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  • 【MMD】PMDE/PMXEで捩りボーンが壊れる現象の対策と原因【2021まとめ】

    2021-06-21 20:06
    ※ブロマガを移転しようかと思ったのですが、
     いろいろ情報が古いので整理して書き足しています。

    PMDEやPMXEを使っていると腕捩・手捩ボーンが壊れる現象を時々見かけます。


    以前は直接ボーン操作する時にしか関係なかったのですが、
    MMDのVer9.18以降ではモーションの流し込みでも問題が出ます。※1

    ※1 腕の角度が違うモデル綺麗に動かすために軸制限値を参照するようになっています

    【治し方】

    1.プラグインで直す

    捩りボーン軸制限修正プラグイン(PMXE)
    https://bowlroll.net/file/91825

    一応、過去に作ったのでPMXEに入れて使うとだいたい直ります。
    捩りボーンの構造が特殊だとエラーの出る場合があるかもしれません。


    2.手動で直す
    PMXEで捩りボーンを選択します。

    表示先の欄にある「<<」ボタンを押すと
    「腕捩」の場合は「ひじ」、「手捩」の場合は「手首」が指定されます。
    (特殊な構造の場合は違うかもしれないので要確認)

    指定した後でボーンの「軸制限」の横の「<」ボタンを押すと軸制限値が正常化します。



    ボーン先表示が嫌な人はボーンを「相対」にするのですが、



    (捩りボーンが相対先になってない場合の表示)

    ・・・が、ボーン先を残した方が軸制限値は壊れなくなります
    詳しくは下の【仕組みと対策】を見てください。

    ※腕ボーンが腕の中心を通ってない場合は自分で軸の方向を作ってやらないとダメです。


    【仕組みと対策】

    壊れた捩りボーンはボーンの軸制限値がおかしくなっています。
    壊れた軸制限値の軸方向は原点を向いています。


    (壊れた軸制限値を相対先にコピペすると原点方向を向いているのが分かる)

    何らかの理由でPMDE/PMXE側で軸制限値の再計算処理が行われ、
    ボーン先を原点基準で再計算することで軸制限値が壊れてしまうのです。

    つまり捩りボーンを相対にしないでボーン先を指定していれば、
    軸制限値が狂って捩りボーンが壊れることはなくなる・・・わけです。

    捩りボーンが相対じゃないとつい気持ち悪く感じてしまうのですが、
    セットアップ中に頻発する場合は相対ボーンをやめた方がいいと思います。

    【再計算が入る条件】

    PMDE/PMXEで再計算処理が入る条件のすべては把握していませんが、

    1.pmd形式/pmx形式の変換が絡む場合
    2.プラグインを使った後に軸制限が壊れる場合がある

    の2点は注意しておきたいところです。

    もともとpmd形式には相対先が存在しません。
    捩りボーンの軸制限値は指定されているボーン先から自動計算しています。

    pmx形式とpmd形式の変換が絡む場合に
    存在しないボーン先(原点)で再計算した結果、捩りボーンが壊れるわけです。

    たとえばPMDE(≠PMXE)のPmx編集モードは危ないです。※2
    また古いプラグインの中にはpmd専用のものがありますが、
    内部処理でpmd変換の計算が絡むので捩りボーンが壊れます。※3

    たとえば曲面自動設定プラグインにはpmx用とpmd用の両方がありますが、
    pmd用を使うと軸制限ボーンが壊れます。
    今回の画像ではpmd用のIKMakerを使って軸制限値を壊しています。
    先に書いたように捩りボーンのボーン先が指定してある場合は壊れません。

    捩りがよく壊れる人はよく使うプラグインを確認すれば特定できると思います。
    古いプラグインを使う方は要注意です。

    ※2 PMDEditorはPMXEditorの2.5以降の更新と共に配布を終了しています
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  • ヴィランモーション配布と感想とか

    2020-08-24 17:15
    動画投稿しました。



    カリム君(by切な顔P)で足太ぺんたさんのヴィランをトレースさせていただきました。

     

    前もぺんたさんでしたが前のトレース中にチェックしてました。
    たまにはキレキレ系のダンスということでやってみようと思ったわけ。
    よく考えたらそこそこやってるけどストリートダンスっぽいのが多いんですね、私。

    あと男性モデルでトレースも久々です。(初めてと思ったけど違った
    こちらはカリム君の袖の感じがいいなあと思ってチェックしてたんですけど。

    表情ももっとヴィラン顔全開いきてえとちょっと思ってたんだけど、
    そこそこの範囲でやめました。モデルに合わせてもっと頑張ってもよくってよ

    **************************************************************
    〇感想

    今回やってみた感想として、
    体をくねらせるのをうまく見せるのはそれなりに技術だなというか、
    キーフレームの並びまで意識してないとなかなか綺麗にいきませんね。

    肩は標準位置からあまり下げないようにする癖があるのですが、
    もうちょっと標準位置から下げた方が見せやすかったかなあとも思います。
    (肩回りはモデルごとの差が大きいところなのでどうかなというのも少しあります)

