名実況!『真夏の大冒険』は前日の会場から見えた“青空”がヒント
東京オリンピック。今大会、大きな話題となったスケートボード・ストリート女子、西矢椛選手が金メダルを手繰り寄せるベストトリックを決めた瞬間に飛び出したあの実況。
『13歳!真夏の大冒険』誕生の裏側をめざまし8情報キャスターでもある倉田大誠アナウンサー本人が番組で語りました。
この記事の画像(6枚)倉田大誠アナウンサー:
スケートボードは屋外競技でして、非常に天気が両日良かったんですけれども、堀米雄斗選手が戦った男子の日程が終わった後に、会場からこういう青空がまさに雲がぐっと下がった“真夏の青空”だったんですね。これが翌日女子が戦うってなった時に、13歳の彼女と結びつけたときに、あ、もしかしたら“真夏の大冒険”という言葉は良いんじゃないかなというふうに考えた言葉でした
会場の興奮を視聴者に届けた名フレーズの数々…倉田アナの実況を支えた、秘密のメモを公開します。
倉田大誠アナウンサー:
スケートボードは初めての採用競技なので、そもそも板がどういうふうに回転するのか、ということが一瞬なので、わからなくて…自分のメモなんですけど、手書きでこうやって技の名前などを書いていました。技の名前は基本カタカナで横で長いんですよ。でもそれを日本語訳すると、縦回転、横回転、それぞれ何回転なのかということをこう、例えばトレフリップって、縦横それぞれ一回転、ここを私は説明しなきゃいけない立場なので、ここに瞬時に変換する、この作業が1番大変でした
倉田大誠アナウンサー:
これは、指スケって言われているもので実際車輪がついてるんですけど、こういうものを使って、レギュラースタンス、グーフィースタンスこれを使って技をイメージしながら、39歳、一緒に頑張っていました!
ーー「ゴン攻め」という名言の解説・瀬尻稜さんと一緒に技の解説や相性など、緊密に深めていったんですか?
倉田大誠アナウンサー:
実際、何度も何度も練習はしました。やっぱりスケートボードってストリートのカルチャーなので、そのカルチャーでリアルスケーターの方々を、リスペクトする想いっていうのは絶対忘れちゃいけない。その部分を大切にわかりやすく説明しました
無観客考え実況を考えた!“ウルフタイム”の誕生秘話
一方、柔道のウルフ アロン選手が延長戦に強いことを『ウルフタイム』と表現したのは、めざまし8の情報キャスター西岡孝洋アナウンサー。
実は、柔道界には『ウルフタイム』という言葉が実際に存在し、その言葉ををウルフ アロン選手が延長勝負強い!という意味で使用したとのこと。さらに、西岡アナが今大会で使用した実況メモを紹介します。
西岡孝洋アナウンサー:
これは実況会場に持って行くメモになります。柔道の場合は10秒の試合もあれば、30分の試合もあって長さがわからないんですね。今回、無観客ということだったので、柔道は最初に組み手争いをやるんですけど、組み手争いというのが、非常に静かな中で行われて、何が行われているのか視聴者にわからないんじゃないかなと思ったので、組み手に関して今回、情報を厚めに作りました。そこが今回のオリンピックの特徴かなと。これを赤の字にしていたんですけど、このところが丁度今のシーンに該当したということで、正直実況としては、倉田さんほど「ゴン攻め」してなくてあんまり名言としては使われず、真夏の大誤算だと思っているんですけど…
新型コロナウイルスの影響により、初の無観客で行われた今大会。
静まりかえった会場で生まれた興奮や感動を共有するために、実況アナや解説者の一つ一つの言葉も一層研ぎ澄まされていた大会だったのかもしれません。
(めざまし8 8月9日放送より)