一つ目は、2020年に発表された兵庫県での大発見。
兵庫県は日本を代表する恐竜化石産地の一つ。先ほど紹介した淡路島のヤマトサウルスに加えて、もう一つ、兵庫県を代表する恐竜として外せないのが丹波竜(タンバティタニス)だろう。
丹波竜は2006年に丹波地域で見つかった恐竜で、竜脚類と呼ばれる、長い首が特徴の植物食恐竜の一つだ。丹波竜の長い首は5mにもなり、全長は推定で10数mにも達した。丹波地域からは、その他、ティラノサウルスの仲間、角竜の仲間など、数々の恐竜化石が見つかっている。
実は担当ディレクターとして2017年に制作した「ダーウィンが来た! 初めて見た!日本の巨大恐竜」の中で兵庫県の丹波地域から見つかった恐竜たちを特集している。最新研究から見えてきた丹波竜の暮らしに迫る番組で、現代の動物では見られない“丹波竜の独特な生活”に注目した。
丹波竜の生活は一言でいうと“スローライフ”。
長い首を上下左右に動かすことで、あまり動くことなく広い範囲の葉を食べていた、というのだ。巨大な体を持つ丹波竜が歩き回ると、それだけで大量のエネルギーを消費したはず。そのため丹波竜は移動を最小限にとどめ、なるべく動かずに長い首だけを動かすことで、ひたすら葉を食べ続けて生きるという独特の省エネ生活、スローライフを送っていたのだ。
2020年、そんな兵庫県の丹波地域で、今度は「丹波竜の足元で、とても小さな恐竜が生きていたことが分かった」と報告された。
しかも、この報告の根拠となった発見はちょっと意外なものだった。
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