    あとはセンターZ軸+体幹X軸
    少し猫背気味な姿勢を多用してるので他のモデルではどうかなと思いましたが、
    女性モデルでもそこそこ綺麗に動くようです。
    姿勢は最初の方で重力のニュアンスを出したくてトレースとしては屈ませすぎたかも。

    試行錯誤してるとモーション付けるのは遅くなっていくもので、
    このモーションはなんだかんだで1分を1ヶ月近くやってたような気がしますね。
    前作が正味10日~2週間くらいで1分半なのでコスパ悪く感じます。

    ***************************************************************
    〇サイジング

    今回の配布では身長が違うモデル用にということで幾つかモーションを同梱してます。
    モデルに合わせて適当に倍率補正してるだけなのですが、
    この手の作業は最近ではモデルサイジングツールがやってくれるようになりました。

    サイジングの調整は完璧なのでいいのですが1点だけ、
    身長低めのモデルは破綻しない限り動き大きめに調整した方が見映えがいいです。
    子供は動き大袈裟な方がかわいいとか、動き小さいと目立たないとかそういう感じ。

    大きなところはサイジングに任せた後に、
    移動倍率を個別に少しいじってみるとよく見える場合もあるんじゃないかなと。
    特定のカットだけやってみるという手もあるので試してみるといいかも。

    サイズが合わないモーションは足首がぐりんと回りやすい傾向がありますが、
    今回のモーションは足~ひざ~足首をFKでだいたい付けてるので回りにくいと思います。

    絶対ではないけどそういうところでもモーションの汎用性は変わるはずです。

    ***************************************************************

    そういえばここ半年でショート仕様で幾つかモーションをトレースしてます。

     

    ショートなのは、
    ①短期間に集中してないと作業に飽きるから
    ②動画見る側として短い尺がわりと好きだから
    などなど。

    もともとMMDの流し込み的な二次~三次創作の動画は、
    元曲・元ダンス・元モデルの宣伝=推し的な要素もあるので、
    全編は本家でと思ったり思わなかったり(何が正しいというわけでもないので)

    1番と2番で同じ振りが多いならコピペからわりとすぐにロングになりますが、
    ヴィランは元が即興でそういう感じでもないので厳しいかもですね。

    本当は作業中にしてた技術ツイートをまとめようと思ったのですが、
    それをやり出すと細かい話になってまとまらない気もしてきました。

    使用エフェクトは動画内クレジットにありますが、
    イヤリングなどの金属パーツはPostRimlightToonに入ってるfxsubを少し改変して、
    AutoLuminousのタブに適用して材質のスフィアの光沢部分だけを光らせてます
    影に入ると光らなくなるのはPostRimlightToonの仕様だったり。
    スフィアも発光用にもっと調整するとより複雑な光らせ方できると思います。

    改変の仕方がよく分からなかったら、
    ikenoさんのラメエフェクトあたりをAutoLuminousと併用するのもいいと思います。

    というわけで今回はここまで。
    モーションを楽しんでお使いくださればと思います。









  • PAToon2.98_MMMの使い方 その3

    2020-08-02 17:08
    目次
    その1 基本的な使い方
        A【準備】
        B【適用方法】
        C【コントローラー1/影の方向】
        D【コントローラー2/色調】

    その2 PAToonの種類
        【PAToon(無印) / PAToonKey / PAToonLite】
        【~_シェーダー / ~_モデル】
        【その他】
        【HAToon2設定例】

    その3 その他の機能について
        A【スフィア追従】
        B【法線球面化】
        C【法線Y値ゼロ】
        D【影傾向テクスチャ】
        E【ノーマルマップ】
        F【拡張ExcellentShadow/拡張HgShadow】

    +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


    PAToonはなんかいろいろできるらしいという情報になっていきます。

    A【スフィア追従機能】
    これはデフォルトで組み込まれています。
    頭ボーンのカメラに対してのZ軸回転の方向にスフィアが追従します。
    髪の毛の天使の輪が崩れないための対策です。
    モーフでオフにすることも可能ですが、あまり必要ないと思います。

    (画面はMMDですが、効果は同じです)

    B【法線球面化】
    反射強度に~.039設定してる材質の法線を指定ボーンを中心に球面状にします。
    ボーンの中心は頭ボーンの少し後ろに置いた方がいいようです。
    モーフを操作しないと球面化しませんが、
    モーフを1にして完全に球面化するよりは0.5くらいで様子を見た方がいいようです。


    左・球法線化オン、右・球法線化オフ(オフで差がわかりやすい照明方向にしてます)

    球面化すると鼻の凹凸などが無視されるため影方向によっては不自然に見えます。
    SD体型のねんどろいどのようなモデルは球面化デフォルメした方が可愛く見えやすいです。
    (そもそも影がいらないという説あり)





    C【法線Y値ゼロ化】
    法線を球面ではなく円筒状にするような感じです。(厳密には少し違う)

    (球法線のイメージ)


    (円筒型の法線のイメージ、実際には上下の影はなくなるけど鼻の横の影は消えない)

    顔の上向き下向きの法線が水平になるのでまぶたの下などに影が出にくくなります。
    これもモーフを操作しないと動きませんが、0.5くらいで様子を見るといいかもしれません。


