にぶつかっても弱い姿を隠そうとするせいで、過労死も高い自殺率もアルコール依存も、男性の病になってしまった。「泣いてもいい」と言ってあげる共感から始まって、感情を言語で表現するよう励ます方法、デジタルアダルト情報が氾濫する時代の性教育アドバイスなどが親切かつ具体的だ。288ページ、1万5500ウォン(約1510円)

イ・テフン記者

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