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水族館からラッコが消える!? 輸入できず、育児放棄も 今年1月、石川県七尾市にあるのとじま水族館で、生後約1週間のラッコの赤ちゃんがおぼれて死んだ。父親はプータン(15歳)、母親はラスカ(推定11歳)。ラスカがおなかの上に赤ちゃんを乗せて飼育していたが、突然“育児放棄”して潜水してしまったらしい。 ラスカは03年にメスのミィー(3歳)を出産したが、04年以降は生まれた赤ちゃんが死亡するケースが続き、死亡は今回で4匹目。飼育担当の加藤雅文さんは「赤ちゃんが生まれつき弱かったり、ラスカが毛繕いや授乳などの育児をしなかったりして、飼育がうまくいかない」と困惑する。 福岡市のマリンワールド海の中道でも2月、昨年5月に生まれ、順調に育っているとみられていたオスの赤ちゃんが急死した。 すでにラッコが姿を消した施設もある。札幌市のサンピアザ水族館では昨年12月、最後の1匹だったオスのダイスケ(16歳)が死んだ。入り口にお断りの張り紙をしたが、「ラッコはどうしたの?」という問い合わせが子どもらから相次いだ。 急減の原因の一つは、輸入が途絶えていることだ。国内で飼育されている野生ラッコのほとんどはアラスカ・アリューシャン列島生まれ。ラッコはワシントン条約で国際商取引が規制され、輸入には輸出国の許可が必要だが、90年代後半ごろから米政府が許可しなくなった。個体数の減少や動物保護団体の反対などがあったとされる。 一方で、昨年全国の施設で生まれたのはわずか4匹で、いずれも10カ月以内に死亡した。ラッコの寿命は18年ほどとされ、現在、国内にいる野生ラッコのほとんどは推定年齢11歳以上と高齢化が進んでいる。 日本動物園水族館協会は「ラッコ繁殖検討委員会」を設け、施設同士での個体の貸し借りなどを呼びかけている。2月末にはのとじま水族館と須磨海浜水族園(神戸市)が近親交配の防止と将来の繁殖を目的にメスの子ども同士を交換した。だが、体温調節が難しいラッコを輸送するのはリスクが高く、貸し借りの話がまとまるのは容易でないという。 国内最多の7匹を飼育する大阪市の海遊館でも99年を最後に繁殖が進んでいない。サケやイカの内臓など栄養価の高いエサを与え、繁殖期にオスとメスを引き合わせるなど工夫を凝らす。昨年10月に久しぶりに赤ちゃんが生まれたが、2日後に死亡した。 国内のラッコ事情に詳しい三重県鳥羽市の鳥羽水族館飼育員の石原良浩さんは「野生個体に比べ、国内で繁殖したラッコは繁殖能力が劣り、育児能力も低い。輸入が再開されない現状では国内の限られたラッコで繁殖させていかざるを得ないが、有効な対策はない」と悩みを明かす。 写真:母親のおなかの上で抱かれる生後2カ月のラッコの赤ちゃん。4歳になり、今年2月末に繁殖のためのとじま水族館の個体と交換された=02年12月撮影、須磨海浜水族園提供 「asahi.com」 2007年03月05日 Copyright 2007 Asahi Shimbun 記事の無断転用を禁じます。
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