    (左がY値ゼロ、右が通常、ゼロにすると目の下の影が消える)

    法線が水平になるので俯いたり上を向いたりするときに顔が一気に影になったりします。


    D【影傾向テクスチャ】
    UVマップを元に影情報を書くことで影になりやすい/なりにくい部分を設定します。
    テクスチャの基本は灰色(0.5,0.5,0.5)で黒(0,0,0)に近づくほど影になりやすく、
    白(1,1,1)に近づくほど影になりにくくなります。


    (UVマップ上で黒い部分は影になり、白い部分は影にならない)


    (実際にモデル全体に当ててみた例、マップはモデルに合わせて自分で作りましょう)

    法線の計算しかしないのでセルフ影(物に遮られて出る影)には無効です
    一番需要があるのは首の影などでしょうか。
    スカートのひだなどに設定してもいいかもしれません。
    モデルのテクスチャにあらかじめ書いてもいいのですが、
    影の色が重なるのが嫌な人は影傾向テクスチャを使って見ましょう。

    影傾向テクスチャを使うはfxmの内部で指定するか、
    モデル材質のサブテクスチャかトゥーンテクスチャに設定することができます。
    fxmに設定するとその材質専用のシェーダーになります。




    ※使いたい設定の「#define」の前の「//」を削除して有効にしてください

    サブテクスチャを使う場合はPMXEで材質側に以下のフラグを立てる必要があります

    サブテクスチャを使う場合   照明色Gの小数点3位以下を~.0039にする
                   スフィア欄を「無効」か「サブtex」に指定する
                   fxm内部のフラグを有効にする(//を取る)

    ※フラグが複数あるのは誤作動を防ぐための安全弁です。


    (スフィア欄の「無効」設定。「サブTex」でも可ですがエフェクトなしの見た目が変わる)





    E【ノーマルマップ】

    PAToonではノーマルマップを使うこともできます。
    ノーマルマップを使う場合はfxmの内部で指定するか、
    モデル材質のサブテクスチャかトゥーンテクスチャに設定することができます。
    fxmに設定するとその材質専用のシェーダーになります。



    ※使いたい設定の「#define」の前の「//」を削除して有効にしてください

    影傾向マップと同じく、サブテクスチャを使う場合は、
    PMXEで材質側にフラグを立てる必要があります。

    サブテクスチャを使う場合   照明色Gの小数点3位以下を~.0049にする
                   スフィア欄を「無効」かサブTexに指定する
                   fxm内部のフラグを有効にする(//を取る)

    ※フラグが複数あるのは誤作動を防ぐための安全弁です。





    F【拡張ExcellentShadow/拡張HgShadow】

    PAToonはExcellentShadowにデフォルトで対応しています。
    ExcellentShadowには標準描画の影マップを綺麗にする効果もありますが、
    MMMはシャドウバッファを設定できるので実はあまり使う必要はありません。

    (数値は2の累乗が基本です)


    しかし、PAToonに同梱されているExcellentShadowとHgShadowは
    影の方向をMMMのデフォルトは別の方向に変えることができます。

    その場合は同梱の影方向調整用のボーンを読み込んで使います。
    XYZの移動で動かすようにしているので少し操作に戸惑うかもしれません。

    PAToonを読み込んでから拡張ExcllentShadowを読み込んだ場合、
    嘘影設定をしている以外の材質の影方向を拡張ExtShadowでいじることができます。

    PAToonKeyに加えて拡張ExShadowを読み込んだ場合の影の方向はこうなります。
    反射強度~.039  LocalShadowの影方向
    それ以外     拡張ExcellentShadowの影方向

    ここにExcellentShadowに対応してないシェーダーを読み込めば
    標準照明方向と合わせて3方向の影を使えることになります。

    同じく拡張HgShadowも使えば4方向の影を使えることになります。
    ただしそれぞれ重量級のエフェクトなので読み込むほどに重くなるのを覚悟してください

    人物モデルの顔の嘘影を複数作りたいだけならPAToonを複数読み込めば使えるし、
    そちらの方が軽量で操作も容易なので無理に拡張ExShadowを使う必要はありません。
    1モデルの中で複数の影方向をどうしても使いたい場合だけでいいと思います。

    PAToonのデフォルトの設定では、
    ExcellentShadowとHgShadowを両方読み込んだ場合はHgShadowが優先されます
    どちらかの専用にしたい場合はfxmを開いてどちらかのフラグをオフにしてください。
    (上に書いた4方向使いたい場合などは必須の作業になります)

    と、とりあえず急ぎ足でしたが、一通りの使い方の説明は以上です。
    細かく設定を組み合わせていけば工夫次第でいろいろできると思うので頑張ってください。

    現時点で幾つか対応していない拡張機能がありますが、
    現行版のバグがないようなら、それらも随時対応させていくつもりです。

    未対応機能一覧
    PAToonRT(外部コントローラーのみのPAToon、操作が少しめんどくさい)
    HAToon2設定例の一部(プラ、グラデ、メタリック)
    PAToonβの拡張版(嘘パース、嘘視野角、絶対壁、WorkingFloorなど)