揺れや土砂崩れ、洪水、液状化などの災害に関係する、盛土地、埋立地、干拓地、旧河道、海岸平野、三角州、砂州、氾濫、平野、谷、自然堤防、扇状地などの危険度を一覧にしました。土地の歴史が分かれば、現在その場所がどのような性状の土地であるのか知ることができます。
土地条件による危険度
区分 | 名称 | 内容 | 揺れやすさ | 浸水可否 | 液状化可否 | 区分内容 |
---|---|---|---|---|---|---|
斜面 | 山地斜面等 | 山地・丘陵または台地の縁などの傾斜地 | 小 | ない | ない | |
台地・ 段丘 |
更新世段丘 | 台地または段丘面のうち、約1万年前よりも古い時代に形成されたもの。 | 中 | 低い | ない | 台地・段丘は、低地よりも形成時期が古く、また、一般に高い位置にあるものほど形成時期が古くなる。一般に低地に比べて、河床からの比高が大きいため水害を受けにくく、地盤も良いため震災を受けにくい地形。 |
完新世段丘 | 台地または段丘面のうち、約1万年前よりも新しい時代に形成されたもの。 | やや大 | ある | 低い | ||
山麓堆積地形 | 斜面の下方、山間の谷底または谷の出口等に、上方から移動してきたものが堆積してできた地形。 | 中 | ある | ない | ||
低地の微高地 | 扇状地 | 河川が山地から出た地点に河川が運び出す土砂が堆積して形成された扇形の地形。主として砂礫からなり、地盤は良いが、出水時には水害をうける可能性がある。 | 中 | ある | 低い | 低地は、台地に比べれば浸水しやすく、水はけが悪く、また地盤も軟弱だが、その中で微高地は、低地の一般面に比べ、河床からの比高がやや高いので水はけは良く、また構成物質が相対的に粗粒なので地盤も比較的良い。 |
自然堤防 | 洪水時に運ばれた砂やシルトが、流路沿いまたはその周辺に堆積してできた微高地。周辺の低地の一般面に比べて水はけは良い。 | やや大 | ある | 高い | ||
砂州・砂堆・砂丘 | 砂州・砂堆は、沿岸流や波浪により形成された砂礫質の微高地で比較的地盤は良い。砂丘は、海岸や大河川沿いの土地に、風で運ばれた砂が堆積して形成された小高い丘で水はけは良い。 | やや大 | ある | 高い | ||
凹地・浅い谷 | 台地・段丘、扇状地などに形成された凹地や浅い流路跡などで相対的に低い地形。 | やや大 | ある | 低い | ||
低地の一般面 | 谷底平野・氾濫平野 | 河川の堆積作用により形成された低平な土地。砂、粘土などからなる部分の地盤は軟弱。 | やや大 | 高い | 高い | 海岸や河川との比高が小さいため、低地の微高地に比べて浸水しやすく、水はけも悪い。一般に細粒の物質からなり、地盤は軟弱。 |
海岸平野・三角州 | 海水面の低下によって陸地となった平坦地や、河口にあって堆積作用によって形成された平坦地。砂、粘土などからなり、地盤は軟弱。 | 大 | 高い | 高い | ||
後背低地 | 自然堤防や砂州・砂堆などの背後に位置し、河川の堆積作用が比較的及ばない低湿地。非常に水はけが悪く、地盤は軟弱。 | 大 | 高い | 高い | ||
旧河道 | 帯状の凹地過去の河川流路の跡。非常に浸水しやすく水はけが悪い。旧河道を盛土・埋め立てしたところは盛土地・埋立地となる | 大 | 高い | 非常に高い | ||
人口地形 | 切土地 | 山地・丘陵地、台地縁などの斜面を、主として切り取りにより造成した平坦地または緩傾斜地。 | やや大 | ある | ない | |
農耕平坦化地 | 農耕に利用されている平坦化地。 | やや大 | 低い | ない | ||
高い盛土地 | 低地に土を盛って造成した土地で、盛土高が約2m以上の盛土地。盛土量の多い埋立地も含む。 | 大 | 高い | 非常に高い | ||
干拓地 | 潮汐平地や内陸水面を排水して造成した平坦地。 | 大 | 高い | 非常に高い | ||
盛土地・埋立地 | 海水面、沼沢地、河川敷、谷などを周囲の土地とほぼ同じ高さにまで埋め立てて造成した土地。または盛土地。 | 大 | 高い | 非常に高い |