1-6-4. 売却も子会社戦略のひとつ / A列車で行こう3D攻略情報
子会社の解説もあと少し。もう少々ご辛抱願います。
子会社は、自社で経営し続けてもいいのですが、売却することもできます。子会社は言ってみれば大事な子どもたちですから(名前付けちゃった場合はなおさら)、手放したくない気持ちがあるかもしれませんが、時には手放した方がいい場合もあるでしょう。
子会社の売却には、メリットとデメリットがあります。これらを比較衡量して、戦略的に子会社の売却をするのが、賢いプレイングというものです。
売り出しと即時処分
図1: 子会社売却画面(下画面)。即時処分と売り出しを左下のバーで切り替える
それでは解説に入ります。子会社の売却には、売り出しと即時処分があります。下のバーで切り替えができます。
売り出しは、売り手がつくまでの間は子会社を持って、売り手がついたら手放す方法です。売価は高くなりますが、売り手がつくまで資金が入りません。
即時処分は、文字通りすぐに子会社を手放して資金を回収する方法です。売価が安くなってしまうのが欠点。
基本的には売り出しを使いますが、資金がショートしかけている場合は即時処分もありえます。
赤字の子会社を売却
それでは、ケースごとに売却戦略を考えてみましょう。
まず一番わかりやすいのが、赤字経営の子会社を売却するという場面です。
建てた子会社が思いのほか利益が出なかったり、ゲーム開始時に不良物件を持っていたりする場合は、赤字を増やさないために処分してしまうのも戦略のひとつ。
経営は赤字でも売価は高い、というケースも多いので、資金を確保する意味でも売却は有効な選択肢のひとつです。
もちろん、赤字だからと全部の子会社を売っていいことにはなりません。
今は赤字でも、周囲が発展すれば黒字になるケースはかなり多いです。資金繰りが厳しいなら売却もやむを得ませんが、黒字化の見込みがある場合は下手に手放さないようにしましょう。
また、買収した物件や、ゲーム開始初期に持っていた物件の場合、建物が老朽化しているがために利益が小さくなっているという場合もあります。その場合は「新装」すると黒字化する場合もあるので、検討してみましょう。
営業部長は経営方針の画面で、赤字がひどい子会社について、「早急に対処しないと大変なことに……」などと対応を急かしてくることがありますが、焦ってはいけません。冷静に判断してこそ、一流の箱庭ゲームのプレイヤーです。
マンションの建て売りについて
次に、A列車のプレイングとしては割とオーソドックスなやり方として、新駅の付近にマンションを建てて、周囲が発展したら売って、売却益で稼ぐというものがあります。
私鉄経営のお手本である東急も、自社グループが建てた住宅を分譲して、鉄道路線の沿線を開発していきました。同様に、住宅を建てて、それを売ることで、駅前を開発して鉄道の利用客を増やしつつ、開発の費用を回収するんです。
線路を引いて、駅を建てて、車両を作って、資材置場を作って、駅前に道路を引いて、バス路線を張り巡らせて、付近に子会社をいろいろ建てて、と開発をやっていくと、結構資金が要ります。駅前が発展して、地価と建物の評価額が上がってからマンションを売却すると、一気に投下資本を回収できます。
ただ、この方法にもデメリットがあります。
やり過ぎると、住宅の産業比率が上がり過ぎて、CPUが住宅を建てなくなってしまいます。そうなると、かえって発展が止まってしまうので、よくありません。やりすぎ注意です。
売却のときは社員状況に注意!
共通のデメリットとして、難易度が普通以上の場合、子会社を売ると社員状況が悪化してしまいます。
子会社を売るというのは、とどのつまりリストラですから、社員のモチベーションに悪い影響が出てしまうんです。そのため、ポンポンと子会社を売っていると、たとえ社員状況が100あっても、あっという間にゼロまで落ちてしまいます。
そのため、子会社の売却は、事業プランや黒字決算によって社員状況を回復できる範囲にしなければなりません。1年に数件にとどめた方がいいでしょう。
マンションの建て売りで無双できないようにするための仕様だと推測できますが、この仕様のせいで開発資金の回収が少々骨なんです。少なくとも黒字のマンションの売却の場合は「分譲」と同視して、社員状況を下げないようにしてほしかったかな、と思っています。そもそもこの攻略を縛ったところで、港チートでアホみたいに稼げるんですし。
不景気の場合は
ここまでは景気がいい場合のお話です。不景気の場合は、ちょっと戦術が変わってくるかもしれません。
商業や娯楽の物件だと、好況なら収益の柱になってくれますが、不況の時代では利益が少なくなってきます。そのため、状況によっては売却も視野に入ってきます。営業利益と売価と相談です。
住宅の場合だと、好況の時より売却益が小さくなってしまい、売っても思うように開発のための投下資本を回収できなくなることがあります。またそもそも買い手がなかなか付かないことだってあります。そうなると、売らずに自社経営して、家賃をコツコツ稼いだ方がいいこともあります。
実際の世界でも、バブル崩壊後は、建物の価値よりも住人の賃料が重視される方向性があるように思います。たとえば、賃料債権に対する抵当権に基づく物上代位と民法371条の改正との関係とか……スイマセン知ったかしました。
売れない子会社
ただし、売却が不可能な子会社もあります。港と空港です。この2つは、不要だからと売却できないので、手放す方法は撤去しかありません。よく考えてから建てるようにしましょう。
子会社については大体こんな感じです。鉄道ばかりではなく、子会社を上手に絡めて、会社の経営を早くに安定させ、発展を促して、気分よくプレイできる下地を作りましょう。
これで主要な部分の解説は一通り終わりました。次のページ以降では、やや雑多な話題になります。